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会いたかった人に、ようやく出会える気がする

1on1の教科書、決定版はこれです。著者は諸富祥彦先生ら傾聴のプロ。

わたしが開催しているオンライン1on1練習会で、以前「1on1のときだけ何とかしようとしても無理、日頃の人間性が出ますね」という感想をいただいたことを思い出しました。逆に言えば、1on1の練習によって、職場に限らずプライベートでも人と円滑にコミュニケーションができるようになるということ。その道筋が具体的に示されているように感じた本でした。

コミュニケーション「入門」という単語がタイトルにある通り、予備知識ゼロで読めるのもありがたいところです。傾聴の意義に関して特に誤解されがちなこと――「心理的安全性」という概念の意味や「受容」と「肯定」の違いなど――を平易に、簡潔に、説明されていて素晴らしい。

理論の解説に加えて、手っ取り早くコツを知りたい人向けに4つのテクニックを紹介。さらに、一人でもできるたくさんのエクササイズが紹介されているのも大きな特徴。

丁寧に1on1をすることで、相手の素顔に、あるいは自分自身に、出会えそうという希望が湧きました。多くの人の目に留まってほしい本です。

1on1は「魔法のような方法」でも「怪しいもの」でもありません。
(中略)
1on1で自分、職場、家庭が変化します。1on1をすることで自分に向き合い、自分の心の声を聴き、本当の自分になれます。相手に向き合い、相手の心の声も聴けるようになります。価値あることはたいてい手間ひまかかりますが、きっと自分自身との関係、相手との関係が良好になり価値を生み出します。

「はじめに」より

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