まさし野

道ばたの木々や草花や小さな生き物のこと、空の雲のかたち、旅したまちの風景、おいしかった…

まさし野

道ばたの木々や草花や小さな生き物のこと、空の雲のかたち、旅したまちの風景、おいしかった食べもの、そして、ふと感じた世の中の動きやしくみについて.... 地方のまちに住む私のLife.周辺のお話をこっそりと書いてみます。気が付いてくれたあなたに幸せが訪れますように!

記事一覧

社叢のいま

日本の都市の古き佳き場所は、一叢の木立とともに残っている。 新幹線の車窓から見る近江平野が面白い。伝統的な家が連なる集落にはその中に必ずひときわ高くそびえる流麗…

まさし野
9か月前
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その枝は雁皮だった

毎日のように自転車で通っている里山の小さな峠へと続く野趣のある旧道。数年前、その道べりの斜面に一叢、なぜかその場所だけに、萩に似た少し洋種の表情の低木が枝を伸ば…

まさし野
10か月前
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せとうちの島影から

ヘッダーにも使った写真の風景は、2019年10月のある日、瀬戸内国際芸術祭で訪れた小豆島からフェリーで新岡山港への帰途、四国方面を振り返って撮ったもの。シンメトリー的…

まさし野
10か月前
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不意のお客さま

まさし野
10か月前
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社叢のいま

社叢のいま

日本の都市の古き佳き場所は、一叢の木立とともに残っている。
新幹線の車窓から見る近江平野が面白い。伝統的な家が連なる集落にはその中に必ずひときわ高くそびえる流麗な屋根を持つ寺が見える。それに対して、田野の中には島のような小さな森に覆われて神社が佇んでいる。
仏と神。日本社会の中で、人々の意識や生活の面での役割とかそれぞれの位置づけの違いが、新幹線の車窓という少し離れたところから俯瞰して見ると、ラン

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その枝は雁皮だった

その枝は雁皮だった

毎日のように自転車で通っている里山の小さな峠へと続く野趣のある旧道。数年前、その道べりの斜面に一叢、なぜかその場所だけに、萩に似た少し洋種の表情の低木が枝を伸ばしているのに気が付いた。枝先にはミニチュアのユリのような形の可憐な花が集まってついている。さっそく植物名検索アプリを使ってみたが、どうも要領を得ない。そのころ詠んだ歌に「山ぎわの崖地に生ゆる灌木の小さき花の名をしらまほし」とある。ここでしか

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せとうちの島影から

せとうちの島影から

ヘッダーにも使った写真の風景は、2019年10月のある日、瀬戸内国際芸術祭で訪れた小豆島からフェリーで新岡山港への帰途、四国方面を振り返って撮ったもの。シンメトリー的でちょっと不気味な気配もある素敵な形の島影が、夕暮れが迫る柔らかく優しい光に覆われた穏やかな瀬戸内海に楽しいニュアンスを与えていた。やがてもっと薄暗くなる頃、この島の山腹から無数のコウモリが続々と、そして最後に巨大コウモリが飛び出てく

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