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努力を褒めると成績が上がる

皆さんこんにちは。
学習塾GRIT塾長の西上です。
26歳で起業し現在は株式会社グリットの代表を務めながら学習塾GRITを運営しております。

noteでは教育の在り方をデザインするために僕自身が集めた情報を発信していきますのでよければフォローとスキをお願いします^_^

それでは本題です

褒め方の違いで成績が変わる

目の前の子どもを褒める時には皆さんどのような言葉をかけますか?
「偉いじゃん!」「よくできたね!」「頑張ったね!」などかける言葉は様々ありますよね。

いろんな言葉のかけ方がありますがこれらの言葉の要素を因数分解していくと2種類の定義に分かれてくることがわかります

それは

能力を褒める・・・「天才だね!」「頭が良いね!」
努力を褒める・・・「よく頑張ったね!」「毎日頑張ってるね!」

子どもたちが「喜ぶ」のは能力を褒める言葉ですが子どもたちが「成長する」のは努力を褒める言葉です。

さらに、近年「褒めて伸ばす」教育が流行していますがその結果として過度に能力を褒めてしまい子どもたちの成長を止めてしまっている教育現場をよく見ます。

今日はエビデンスを基にした教育の在り方を研究している中室牧子教授の名著【学力の経済学】を引用して「正しい褒め方」について考えていきます

学力の経済学

正しい褒め方を考える

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子どもを褒めることで「自信を持って何事にも挑戦できるようになる」と言われているため、ほとんどの大人は子どもを褒めていると思います。
しかし日本人の子どもは小学校1年生をピークに自尊心は下降傾向にあります。そのため、子どもの自尊心を高めて学力を向上させるために大人たちは子どもを必死に褒めようとしますが、果たして自尊心を高めることで学力が向上するのでしょうか?
実はこれには具体的な根拠はないのです
カリフォルニア州の研究ではエビデンスが見られませんでしたし、フロリダ州の研究では学力と自尊心は相関関係でしかないと結論付けています。

すなわち

自尊心が高いから学力が高い のではなく
学力が高いから自尊心が高い ということです。

でもこの情報を知らない人は現代でも「褒めて伸ばせば学力は上がる!」と強く訴えるのです。

しかし子どもを褒める行為自体は良いことで実際に子どもの自尊心が上昇した研究もあります。
ここで重要なのは「成績が上がる褒め方」が何なのか考えることです
では、どのように褒めれば良いか?
過去の研究結果から考察してみましょう

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コロンビア大学のミュラー教授は子どもたちに3回IQテストを実施しました。そのテストの際に異なる3種類の褒め方をしたのです。

・「頭が良いね!」などの能力を褒める
・「よく頑張ったね!」などの努力を褒める
・何も褒めない

【実施テスト内容】
1回目のテストは簡単なIQテスト
2回目のテストは難しいIQテスト
3回目のテストは1回目と同じレベルのIQテスト

そのテストの結果は

努力を褒められた子どもたち > 能力を褒められた子どもたち

このような結果が得られた原因として考えられることは能力を褒められた子は問題を解く時に自身の能力の有無で問題が解けるか判断してしまう傾向があると言うことです

すなわち、簡単な問題には着手できるものの、難しい問題には「自分には能力がないから解けない」と判断してしまい、そもそも問題を解く努力をしようとしていないと考えられます。
能力を褒め続けた結果、子どもが無意識のうちに能力がある・ないで判断して問題に取り掛かるようになってしまうのです

一方、努力を褒められた子たちは難しい問題にも「頑張ればできるかも」と努力をする・しないで問題を解くかどうかの判断をした傾向にあったそうです。
さらい、努力を褒められた子どもたちは悪い結果を取ってしまっても

これは自分の努力不足だ

と考えるようになり、自己責任の自覚がより強くなる傾向が見られたそうです。

以上の結果から子どもを褒める際には「能力を褒める」のではなく「努力を褒める」ことを意識して褒めてあげましょう。

さらにこれらは「あなたはやればできる子よ!」など抽象的な言葉で褒めるのではなく、「数学のテストで20点も上げるなんてよく頑張ったね!」と具体的な内容を含めた褒め方をするとより効果を発揮します。

ぜひ子どもを褒める際の参考にしてください

学習塾GRITのHPはこちら:www.nonteacher.com

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