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乗り鉄フラッシュパッカーのためのインドシナ・マレー半島への飛行機選び(2019-20版・前編)

2019年に入り、エアアジアXなどのLCC航空運賃の高止まり、タイライオンエアの中距離便進出などもあり、年々変わってくる行き帰りの飛行機選び。

昨年のデータじゃあ、すでに古い。と言うことでアップデート版を作成します。

乗り鉄(タイ国鉄)派にはスワンナプームは使いづらい

ドンムアン空港はタイ国鉄のドンムアン駅が併設されているんですが(実は大きい荷物があっても移動はスムーズ)、スワンナプーム空港からだと、エアポートレイルリンク(ARL)を使い、ARLマッカサン(MRTペッブリー)で乗り換えてバンコク中央駅(MRTファランポーン)へ行くことになり、最初の一歩が違い過ぎます。

但し、LCCと言うかドンムアン発着便の存在がない(南ラオスの)パクセーを、最終目的地にした旅行に関しては、ドンムアン空港利用のメリットがないので、FSC利用のスワンナプーム往復の場合も考えてみます。

乗り鉄(タイ国鉄)派には往復航空券は使いづらい

2〜3ヶ月に一回、2〜3週間休みをまとめて取得して、タイを中心としたインドシナ・マレー半島へ乗り鉄で来ると言う前提のお話しですので、二つの理由で往復航空券は使いづらいです。

せっかくの休みを効率良く取りたいので、バンコクから徐々に最終目的地へ進み、最後は最終目的地を夕方に出発する飛行機を使い、バンコク、ハノイ、ホーチミン辺りで深夜乗り継ぎして、翌朝には東京へ戻るパターンにしたいのが、第一の理由。

そして、そっちのほうが大きい理由なのですが。タイもラオスもマレーシアもシンガポールも査証免除(ビザなし渡航)が可能なので、その特典を最大限活かすために、タイだけに存在する面倒くさいルールを回避したいのがあります。

そのルールとは、陸路入国は年に2回までと言うルールです。元々そのような規制がなかったので、ビザランと言う裏ワザ的行為を行うと、査証免除でずっとタイを旅する・・・どころか勝手に仕事をすることまで可能になってしまうため、2017年からいわゆるビザラン規制と言われる面倒くさいルールが適用されるようになりました。それが第二の理由です。

以上の理由から、FSC利用のスワンナプーム往復は、前述の最終目的地がパクセーのパターン以外では使いづらいのです。

コスパが良いのはLCCのプレミアムとFSCのエコノミー

知っている人は知っているんですが、中距離LCCで一番美味しいのは、いわゆるプレミアムシート。この後東京からバンコクまでの価格比較をしてみますが、LCCプレミアムとFSCエコノミーでの比較を行います。

タイエアアジアX、

タイライオンエア、

ノックスクート(以上プレミアム)と

タイ国際航空(エコノミー)のサービス内容の比較から書きます。

・受託手荷物
 タイエアアジアX、40kg。タイライオンエア、30kg。ノックスクート、20〜30kg。タイ国際航空、20〜30kg。
 20kgを超えないようにしたいものですが、タイエアアジアXの40kgは素晴らしい(タイ在住者から頼まれごとがあっても十分こなせます)。

・機内食
 タイエアアジアX、アルコール飲料は有料。タイライオンエア、アルコール飲料の取り扱いなし。ノックスクート、アルコール飲料は一杯無料(二杯目から有料)。タイ国際航空、アルコール飲料完全無料。
 乗ったら寝るだけの夜行便なら、アルコール飲料の取り扱いなしも許せますが、(呑兵衛にとっては)昼行便のアルコールなしなんて考えられません。

・ブランケット
 タイエアアジアX、あり。タイライオンエア、あり。ノックスクート、なし。タイ国際航空、あり。
 ノックスクートは夜行便だと辛いかも。

・優先搭乗系
 タイエアアジアX、あり。タイライオンエア、あり。ノックスクート、あり。タイ国際航空、なし。
 優先搭乗系がプレミアムとエコノミーの最大の差です。

・エンターテイメント系
 タイエアアジアX、AC電源あり。タイライオンエア、フル装備(AC、USB、個人モニター)だが、日本語非対応。ノックスクート、AC電源あり。タイ国際航空、フル装備(AC、USB、個人モニター)だが、AC電源は一部のみ。
 タイ国際航空とタイライオンエアが圧倒的に良さそう。

・肝心の座席サイズ
 タイエアアジアX、ピッチ152cm、有効幅62cm、フルフラット。タイライオンエア、ピッチ152cm、有効幅62cm、フルフラット。ノックスクート、ピッチ96cm、有効幅56cm。タイ国際航空、ピッチ81cm、有効幅45cm。
 タイエアアジアXとタイライオンエアが圧倒的に良さそう。

そして、総合評価(25点満点)ですが。夜行便で乗る場合、昼行便で乗る場合で評価します。

<夜行便>
タイエアアジアX、21点
タイライオンエア、20点
ノックスクート、14点
タイ国際航空、17点
(ノックスクートのブランケットなしが痛い)

<昼行便>
タイエアアジアX、21点
タイライオンエア、18点
ノックスクート、16点
タイ国際航空、15点

実際にFSCエコノミー往復、FSCエコノミー片道、LCCプレミアム片道の運賃はいくらくらいなのか

早速スカイスキャナーで調べてみます。

FSCエコノミー往復の場合

6月1日のTG643便(成田12時発)→6月15日のTG640便(スワンナプーム22時10分発)で往復61,250円です。
以下、10日毎に価格を調べると、57,250円、59,560円、59,250円、61,150円、61,250円と7月21日発までは同じような価格で推移しているのですが。

