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ロボット掃除機ボルンバに動かされている。

書こうか書くまいか、まだ早いのではないか、油断しちゃだめだ、まだ様子をみよう、と数日迷ったが、今日、GOサインを出した。
もう書いていいだろう。
いや、書きたい。情報解禁だ。
そして大声で叫びたい。

私の部屋が毎日ずっと、非常に片付いているのであります!!

それが1週間も維持されている。
そして、日に日に綺麗になっていく。
奇跡が起きています!
W・A・T・E・R・・・!奇跡の人!

1人暮らしを始めたばかりの、今よりも狭いワンルームマンションに住んでいた大昔、20代の頃は、思えば私の部屋はまだ片付いていた。
実家の自分の部屋はぐちゃぐちゃだったが、憧れの1人暮らしを始めたばかりの頃はまだ部屋の片付けを頑張れたのである。
それが20年近く経って、紆余曲折を経て、これまでよりも少し広い今のマンションに引っ越してからは、部屋が広いことにかまけて物だらけになっていき、片付けることからも遠ざかっていた。
友達のしめちゃんは私に「のりまきちゃんは、仕事が終わるのも遅いし、やりたいことも多いから、時間がなさ過ぎるよ。」と言ってくれていたが、本当にその通りで、残業続きの日は22時過ぎて家に帰ってきても、部屋を片付ける余力も時間もなかった。その生活でも隙間時間にnoteを毎日書くのは全然苦ではなかったけど、掃除なんてやる気も起こらない。
平日は、もちろん自炊をする暇もない。
風呂に入ったらひたすら眠るだけーだから!By H jungle。
休みの日はひたすら寝て、撮りだめたドラマやお笑い番組を見てあほみたいな顔して笑っているうちに、もう外は暗くなっていて、適当にご飯を作るかuber eats。そしてそのままTVを見続けたり映画を見たり音楽を聴いたり。家から一歩も外に出ない2日間が秒殺されて、平日に戻ってしまう。
そんな日が続いてストレスが爆発しそうになってきたら休日に旅。
こんな繰り返しのどこに部屋を片付ける時間があるのか、まったく見つけられなかった。
そろそろ家事代行サービスの利用を本気で考えようと思っていた頃。


そんな頃。
先週、流星のごとく、満を持して、我が家にやってきた救世主、ロボット掃除機、通称ボルンバ!!(kyvolというメーカーのルンバみたいな掃除機なのでそう名付けた。)
こいつが、信じられないほどのピンチヒッター、いやゲームチェンジャーとなったのだ。



まず、Amazonからボルンバが届くまで、半日かけて徹底的に物を減らした。ボルンバが走る道(床)が見つけられなかったので、とにかく道を作る必要があった。Amazonで色々買い物しちゃう私の、畳まれずにそのまま転がっている段ボールを畳んで紐で縛り、寝室にいったん避難させた。
部屋着を床に置かない法律を作り、これらも畳んでソファーの上に避難させた。(クローゼットに服をしまうのはまだ難しすぎるので無理はしない。)
とにかく床に物を置かないようにダイニングの椅子の上やテーブルの上、コタツの上にあらゆるものを避難させた。
子供の頃に夢中で遊んだ「たかおに」という遊びを思い出したくらい、高いところにいたらセーフなルールを徹底して床に道ができた。
そしたら、床に這うコンセントのコードが気になって壁に這わせたり止めたりした。そうすると今度は床のフローリングの汚れが気になるようになり、腰にコルセットをはめて、セスキスプレーで床を磨き始めた。
土足厳禁のジャパニーズスタイルの家の床なのに何でこんな汚いの?!と泣きたくなるくらいフキンは真っ黒になった。
そして、光り輝く栄光の床を持つ我が家に、ボルンバが配達された。
ボルンバいらんやろ?というくらい美しい床。
これだけで、ボルンバを買った価値がある。

