見出し画像

肌の色が違っても、言葉が違っても根本的な悩みは変わらない

普段から英語勉強に関することや、以前勤務してきたインターナショナルスクールのことを友人知人に話していることもあって、よく「外国人とどうコミュニケーションを取って良いかわからない」という声を聞くことがあります。

そういう声を聞く度に、「相手を『外国人という別の生き物』として考えないで、『自分と同じ人間』と考えた方がいいのに。」と思っています。外国人とコミュニケーションを取る機会が少ないから、緊張するんでしょうね。

今回は「日本人も外国人も根本的な悩みは変わらない」ということを書こうと思います。

Jay Shettyのポッドキャスト

毎週聴いているポッドキャストのひとつが、ジェイ・シェティ(Jay Shetty)の「On Purpose」という番組です。日本ではあまり知られていないと思いますが、ジェイはユニークな経歴の持ち主で、イギリスの大学卒業後企業に就職せずに3年ほどインドのムンバイで僧侶として生活していたそうです。ポッドキャストの配信だけでなくコーチング業でも活躍していて、「Think Like a Monk」という本の著者でもあります。

彼のポッドキャストは世界で5200万以上ダウンロードされていて、ハフィントンポストの創設者のアリアナ・ハフィントン、ウイル・スミス、ジェニファー・ロペス、元インディカーレーサーで女性として史上初の優勝実績を持つダニカ・パトリックをゲストに迎えています。

彼のポッドキャストで話している内容として「なぜ人間は不安を感じるのか」「他人の期待に100%応えなくてもいい」「完璧主義でなくても大丈夫」と、日本人にも当てはまるようなテーマが多いのです。

悩みは意外と似ている

外国人、特に英語圏の人に対するイメージとして「いつも自分の意見を言っている」「自分の考えを主張する」と思っている人も多いかもしれません。

ところが、「周りの人に嫌われたくない」「失敗したくない」「常に周囲の期待に応えたい」「ノーと言えない」という人も意外と多いのです。

日本人の悩みと似ていますよね。ジェイ曰く「こういう悩みは、親や周囲の大人からの影響を受けている」とのことです。

例えば「○○が出来ないとダメ」「女性なんだから、家族を支えるのが当たり前。」「女性のくせに意見が多い」「男なんだから、泣き言を言うな」などなど、親や教師といった身近な大人のネガティブな考え方を長年押し付けられた結果として、自分に自信が持てない人も外国には多いのです。

誰もが持っている欲求

以前聞いた話で、人間には「食欲、睡眠欲、性欲とともに、承認欲求がある」と聞いたことがあります。承認欲求は「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい」という願望であり、「尊敬・自尊の欲求」とも呼ばれる。」(Wikipediaから引用)

彼のポッドキャストを聞いていると、人種や性的な違い、容姿や能力に関係なく一人の人間として認められたい、受け入れられたいのは世界共通なんだなと感じます。

人として、多くの人が持っている欲求だと思います。

コロナ禍で見えてきたもの



イギリスのテレビやラジオの司会として活躍しているFearne Cotton(ファーン・コットン)が、ゲストして出演しているエピソードがなかなか面白かったです。15歳でデビューしてから、イギリスの芸能界で活動している彼女が、昨年から続くコロナ禍で仕事、家事、育児に追われていた生活の見方が変わった、そして自分の心や人間関係を見直す機会が与えられたと言っています。

「人生っていろいろ」「自分を変えたいという心の声を無視しない」という彼女の意見は、とても共感出来ました。

肌の色が違っても、意地悪されたら悲しいし、ありがとうを言われたら嬉しい

息子が物心がついた頃に、外国人に話しかけられてモジモジしていることがありました。「あの人の肌の色はママとあなたとは違うけど、意地悪されたら悲しいし、ありがとうを言われたら嬉しい。ニコッとしてみたら、あの人もニコッとしてくれるかもよ。」とよく言い聞かせていた。

『外国人という別の生き物』じゃなくて『自分と同じ人間』だからね、ということを小さかった息子にもわかるように伝えていました。思春期真っ盛りの息子は英語がペラペラでなくても、外国人には物怖じしない子になっています。

肌や髪の色が違っても、人間として心に抱えている葛藤とか悩みは、根本的には変わらないんですから。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?