Webプロダクト開発の技術選定
Webプロダクト開発していくにあたって、技術選定は大変重要な選択になります。コスト、採用、開発パフォーマンスなど様々なものに影響をしてきます。今回はそのWebプロダクトにおける開発の技術選定法をまとめてみました。
先に結論
プロダクトのフェーズにおいて技術選定は変わってくる
新規事業、PMF(Product Market Fit)前
作り直しを前提とした、爆速爆安制作技術を採用する
PMFに近いもしくはPMF後(仕様が確定している業務向けプロダクトも含む)
中長期的な継続開発、スケール可能な技術を採用する
前提
最小コストでPMFを目指すことを目的とした前提になります
資金が豊富にありすぎる場合は対象外です
「自社で作る場合」と「業者に委託して作る場合」どちらも共通の前提で書きました
MVP(Minimum Viable Product)
Customerが製品やサービスに価値を感じるために必要とされる最低限の機能とUIを備えたプロダクト
プロダクトのフェーズにおいて技術選定は変わってくる
プロダクトのフェーズの整理
①Customer Problem Fit を目指すフェーズ
Customerに課題があるかどうか、その課題がどれだけ深い課題なのかを検証します
②Problem Solution Fit を目指すフェーズ
課題に対しての解決策が正しいかどうかを検証します
③Solution Product Fit を目指すフェーズ
アクセルを踏んだ場合にスケールするのかを検証します
④Product Market Fit(PMF)に近いもしくはPMF後(仕様が確定している業務向けプロダクトも含む)
駆け上がりましょう。おめでとうございます。
①Customer Problem Fit を目指すフェーズ
この時点でプロダクト(MVP)を作りたい人が多くいます
前提として「最小コストでPMFを目指す」ので「Customerに課題があるかどうか」の判断においてプロダクトを制作する必要はありません
アンケートの実施やLPを公開し課題を確かなものにしましょう
また開発専門の会社にこの時点で開発を依頼をしてしまうと、だれにも使われないプロダクトになる可能性があります
もしPMFを目指したいのであれば、「新規事業を作る戦略・調査・企画・実行・検証」ができる会社を選んだ方が良いでしょう
このフェーズにおける技術選定
GoogleForm、Formrunなどのアンケートツール
STUDIOなどの「ノーコード」LP作成ツール
最近はコードを書かずにホームページを作成公開することができます
何度も言いますが必要なのはプロダクトではなく、調査です
仮説のリーンキャンバスやペルソナを可視化できるツールがいくつかあるので、まずはその作成などをお勧めします。
②Problem Solution Fit を目指すフェーズ
ここでようやくMVPが重要になってきます
前提として「最小コストでPMFを目指す」ので最小限のものを①のターゲットに使ってもらいフィードバックをもらいましょう
この時点で、①が変わる可能性があります、するとMVPもガラッと変わってきます。
このフェーズにおける技術選定
MVPが変わる可能性があるのでなるべくコストを掛けずに作る必要があります
作り直しを前提とした、爆速爆安制作技術を採用するのがお勧めです
「情報整理や可視化で解決するソリューション」か「ディープなテクノロジーで解決するソリューション」かでも選択肢が変わってきます
「情報整理や可視化で解決するソリューション」の場合
ノーコードプラットフォームや開発を少なくできるものを選びましょう
アプリ制作プラットフォーム「Glide」「Bubble」
サイト作成プラットフォーム「STUDIO」
購買系なら「Shopify」
メディアなら「Wordpress」プラグインが多いです
お知らせ系なら「LINE bot」
Google Sheetsの公開機能
Notionの公開機能
「ディープなテクノロジーで解決するソリューション」の場合
最小限の機能とUIを開発しましょう
ここで気をつけたいことは、余計な機能は作らないことです
爆売れした時を想定して「オレのさいつよスケーリング技術」を選んで開発してはいけません
また少数精鋭のチームを選んで機動力をあげた方がいいです
ネィティブアプリもOS独自の機能を使わない限りはWebに寄せた方がいいです
審査待ち、iOS/Android対応など時間がかかるため
PWA(Progressive Web App)で最小工数での開発をお勧めします
サーバーの管理コストも下げたいので、なるべくサーバーレス構成がいいかと思っています
③Solution Product Fit を目指すフェーズ
このフェーズは主にビジネスがメインになってきます。
軽く広告突っ込んでPVが増えてくるでしょう。
機能の追加要望
想定されてない使われ方
想定していなかった機能追加
動作が遅く感じる
このような事が増えてきます。
これは、②の時点で真面目に設計して作っていた場合でも起こる事があります。
「設計しなおしたい」「作り直ししたい」「リファクタリングしたい」という要望がエンジニアからも出てくるようになります。
このフェーズにおける技術選定
Solution Product Fitが見えてきたら(後半)で本気で設計して作り直ししましょう。それまでは耐えましょう。
本気の開発は開発費もケチらずに掛けましょう。
ここでようやくフルスクラッチでの開発に移行して良いです
新規でアプリも開発していいです
高可用性、冗長性を重視したAWS, GCPなどに移行しましょう
また将来、エンジニアの採用を意識した技術を選択しましょう
尖りすぎず、枯れすぎず、程よく使われている技術がいいでしょう
中長期的な継続開発ができるよう使用しているライブラリにも気を配りましょう
サポートがされているか
コミュニティがある程度盛り上がっているか
メンテナンスされているか
④Product Market Fit(PMF)に近いもしくはPMF後(仕様が確定している業務向けプロダクトも含む)
この場合は、ある程度プロダクトが長く使われることが確定しているので③の後半と同じ戦略で良いです
このフェーズにおける技術選定
中長期的な継続開発、スケール可能な技術を採用しましょう
まとめ
プロダクトのフェーズにおいて技術選定は変わってくる
新規事業、PMF(Product Market Fit)前
作り直しを前提とした、爆速爆安制作技術を採用する
PMFに近いもしくはPMF後(仕様が確定している業務向けプロダクトも含む)
中長期的な継続開発、スケール可能な技術を採用する
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