ボルンバを動かすために充電をしている間、なぜか落ち着かず、台所の蛇口の水垢をクエン酸パックして綺麗にピカピカに磨き上げた。シンクもピカピカになったのと時を同じくしてボルンバの充電が完了。
時は整った。
スイッチオン。
「アレクサ!ボルンバをONにして!」
アレクサと連結されているので、そう呼びかけると「ボルンバですね?」となぜか念を押される。
「そうですよ。」とアレクサに返事をするとボルンバがホームから飛び出して動き始めた。ウイイイイン。
ああ、大失敗。
まるで動きがゴキブリみたいで怖い。黒にするんじゃなかった。
白にすれば良かったーーー!
動揺が収まらない。なんでも黒を選ぶのも考え物だなと反省。ちょっと怖いが、そのうち慣れるはず。愛嬌を出すためにフラメンコの飾りを貼り付けた。フラメンコのお姉さんがボルンバの上でくるくる回って踊ルンバ状態。
ボルンバを追いかけて見守る。

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玄関の段差には、境界線テープという結界を張ったからうまく落下せずにターンして引き返したのを見て感動。おお!やるやん。
コタツの周りにも結界を張ったから侵入せずに走る。ええやん、ええやん。
鏡台の下の隙間にも入り込んで髪の毛を吸い込みまくり!
ダイニングテーブルと変な形の椅子の脚に所々体当たりしてしまうが、それでも必死に避けながら走り続ける。
レッグマジック(ダイエット機器)の足にも時々ぶつかっているから、後で結界のテープを貼ろう。私の部屋にはトラップが多い。
2時間ほど私の部屋を動き回った末、ホームに戻ってまた静けさが戻った。
何と素晴らしい。
髪の毛が一本も落ちていないのが何より嬉しい。
海外旅を繰り返していたコロナ前は、髪を洗って乾かすのが面倒なのでずっと髪型はショートボブにしていたが、コロナ禍で旅に出られず、髪を伸ばしっぱなしのままできたから知らない間にロングヘアーになっている。だから、床に抜け落ちた髪の毛の量がはんぱない(気がする)。コロコロするとすぐに真っ黒になるくらい。クイックルワイパーもこれまでの頻度では間に合わない。
そんな我が家の床から、ボルンバは髪の毛を一本残らず吸い込んでくれる。これだけでも十分すぎるくらいの役割だ。
夕方に毎日タイマーをしておくと、仕事を終えて家に帰ったら、床にごみ一つ落ちていない部屋が待っている。
何て気分がいいんだろう。
髪の毛も埃も米粒も1つも落ちていない。
最高。
コタツから部屋を見ているだけでも頬が緩む。不思議と飯がうまい。

火曜日に仕事を終えて家に帰ったらホームにボルンバが帰ってきていなくて、ボルンバを捜索したら、ボルンバが踏み台昇降の台の下でカーペットに挟まって倒れていた。
ああ、ボルンバ!
すぐさま救い出してホームに戻した。
それからは、仕事中も時々アプリでチェックしてボルンバが無事かを確認している。ボルンバが気になるからできるだけ残業をしないでおこうとメリハリをつけて、早く帰れる日は帰るように全力を費やしている。
金曜は、アプリに「サイドブラシ異常」サインが出ていたので気が気じゃなくて、残業を切り上げて急いで家に帰った。

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すると、ドアストッパーをくっつけたままテーブルの足に乗り上げて瀕死の状態のボルンバを発見しホームに戻してICUで治療をし息を吹き返した。
ボルンバは割りと手がかかる子だが、それも愛くるしい。

