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”#2 男性育休で幸福になろう” 「男性サラリーマンの育休体験記〜きっかけ編〜」

前回の記事で、私が男性として育児休業を取得したきっかけの一つである、男性の育児・家事に対する参画の低さ、を取り上げました。
そして、男性が家事や育児に消極的なことによって、豊かさが損なわれているという課題意識についても触れました。
ただ、逆にいうと、男性が積極的に育児・家事に参加することで、豊かさをより多くの人が享受できるのではないかと思っており、今回はそれについて考えをまとめます。

物質的豊かさ

物質的豊かさについて、データを用いて少し考察します。
下記の表は神奈川県のこちらの資料から抜粋した「大学卒女性の働き方による生涯所得の違い」です。色々書いていますが、上から3つ目までののグラフは、子供の出産後も退職せずに働き続けた場合の生涯年収で、4つ目からは退職するパターンです。大卒女性のフルタイム労働者が一度退職すると、生涯年収が1億円以上減るということが読み取れると思います。

大卒女性の働き方による生涯所得の違い

裏を返せば、大卒女性のフルタイム労働者が退職せずにキャリア構築できれば、退職する場合に比べて、生涯所得を1億円アップさせることができると解釈できると思います。そして、女性が退職する理由が、育児・家事のためだった場合、男性が積極的に育児・家事に参画することで、女性のキャリア構築の継続性の後押しとなり、世帯としての生涯所得を1億円上積みできる可能性が上がるということになるかと思います。前回の記事の通り、日本の世帯の約65%は夫婦共働きなので、男性の育児・家事への積極参画によって、多くの世帯が1億円と言わずとも、ある程度世帯所得を上積みできれば、国の経済力の上昇に繋がっていく話だと個人的には思っています。

精神的豊かさ

仕事は時に大変で、場合によってはメンタルヘルスを損なう原因にもなり得ますが、同時に、自分の成長を促進し、社会との繋がりを意識し、誰かの役に立っているという感覚を得られる機会でもあるかと思います。もちろん、仕事以外でもそのような機会はたくさんあると思いますが、仕事にそのような意義を少なからずとも感じている女性が、男性の育児・家事への消極的な関与が原因で、仕事を辞めざるを得なくなったり仕事をセーブしないといけない状況があるとしたら、それは残念だと思います。逆に、そのような状況が発生しているとすれば、男性が積極的に育児・家事に参画し、パートナーの女性が仕事に集中できて、やりがいを感じ、精神的な豊かさが高まると思います。
また、積水ハウスの「男性育休白書2021」の調査では、男女ともに、家事・育児に参加すると80%以上の人が幸福を感じると回答しており、家事・育児自体に精神的幸福を高める効果があることも想定されます。

家事・育児と幸福の関係

実感としての幸福感

ここまでデータを中心に話しましたが、私自身の実感としても、妻と共にダブルインカムで仕事をすることで、経済的にある程度余裕のある生活ができており、自分や子供のためになることやものに関しては、躊躇なく投資できることは(物質的豊かさ)は精神的な安心や満足感(精神的な豊かさ)につながっていると感じます。また、育児で子供と触れあう時間は、かけがえのない時間で、どんなにしんどいことがあっても、子供の笑顔を見れば、全てが吹っ飛ぶような幸せな気持ちになります。
男性が積極的に育児や家事に参画し、日本全体が幸せになれば良いと切に願っています。

次回は、私が半年間の育休を取得したきっかけのもう一つである「ロールモデルの存在」について書いていこうと思います。
読み進めていただき、ありがとうございました。
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