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noteを書くときに意識していること、参考にしているnote

noteを読んでもらうのはうれしい。だけど、読んでくださる人の時間を奪いたくないなと思っています。

矛盾しているようで、どちらも本当のきもち。

文章が長くなってしまうことが多いですが、せっかく時間をつかって読んでくださる人たちが、学びや癒しを得られるような、読んでよかったと思ってもらえる記事を書くことを心がけています。
(今回の記事も長いので、忙しい方は気になるところだけ読んでみてください。)

noteを書くときには、画面の向こうに読んでくれる人がいるんだということを忘れないようにしたいと思っています。


さて、ここから先は、私がnoteを書くときに心がけている、いろいろなことをまとめてみます。

それとあわせて、私がお手本にしているnoteも紹介します。


1 タイトルについて

・つづきが読みたくなるように

以前、noteのオンライン勉強会に参加したことがあります。

そこでは、与えられたテーマに合わせて、記事のタイトルだけを考えてみるというワークをしました。

チャット画面に参加者が考えたタイトルが次々と挙がっていく中、司会の方がいいなと思うタイトルを読み上げます。
私は、あまりいいタイトルが思いつかなくて、ただチャット画面を目で追っているだけでしたが、そのときの光景は印象に残っています。

次々と画面の中に現れるタイトルの中で、その先を読みたいと思ってもらえるのは、ほんの一握り。これはワークのひとこまでしたが、日々のタイムラインを早送りで見ているような気持ちになりました。

そのとき、タイトルはただ記事の内容を象徴的に示すものではなく、読み手にとっては、記事を読むか読まないかを決める大切な要素なのだと気づきました。

・ある程度中身を予想できるように、わかりやすく。
・つづきを読みたいなと思ってもらえるように、美しく。

というのが私の理想です。

例も見てみましょう。

それほど気に入っているタイトルではないのですが、「救ってくれた言葉」って何なの?とつづきを読みたくなった方が多かったのではないかと推測します。私の記事の中でもっとも読まれている記事です。

難しい言葉を使わずに、描きたかった情景を表現できたタイトル。私のnoteのなかでいちばん気に入っているタイトルです。


美しいタイトルの例もご紹介。

コピーライターのゼロさんが書くタイトルは、もうタイトルだけでもひとつの作品として成立しています。本文を読む前から惹かれるし、しばらく経ってからでも、タイトルを見ると情景が浮かびます。ゼロさんの本文ももちろん美しいのですが、ゼロさんのページを訪れて、タイトルを眺めるのも好きです。


2 ヘッダーについて

・タイトルとシンクロさせる

タイトルと同じくらい、ヘッダーはその記事を読むかどうかを左右する要素になると思います。

私の記事で、たくさんの人に読んでもらった記事は、タイトルとヘッダーのシンクロ率が高めのものが多いです。

・自作の画像とだれかの画像

当初、私は、自分で撮った写真や自分の絵だけをヘッダーに使っていました。せっかく写真も撮るし、絵も描くのだから、自分のセンスを押し出したかったのです。

でも、あるとき、みんなのフォトギャラリーの絵をはじめて使わせていただいたら、その記事が注目記事に選ばれました。そうして、はじめて私は自分の表現を押し出そうとして、むしろ自分の表現を制限してしまっていたのだと気づきました。自分の絵や写真が、文章に合わないこともあるのに、絵や写真に無理やり合わせていたこともあったからです。

こだわりを持つことも大事ですが、手段と目的が合っているのか、ときどき確認してみるのもよいかもしれません。

ヘッダーの例も紹介します。

このイケメンに釣られて記事を訪れた方が多いのでは、と邪推しております。タイトルの「かっこいい」を強調するヘッダーです。

下書きの時点では、タイトルは「ありがとうのチャンス」だったのですが、ヘッダー画像に合わせて変更しました。茶色の猫さんが、チャンスをあげてソワソワしている私、くろねこさんがチャンスをもらって満足している夫・ぺこりんというイメージで選びました。

すてきなヘッダーを選ぶと、自分のページを開いたときにテンションが上がります。
いつも画像を使わせていただいているクリエイターのみなさま、この場で、あらためて感謝申し上げます。


さて、ここでヘッダー使いの名手たちもご紹介。

たまちゃんのヘッダー画像の選び方は遊び心というか茶目っ気がありますね。元々インスタグラマーさんだからかな、画像や言葉の使い方にセンスが溢れています。
この記事では、オススメの本を募集していますが、たまちゃんのまわりの人を引き込む力、そして学んだことを血肉にしていく姿勢にいつも刺激を受けています。

