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癇癪を起こして泣く子を、泣き止ませる方法

子どもが癇癪を起こしたり、泣いたりして中々動かず困ったことはありませんか?

子どもとの対応で担任として困る場面って色々とありますよね。
そのなかでも、私は「癇癪を起こした子が泣いて、動けない状態」が困ります。

なぜ困るって、授業中に担任が対応しなければならないとなると、授業どころではなくなるからです。

皆さんにもそういう経験、ありませんか?

この記事を読むことで、そんな「泣いている子を泣き止ませる方法」が分かります。今回紹介させていただく方法は万能ではありませんが、私の10年以上の教員経験の中で、「まずこの方法を試す」というくらいの鉄板です。

8割方、うまくいきます。

特に若い先生には、ぜひ試してみてほしい方法です。うまく行く保証はできませんが、プロの教員なら多くの手を知っていて損はありません。

プロの教師を目指している向上心のあるあなた。さらに、本気で癇癪を起こして泣きまくる子どもの対応にしんどい思いをしているあなたのための記事になります。ぜひご参照ください。

そもそも「泣いているときの子どもの心の状態」とは?

子どもの頃を思い出してほしいのですが、泣いているときって、誰かの助言や叱責を聞くことってできるでしょうか。
中々できませんよね。

うそ泣きの場合は耳ダンボ状態で聞いていると思いますが、ガチ泣きの場合はまず話が入っていきません。

そんな「話が聞けない状態」で教師が諭したり叱ったりしても、何も効果がないのはご理解いただけるかと思います。

ただそんな状態でも、担任は必死です。
今のこの状態をなんとかしないと、授業は進まない、子どもは泣きまくって動かない、どうしようもない…。

焦った教師は、大声で怒鳴ったり力づくで動かそうとしてしまいます。
あるあるですよね。

なので、まず「泣いているときは子どもは話を聞けない状態」と認識しましょう。
特に、「自分が泣いている原因に関する話」は完全にシャットアウト。

では、どうすればいいでしょうか。
結論は簡単なことです。

怒ってないよ追求しないよ、というスタンスを見せる。

です。

え、と思われた方もいるかもしれません。
教師として、号泣してしまっている原因を解決しなければならない。
何いってんの? 正気か?
とお思いのあなた。

そのとおりです!
解決するのが仕事ですからね!
本当は心から追求したいし、叱ったりもしたい! そう思いますよね。

ただ、泣いている今解決する必要があるのか、というと、そうではありません。
そう、解決は「あとから」でもいいのです。
むしろ、あとからのほうがいい。

なぜなら、泣いているので指導が入りにくい状態だからです。

なので、まずは子どもに冷静になってもらうこと。
泣き止んでもらうこと。
それがまず第一です。


泣き止ませ方


ずばり…

その子の趣味や好きなことに関する話を強引にする

非常識極まりないかもしれませんが、この方法、8割うまくいきます。
泣いている子が泣いている原因には全くタッチせず、まずは子どもを安心させること。
そのために担任が、強引に「全く関係のないこと」を話します。
より正確に言うと、

その子が興味・関心のある事柄の話題を尋ねたり語ったりしまくる

です。

非常識こそ王道なり。

実際に会ったケースで紹介すると、

・フリーズしてしまった場面緘黙の子に、好きな「トイ・ストーリー」の話を振りまくり、警戒心を解かせ、教師の伝えたいことを伝え、簡単な意思疎通ができた。

・登校しぶりの子が教室に入れないときに、好きなプラモデルの話をしてもりあがり、そのテンションのまま教室に誘導して入ることができた。

・泣いてうずくまっているアスペ傾向の子に対して、その子の好きなYouTuberの話をして、気持ちを転換させることに成功した。

こんな感じです。

伝えたいことをいきなり伝えるのでは、「大人の都合」ってもんです。子どもは簡単に大人の都合を見抜き、泣き続けます。

そうではなく、その子が「今は泣くより、話題に対して話したい」と思わせることのほうが効果的。

そう思わせることで、子ども自身が自分の気持ちのスイッチを切り替えることができます。

親や教師が「泣くんじゃない。気持ちを切り替えて、やらなければならないことをやりましょう。」って言っても、切り替えることができるはずないです。

泣いている子を目の前に、不自然100%で、

「そういえばさあ、この前マインクラフトやったんだけど、たいまつってアイテムの作り方が分からなくて…どうやって作ればいいのかな?」とか話してみるんです。

マイクラ好きな子だったら、話したくなりますよね。
そうやってこちら側がわかりやすい形で「スイッチを切り替えるのは今だよ」とそれとなく伝えてあげるのです。

とくに、アスペ傾向の子や、発達系の子に対して有効です。なぜなら、その分野に強力にこだわりをもっているからです。

常識的な考えだったら「今ぼくは悲しくてないているのに、どうしていきなりそんなこと話すの」となりますよね。

いいんです。
たいてい、悲しみや怒りの感情の継続時間は15分くらいです。
それ以上は、惰性だったり、意地を張って泣いたり怒ったりしているだけなんです。

なので、泣き始めたらいきなり話すのではなく、

少し泣く時間を確保する

ことも必要です。体感は、15分。
焦るかもしれませんが、必要なことなので。

そして、ある程度子ども自身が「泣いたな」と思ったら、子どもも冷静になって泣いている自分を認識しはじめるものです。

そのタイミングを見計らって、「そういえばさ、○○さんの好きなゲームのさ・・・」みたいに話してください。

その子の特性や性格にもよりますが、たいてい、態度を変えてくれます。

自分の気持ちをコントロールできない子もいる

泣き続けたり、癇癪を起こし続けたりする子の特徴として、「自分の気持ちをコントロールできない」というのがあります。
だからこそ、大人である私達が、分かりやしスイッチを示してあげるんです。

あ、この話に乗れば、気持ちが変わりそう。

そう思わせることができたら、泣き止んで、落ち着いてくれるでしょう。

指導はそれからすればいいんです。


泣いている子のためだけじゃない。待っている子のためにも。

この方法を使うことができるようになれば、手をこまねいているだけの状態から脱して、きっと泣いている子を泣き止ませ、授業を正常化し、泣いている子からもクラスの子からも信頼を集めることができるようになります。

プロの教師として、必要な力量かなと思っています。

子どもに向き合うのは大切ですが、真っ向勝負しなくてもいいんです。
そうではなく、今のその子の最適解は「まず泣き止むこと」。
そして、その後に「冷静な状態で指導をすること」。

その手順を冷静に踏むことができるのが、私にとって「子どもと向き合う」という意味です。

教育は焦らず。
Don't rush education!

この記事が、お役に立てたら光栄です。

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