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伊那はい~なのお諏訪さま巡り

お盆のさなか、専門学校時代の友と2年ぶりに会いました。

名古屋在住で信州の山々に夢中のAちゃんと、伊那近郊在住のKくん。
なにかのきっかけで気まぐれに集合するこの集まりには、呼び名があります。

誰が名付けたのか、

「伊那はい~な」


今回は、南アルプス仙丈ケ岳へ登るAちゃんにあわせて伊那で集まることになりました。

でも、どこへ行こう?

暑いし、観光地っぽいところはどこも混んでいるし、山から下りてきた人をまた山へ連れて行くのもなんだし・・・

伊那ツアーデスクとして頭を悩ませていたところ、ある日Aちゃんからお中元が届きました。

わたしの趣味嗜好を熟知しているAちゃん。
なになに?
わくわくしながら開封すると、出てきたのは


そうきたか。ミシャグジとはまたディープな・・笑


詳しい内容は割愛しますが、縄文から続く最古層の諏訪信仰について書かれた本です。

お諏訪さまに呼ばれている・・・

こうして行き先が決まりました。


仙丈ケ岳からの眺め(Aちゃん撮影)


眼下には伊那のまちが


当日、みな時間どおりに集合。
すばらしい!これは良い一日になりそう。

ツアー立案担当のわたしが決めた行き先は、2つのお諏訪さま

運転はK君にお任せして、女子ふたりは後部座席に陣取り、気ままにおしゃべりタイム。Kくん、ありがと。

仙丈ケ岳の様子
高山植物のこと
山小屋のピアノのこと
年とともに車の運転がかわってきたこと

などなど、車中でのはなしは尽きることがありません。

そうこうするうちに高遠からR152杖突峠を越えて、午前9時、最初の目的地である上社前宮へ到着しました。

この時間なら空いているはず!

しかし
予想を大きく裏切り、あまり広くない駐車場はすでに満車、他県ナンバーがずらりと並んでいます。

甘かった・・・

幸い近くにショッピングセンターの広い駐車場があるので、そちらへこっそり(?)停めて、さぁお参りしましょ!


<諏訪大社 上社前宮かみしゃまえみや



いらっしゃ~い


十間廊 苔♡


ここ前宮は、諏訪信仰発祥の地であると言われています。

鳥居の左側、苔むした階段の先にあるのは、十間廊
前宮にとって大切な神事「御頭祭」が行われてきた場所で、かつては鹿の頭75頭がずらりと並べられました。

それから、鳥居をくぐった階段のさきには、おおきなケヤキの木!
こちらもまた、中世まで「巣穴始め」というミシャグジに関する神秘的な祭祀が行われた土室の跡。


木と御室社から力をもらう、の図


石仏があったり


茅野市のマンホール蓋は、縄文推し


初めてお諏訪さまを訪ねたAちゃん。
そして意外にも、このあたりをよく通っているKくんも初訪問のようす。

土日はここの前の道、混むんだよね~
って思いながら、いつも通りすぎてた

あら、そうでしたか。

わたしはというと、今年はもう3度目のお参り。
冬・春・夏と来たので、つぎは秋かな。


冬のようす
とっても寒かった!


ミンミンゼミが賑やかに鳴くなか、坂道を登ったさきにある本殿へお参りして、つぎに御柱にもごあいさつを。


マエイチさん、ご立派です


本殿脇には、水のせせらぎ。
山から流れくる「水眼の清流」が、目・耳・肌から心身の浄化をうながします。

水に手を触れてみましたが、とても冷たい!
一瞬体温が下がりました。


清流と前宮三之御柱


三之御柱から本殿裏の道をゆくと、おおきな木々が迎えてくれます。
ここ、好きなんです。

ちょうど前日降った雨で水滴をまとった木々は、日に照らされてきらきらと輝いていました。


なんてパワフル



きらきらひかる


と、こんな写真を撮って満足しているわたしを、うしろでニヤニヤしながら(いつの間にか)撮影しているAちゃん。

写真好きなAちゃんは一緒にでかけるたびに、いつも素敵な写真を撮ってくれます。ありがとね。


これも、そんな一枚


そしてさいごに、前宮四之御柱。

顔を近づけてよーく見てみると、セミの抜け殻がいくつもくっついていました。御柱から巣立ったとなれば、さぞかし元気だろうな。


マエヨンさん、いいお顔です


3人でマエヨンさんを囲み記念撮影もしました。
楽しかったな~、大満足!


お諏訪さま、ありがとうございました。


さて、それでは次なるお諏訪さまへ向かいましょう。
目的地は富士見町、ここからおよそ30分です。

10年以上前、井戸尻遺跡を訪れた帰りに一度だけお参りしたことがある神社ですが、このところ妙に気になっていました。

あの印象的な石灯籠をまた見たいな、、と。



乙事おっこと諏訪神社>


まず、名前からして印象的ですよね。
おっことって。

ジブリ好きの方ならあのシーンが思い浮かぶのではないでしょうか?
もののけ姫のおっことヌシ様が・・・

それもそのはず、宮崎監督はこの乙事地区近くに別荘があったことから、乙事主という名前をつけたのだそうです。



これこれ、この石灯籠に会いたかった!
大きさ・形・バランス、どれをとっても魅力的。

こちら側からだとよくわからないので、逆側からの写真を。


この大きさ!
これでも私、身長160cmです


灯籠の他にも、石で作られた祠などがいくつかあります。


道祖神


肩を寄せ合って


仲良しこよし
道祖神を撮ってました


あれもこれも興味は尽きませんが、キリがないのでそろそろ鳥居のなかへ行きましょう。


「諏訪神社」


諏訪大社によく似た造り


背の高い木々に囲まれ、ちょうど拝殿のあたりに陽が集まっているように見えました。スポットライトを浴びたみたいに、ここでもきらきらに遭遇。

みどりが、美しいこと。


御柱もあります


わたしたち以外誰もいない境内は、シンッと静まりかえっています。

御柱を見ようと木々のなかへ足を踏み入れると、心地よい風が吹きました。さわさわと葉がゆれる音と、わずかにミンミンゼミの声、なにやら空気感が違います。そして涼しい。

気持ちいいな。


こんな大きなキノコも


「御鍬大明神」


こういうの好き~、と写真をとって振り向くと、近くにあった石灯籠の向こうにAちゃんが見えます。トンネル状になった穴から顔を出し手を振って呼びかけると、Aちゃんはすかさずカメラを構えてパシャリ。撮った写真をみて大笑いしました。

見て見て、Kくん!
つーちゃん、めっちゃ笑ってる~

笑いころげるふたり。
こうしてその写真は、この日のベストショットに認定されたのでした。


笑顔の破壊力がすごすぎて、ここに載せられないのがまことに残念です・・・笑


このあと再び諏訪へもどり、下社秋宮にもお参りすることができました。
おいしいお昼をいただき、おみやげの塩羊羹も買い求め、伊那はい~な諏訪ツアーも無事終了。

二人とも楽しめたようで良かった!
わたしも大いに笑いました☺☺☺

つぎはいつになるかわからないけど、
また集まろうね。



<おまけのはなし>

乙事諏訪神社でギフトを受け取りました。

ひとりぽつんと立っていたとき、
なんの物音もせず突如、上からひらひらと何かが舞い落ちてきました。
すかさず手のひらを差し出すと、、


天使の羽?


どこへでも自由に羽ばたきなさいと、見えない力に背中を押されたような気がしました。

さて、どこへ飛び立とうか。





お気持ちありがとうございます。大切に使わせていただきます。