雅樹さんのヘッダーは、ご自身で作成されているのだと思いますが、写真と文字をこれほどセンスよくまとめている方って少ないのでは。
そして、この記事のように、日常の一コマを物語のように紡いでいく、点を線にしていく力を私も見習いたいです。

たまちゃんや雅樹さんの記事をタイムラインに見つけると、すぐに読みにいきますが、それはヘッダーが魅力的なのもあるけれど、二人のことが好きなのでただ条件反射的に開いているような気もしてきました。
私も、誰かにとって、無条件に読みたくなるような人になれたらいいな。


3 体裁

・一話読み切り

以前はシリーズものを書いていたこともあるのですが、最近は専ら読み切りにしています。

なぜかというと、シリーズものは回を重ねるごとに、ビュー数もスキも減ってくるから。
これは、私の力不足という面も否めませんが、シリーズものを途中から読もうと思う人は少ないので、話題にならないかぎり、だんだん読者が減ってしまうのは自然なことかもしれません。

数字を目的に書いているわけではないものの、せっかく書くからには読んでもらいたいというのが本音。
これから何かを連載することもあるかもしれませんが、基本的には読み切りで書いていくと思います。

シリーズとしてのまとまりがほしい場合は、タイトルで示すのではなく、マガジンに入れるという方法もありますね。

・文体

私は、だれかに語りかけたいとき、やわらかな雰囲気を出したいときは、です・ます調にしています。

それ以外のときは、だ・である調で書いています。だ・である調だといつのまにか論文のような口調になってくるので、noteではあまり堅苦しくならないように、体言止めや倒置を多用して、余韻をもたせるようにしています。

本来なら、一つの文章のなかで、統一したほうが読みやすいと思うのですが、私はときどき混ぜることもあります。その方が自然に語れるときもあるので。今回もところどころ混ぜています。

私の憧れの文体の方々もこちらで紹介。

私が、密かに憧れている、ふむふむともくもくさん。
語り口も、イラストも、やわらかくて優しくて、読んでいると心がぽかぽかします。Kindle本も何度も読み返しています。ヘッダーにイラストを使わせていただいたこともあります。なんだか好きすぎて語彙力が低下していますね。ただのファンレターのようになってしまいました。


だいふくだるまさんのきりりと冴え渡る文章を読むと、ぴりりと気が引き締まります。大人のほろ苦さを漂わせながらも、希望の光もあって。かっこいいけれど、かっこつけているわけではなく、それが様になっていて。しなやかな強さを感じさせる、美しい語り口です。


4 本文

・最初の3行で気を引く

最初の3行は、タイトルと同じく、その記事の続きを読むかどうかを左右する重要な部分。私は、挨拶や世間話ではなく、すぐに本題に入ることが多いです。

・ポジティブとネガティブのバランス

私の場合は、意図的にやっているというよりも、意図せずにポジティブな文章になったり、ネガティブな文章になったりしています。

でも、たぶんそれでいいんだと思います。
ポジティブなのはいいことのようですが、あまりにも明るすぎると、眩しく感じる人もいる。
かといって、ずっとネガティブだと、読むのが億劫になってくる。

その匙加減が絶妙だな、と私が思うのがちづこさん。

ちづこさんは、家事も育児も仕事もこなすスーパーウーマンですが、嫌味なところがまったくない。たぶん、できたことも、できなかったことも教えてくれるからでしょう。前を走りながらも、振り返ってくれる。自分にとっては情けなく思えるようなことも、書いていいんだな、むしろ書くことがだれかの勇気につながるんじゃないかと、ちづこさんのnoteを読んでいると思えます。  

・ポップでロックを奏でたい

私の好きなアーティストが、「ぼくらのような詩をロックで歌う人たちはいる、だけどぼくらはポップスで歌うことに意義があると思う」というようなことを言っていたことがあって。

私のnoteで目指していることも、そうかもしれないなと思いました。

声高に叫ぶのではなく、穏やかに話すからこそ伝えられることがあるのではないかと思うのです。

このnoteは、控えめな口調で書いていますが、主張はあります。私のnoteの多くがそう。やわらかな表現にしていますが、伝えたいことがあるから書いています。

・最後はかっこつける

私は、最後の文章(特にエッセイの場合)をいつもかなりかっこつけて書いています。最後の文章が読後感を左右すると思うので。

それを知ってから読むと、最後の文章のあとに、私のドヤ顔が思い浮かぶようになっちゃうかもしれません。


・異論を考える

大学で、英語のライティングの授業を受けたときに、基本のライティングの形は、自分の主張に対して、3つ反論を考え、そのそれぞれに対して反論を考えるのだと教わりました。

noteを書くときは、3つも反論を考えることは稀ですが、傷つくひとはいないかな、こんな意見がくるかもしれないな、ということを予め考えておきます。
とはいっても、予想できないことも多いので、もっと修行が必要です。


