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【短編小説】選択したのは…?

妖精とか、そんなものそんなもの信じてなかったというか…

今でも正直信じられていない

けれども、信じられずを得なくなった。この状況

急に聞こえるようになったのだ
妖精の声が


私が友達とファーストフード店で話しているときの事

私はいつもメニューを決められない

周りに合わせてしまうって言ったらいいのだろうか

みんなが選んでいたからついて私もチーズバーガーを選んだ


自分の意見を持つと言うことを今まで私はしたことがないのかもしれない。

新作のハンバーガー食べたかったけど、美味しく無かったらちょっと高いのに損しちゃいそうだし…

みんなが選んだのに合わせておけばいいやって

今通ってる高校も、何となく流れるようにみんな行ってるし先生に勧められていいやって感じだった

もう少し偏差値の高いところでもいいかなって思ってたけど…

失敗したら立ち直れる自信が無かった

だから私は自分の意思で受験をしなかった


私はトイレに行った

ちょっとあの空気が苦手だからっていうのもある。

でも、いつも一緒にいる子たちに誘われたし…

別に嫌いってわけじゃないんだけれど、自分の意見言わないままで人に合わせてばっかり流れるようにいつも過ごして…

心の中では嫌われたくないだけ、1人になりたくないだけって理解してるんだけどなぁ

「このままでいいのかなぁ」


鏡ごしに、ため息をつく

すると私の背後に何かキラキラしたものが見えた

えっ?と振り向いてキラキラしたもの先を見てみると

信じられなかったけれど、ティンカーベル?みたいな1番わかりやすい言い方だと思う

明らかに『妖精』って言う女の子がそステッキを持ってキラキラした羽で浮かんでいた


見間違いだと思った

でも、どうやらこの子は本当にいるみたいで…肩に触れられた。

そして私に話しかけてくるようになった

「私は、妖精!」

わかりやすい程の自己紹介に思わず苦笑

そして続けて言った

「…ね、ほんとにそのままでいいの?

変わりたいと思ってるから今ため息ついたんだよね?