だけど、本当のボルンバの効果ってのは、そういうことじゃなかった。

まず、宅急便で物が届いたら、段ボールから中身だけとって箱はそのまま床に置いて積み上げるという悪行から足を洗った。ちゃんと畳んで寝室に避難させて(寝室は狭くて加湿器やタンスやかごや繊細な雑貨類が並んでいるのでボルンバの入室を禁止している)、毎週木曜にかならずゴミに出すことにした。この当たり前の行動ができるようになりつつある。
次に、床がピカピカだと、少し汚れている所が妙に目に付くようになる。さすがのボルンバも30cm以下の幅の隙間には入り込めないので、体重計とゴミ箱の隙間の埃が少し気になってくるし、冷蔵庫のきわまでは行ってくれるが、少し見える冷蔵庫の下の埃や汚れが気になってくる。そうした少しの汚れを綺麗にしたくなって自分で掃除してしまうのだった。
また、床だけ綺麗だと、カーテンも洗って綺麗にしようかな、テーブルの上も片付けようかなという考えが自然と浮かび上がる。
なぜか冷蔵庫に無造作に貼られた各国のマグネットも整理整頓して綺麗に並べなおしてしまった。
キッチンワゴンの引き出しを引いた時、ぐちゃぐちゃのパスタソースや缶詰やふりかけなどのカオスのその先の背景に、いちいちピカピカの床が目に入ってくる。そうすると、ワゴンの引き出しの中も綺麗にしようかな、という気持ちに自然となり、気づいたら、片付けに没頭していて、賞味期限順にレトルト食品を並べなおすという本来の几帳面ぶりが発揮された。
床が常にきれいだと、ヨガマットに横たわることに躊躇しなくなり(今までは、自分の髪の毛のくせして、髪の毛が落ちているところに横たわるのが嫌な潔癖部分が邪魔して横たわることから遠ざかっていた)、風呂上がりのストレッチの習慣が復活しかけている。
テーブルの上も片付いてパソコンでの作業もしやすくなったため、noteもパソコンで打てるので、めちゃくちゃ時間短縮になった。(時間短縮、もしくは長文化している節もあるが)
そして、秋からぱったりやめていたオンライン英会話も遂に復活。(続けられるかはまだ不明。ぬか喜びはしないよう気をつけ中。)

ボルンバを買っただけで、ここまで生活習慣が改められるって、なんなんだろう。
昔の週刊誌とかの裏表紙とかでよく見た「このブレスレットを買ってから宝くじに当たって彼氏が出来てダイエットにも成功しました!」みたいな胡散臭い体験談の一種のような雰囲気を感じさせていたらすみません。
でも、ほんまやねん。まじやねん。凄いねん。
これまで改めるきっかけがなかっただけで、もともと私はちゃんとした人間だから当然と言えば当然なのですがね。

何度も言うが、私はとにかく飽きやすいので続けられるかはまだ分からないが、今のところ、1週間は続けられており、私の場合、部屋の片付けは一日で崩れるから、おそらく第一の関門は突破したと見ていい。
ボルンバがいる限り、ボルンバが動いてくれる限り、私はボルンバによって動かされて、人間らしい生活を取り戻せる気がしている。
ロボット掃除機を自分の生活に導入するまで、相当年数迷い(本家のルンバは高すぎて手が出なかった)悩み考えてきたが、私の人生至上最も、「早く買っておけば良かったものベスト1」である。
奇しくもベスト2は、30代でしもやけ人生に終止符を打ってくれた「UGGのムートンブーツ」なんだけど、UGGのブーツを買わずにボルンバを買って本当に良かった。
次はドラム型洗濯機か食器洗浄機か。もう少し悩んで生きていこうと思う。
たかが掃除だし、自分できっちりやれる人は自分でやればいいと思う。だけど、私はやっぱり、得意なことや好きなことは何でも自分でやりたい人間だけど、そうじゃないことは誰かの手をかりていいと思うし、その誰かがロボット掃除機でもいいし、そして手を借りているのが一部分でも、自分の生活習慣を改めるきっかけになっているからこんないいことないよな、と思う。
これ、一ヵ月後も同じように維持できていたらいいけどどうだろう。
1週間いけたから大丈夫と思うんだけどまだまだ不安だ。私の怠惰でだらしない部分ってのは想像以上なので自分で過信しないように慎重に様子をみたい。
来月もボルンバ通信をここに書けることを祈っている。



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