5 有料記事にするか、無料記事にするか

私にとっても課題で、悩ましいことですが、基本的には無料記事を書いていこうと思っています。

みんなに読んでほしいから、というと綺麗事のようですが、実利的にも無料にしたほうがよいのではないかと思っています。

私はnote経由で18万円ほど(手数料差引前)のサポートをいただきましたが、そのうち有料記事で得たのは2,000円くらい。サークル加入者に配布していたという特殊な事情を考慮しても、全体に占める有料記事の割合は小さいです。

有料記事の場合、シリーズものと同様に、有料記事というだけで開くのを躊躇う方が多いのだと思います。だけど、有料記事にするときには、力を入れた、無料にするのはもったいないくらいの情報を詰め込むので、それを読んでもらえないと残念です。

どうやって収益を確保するかは、私自身の課題でもありますが、無料記事でまずはたくさんの方に読んでもらう、自分ができることを知ってもらおうと思っています。
でも、サポートは励みになるので、サポートしていただけると、ものすごくうれしいです!

サークルも同様に、サークルの人だけではなく、もっとたくさんの人に伝えたいなと思ったので、昨年休止しました。


6 投稿する前にしていること

投稿する前の習慣にしていることがいくつかあります。

・音読する

・意味のあやふやな言葉を辞書で調べる

・2〜3日寝かす

の3つ。
これをすると、たくさんの修正すべき点が見えてきます。
これをやっても、誤字脱字はありますし、言葉の間違いや不適切な表現をしてしまうこともありますが、これでも、やる前よりはだいぶマシな文章になっています。


7 この記事を書いた理由


最後にこの記事を書いた理由をお話しします。

私の雀の涙ほどのノウハウをまとめてみましたが、頑張って書いたわりには、似たようなことを書いている人がたくさんいるような気がしますし、多くの人は、私のような凡人なんかよりも、プロや賞をもらっている人が意識していることを知りたいでしょう。

だけど、こんな私でも、いろいろ考えて書いているんだと知ってほしかったのです。

私の文章を、さらさら読める、とか、いつのまにか最後まで読んでいたと、言ってくださる方が結構いらっしゃって、それはとてもうれしいことです。
上でも述べたように、読みやすさをかなり意識していますから、これ以上ない賛辞とも言えます。

だけど、私はさらりとは書いていません。
何時間も、ときには何日もかけて書いています。

そんなに頑張って書いても、なかなか反応をもらえないこともあります。

上で紹介したような、ステキなnoteを読めば、ステキだと思うと同時に、嫉妬もしてしまいます。

それでも、気づけば、こうしてnoteを書いています。
やらなきゃいけないこともあるし、疲れてもいる。
誰に頼まれたわけでもないし、誰かの役に立つのか、こんな長いnoteを最後まで読む人がいるのかどうかもわかりません。

それなのに、なんでnoteを書いているんだろう、そう疑問に思うこともあります。

だけど、私にはnoteがあったから、出会えた人がいます。
noteを書いていたから、気づけた思いがあります。
noteのコメントに救われたことが何度もあります。
noteのおかげで、自分の表現したいことを表現する楽しさを思い出しました。

それらすべてが、私がnoteを書く理由です。

なんのために書いているのかわからなくなるときもあるのですが、それは目標を見失ったということではなくて、noteを書くこと自体が私のやりたいことだと今は胸を張って言えるようになっただけなのかな、とも思います。

美術のすばらしさを伝えたいとか、だれかの悩みに寄り添いたいという目的のために、noteを手段として捉えていることもありましたし、いまもそう思う気持ちもあるのですが、いまはnoteを書くこと自体が一つの目的になっているようです。

私のように、何のために書いているのか分からなくなって苦しくなる人は、何のためと考えるのをやめてみるのも一つの手かもしれませんね。


以上のように、私は自分自身のためにこの記事を書きました。

この記事で紹介したことは、私自身が意識していることであって、だれにでもあてはまるわけではなく、意識したからといってなにかいいことがあるとは限りません。

だけど、誰かにとって、この記事がすこしでも役に立てたのなら、それがこの記事を書いたもう一つの理由になります。


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