全部考えてることわかるんだよ」

ふふんと自慢げに鼻を鳴らす
妖精に私は言った

「別にみんなに合わせていればそれで馴染めるんだから、それでいいんだよ」

少しぶっきらぼうになってしまったけれど、私のことを言ったその気持ちのままだ

「それに、自分で何か選ぶのって怖い…もん」

すると妖精が腕を組んで

「ふーんそっか。私が現れた意味わかんないんだぁ」

私は首を傾げた。

その発言も妖精が現れた意味もわからなかった

だから私はそのまま言った

「わかるわけないじゃない!勝手にそっちが現れて…妖精なんだから何か私に良いことをしてくれたり魔法をかけてくれたりそういう事はないの?」

私は聞いた

すると口角をあげてを少しにやっとして

「そうだね。私が現れた意味

私の役目私が現れた意味を当てることができたら、私はあなたに素敵な魔法をかけてあげられるよ。」

そう言ってきた

素敵な魔法

その言葉に少し惹かれたけれど、これが現実なのか私はまだ疑っていたからふーんと言って流しておいた。

これが幻覚だったらばかばかしいもん


私はもう一度手を洗う。

するとさっき一緒だった友達が私の名前呼ぶ

そうだった。
結構長い間トイレにこもってたんだ

ごめんごめんと言う私

そういえばこの妖精友達には見えないの?そう思って振り向いたけれど妖精の姿自体もういなくなっていた。

「…あれ?」
と言う私に友達は

「どうしたの?みんなのとこ戻ろ!」

と言ってくる

妖精の話したら、おかしいと思われてそうだし…あの妖精は見なかったことにしておこう。

幻覚かもしれないんだから


そう思って私たちはみんなの元へ戻る

妖精が現れた意味…と考えていたから私はみんなの話を聞けてなくて、
そのままショッピングに行くことになっていた

今日はお母さんに買い物頼まれていて早く帰るつもりだったのに…

またため息が出そうになった


…けどあんな妖精が現れるからだよ


と心の中で思っていると、

「何もわかってないんだね」

また現れた妖精が
さっきとは違うなんだか呆れた表情で言ってきた

私は
「…どういうこと?」

と言ってしまったけれども見えてないから、また友達に変な風に見られてしまった


何でもない!とごまかす私に妖精はまだ話しかけてくる

「…わかんないかなぁ
早く気づいて欲しいんだけどなぁ」

そんなこと言われたって…

すると妖精は

「何でいつも自分の意見より人の意見にのるの?」

私は少し考えた。

自分の意見…よく考えてみた。

確かに言ってないし、いつも人に流されている。
人に選んでもらって生きてきた

流される…?私は流されていると言う言葉に自分で考えて引っかかった

いつでも人の意見で人のせいにしてたけど、自分で選んでそれを自分のせいにしたくないだけ…

自分が選んだ選択によって失敗したくないだけ…だ。

でも正解らしい正解はまだわからなくて黙る私に

「仕方ないから最後のヒント!
じゃあ聞くよ?何で今生てると思う?生きることを選んだのは誰?」

のそう聞いてくる妖精


ある考えが頭をよぎった

私のハッとした表情に

「私の名前これでわかった?」
ニヤニヤとそう訪ねてくる妖精

私はうなずいた

妖精だけに聞こえるくらいの小さい声で私は言った

「うんわかった。『人の精』でしょ

妖精…人のせいにするってことだ!」

何かのせいに私はずっとして生きてきた。

人のに選んでもらったり、人のせいにしていれば、自分を守ることができるから…

だから進路も任せていたし、意見も出さず自分のダメなところを見ないふりしてた

でも今生きてるの、生きるという選択をしてるのは私だ!


すると妖精は最初持っていたステッキを取り出して、私に何かよくわからない呪文をかけてきた

アニメだったらキラキラって言う効果音が出そうな身振り手振りで。


するとまぶしい光が襲ってきたと同時に私の口は勝手に動いていた

「私今日お母さんに頼まれてて買い物行かなきゃいけないんだ。ごめん忘れてたからもう帰るね!」

突然の発言に驚く友達たち


私たちの中では先に帰るなんてこと今までなかった。
だれもそういうことしてこなかった

なんていうか、暗黙のルールみたいな
だから少し空気が悪くなってしまっている…


「ごめんね!また一緒にショッピングしよう」

と少し強引な感じになったけど私は置いていたリュックを背負い、友達のもとを逃げるように後にした

いつも人のにしたり何かのせいにしていつも自分の意見を言わずに逃げてた。

それでうまくやっていると、
自分のせいにしないで済むと思ってた


さっきも妖精のこと考えてたせいで1人でしゃべって変に見られたり、みんなのこと聞けて無かったことも私は妖精のせいにしてた

なんだか悪いことしちゃったな…


結局私はいつも何かのせいにしてばっかりで駄目だったな

妖精がくれた素敵な魔法

もしかしたら自分を強くしてくれるそんな魔法だったのかもしれない



今は見えなくなっちゃった妖精だけれど、私はとっても大切なことを教えてもらった気がする

ありがとう。もう人のせいにしない


自分の判断で選んだ事は自分の責任だ



するって決めたことも、しないって決めたことも結局は自分の判断だ

だから何から臆病になっちゃだめだ

この人生は私の選択で生きてるんだからこれからは全部私が決める!


あとがき

優柔不断な性格なので、よく神様の言う通りで、自分の判断ですら神様に任せてしまいます。

結局は自分の選択で何か失敗することを恐れてしまう。そんなところがあるのでするもしないも全て自分の判断で生きてきたと言うことを意識して、人のせいにせず判断できる自分になりたいです

最後まで読んでくださりありがとうございました

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