夏のピーク開始時の7月31日発(帰りは8月14日発)ともなると、83,250円まで跳ね上がります。
FSC往復最安値は、タイ国際航空には変わりないのですが、7月31日のTG643便(成田12時発)→8月14日のTG676便(スワンナプーム7時35分発)で往復65,950円となります。

最ピーク時の8月10日発(帰りは8月24日発)には、89,211円にまで更に高価に。
FSC往復最安値は、全日空になります。8月10日のNH805便(成田18時35分)→8月24日のNH878便(スワンナプーム13時55分発羽田行)で往復74,740円となります。

ピーク終了後の8月20日になると、それなりに安くなり65,950円に。
以下、63,150円、59,250円、57,250円と下がって行きます。
往復に関しては、割と人気が高い便だと、時期によって6万円〜9万円。時間帯が悪い便や日程を妥協できるなら7万円前後で最ピーク時でも乗れることになりますね。

FSCエコノミー片道の場合

一方、FSCを片道で買うとどうなるかを調べてみます。
ちなみにタイ国際航空は片道で買っても値段が全く変わらない会社なので、違う会社を探します。当然経由便です。

6月1日だと、中国国際航空の羽田13時55分発のCA182便に乗り、北京乗り換えCA979便でスワンナプーム23時40分着が39,781円。
あるいは、マレーシア航空の成田10時20分発のMH89便に乗り、KLIA乗り換えMH780便でスワンナプーム18時55分着の33,260円のどちらかですね。

6月11日だと、中国国際航空(CA182→CA979)もマレーシア航空(MH89→MH780)も価格変わらず。

6月21日だと、中国国際航空(CA182→CA979)もマレーシア航空(MH89→MH780)も価格はほぼ同じなんですが、またまた伏兵が現れました。
ASEAN訪問で最後まで残ってしまいそうな国、ブルネイのフラッグキャリアが22,964円で乗れます。
ダイヤの都合上、ブルネイでトランジットで空港外に出られるのがまた堪らないかと。誰か試してもらえないですか。
成田11時45分発のBI696便に乗り、17時10分にブルネイ着。翌日の10時55分発のBI513便でスワンナプームへ向かいます。

7月1日だと、中国国際航空(CA182→CA979)もマレーシア航空(MH89→MH780)も価格はほぼ同じなんですが、ロイヤルブルネイ航空(BI696→BI513)は6月21日よりちょっと高くなりました(25,969円)。ちょっと旨味は薄れた感が。

7月11日だと、ロイヤルブルネイ航空は消え、マレーシア航空(MH89→MH780)はほぼ同価格(33,270円)なのですが、中国国際航空(CA182→CA979)はちょっと高く(41,760円)なり旨味があまりなくなりました。

7月21日だと、ロイヤルブルネイ航空(BI696→BI513)は23,540円で復活(7月11日は運休日だったのかな?)、マレーシア航空(MH89→MH780)は安定の低価格ですが。中国国際航空系は安売りしていません(いよいよ繁忙期に突入したんでしょうか)。
代わりにダイヤが魅力的なフィリピン航空はいかがでしょう?
成田13時40分発のPR427便に乗り、アキノ空港乗り換えPR732便でスワンナプーム21時50分着で43,293円です。

7月31日だと、ロイヤルブルネイ航空(BI696→BI513)、フィリピン航空(PR427→PR732)は変わらずですが、マレーシア航空(MH89→MH780)の値段が高くなりました。36,210円だと早起きする価値があるのかな?

8月10日だと、ロイヤルブルネイ航空もマレーシア航空も安売りしていません。全滅かと思いきや、フィリピン航空(PR427→PR732)が同価格でがんばっています。

8月20日だと、フィリピン航空(PR427→PR732)は変わらずですが、マレーシア航空が高い方の値段(36,370円)で復活です。

ダイヤが悪い(朝早過ぎる)が、マレーシア航空が安定して安いです。但し最ピーク時には、きっぷがない可能性が。そうなるとフィリピン航空の出番になります。
期待した中国国際航空は、きっぷの出ない日が多過ぎました。
(多分酒出ない)ロイヤルブルネイ航空はシャレで考えてください(^^)

タイエアアジアX プレミアムフラットベッド(片道)の場合

6月1日を調べたら、成田9時15分発のXJ601便は38,050円、成田20時40分発のXJ607便は64,013円します(XJ607便は値段がすでにプレミアムorz)。
順々に見て行くと、6月3日のようにXJ601、XJ607の両便共に63,293円と。
更に見て行くと、6月5日のようにXJ601、XJ607の両便共に38,050円って日もありますね。38,050円と言うのが底値(実質的定価)なんでしょう。

更に更に見ていますが、夏の最ピーク時の8月10日でもXJ601便が85,471円、XJ607便が72,940円と高いようなそうでもないような値付けが。
XJ607便は8月14日には38,050円に、XJ601便も8月16日には同価格に。
すなわち、最ピーク時の出発を避けて、日本に戻り次第、次の次の(4〜6ヶ月先の)予約を取るようにすれば、100%の確率で底値の38,050円で予約可能です。

タイライオンエア プレミアムエコノミー(片道)の場合

6月1日を調べたら、1本しかない成田10時40分発のSL301便は38,540円。エアアジアXよりダイヤがいいから490円差は気にならないのですが、酒が飲めないからなぁ。そこがなぁ。
順々に見ていきます。6月13日は52,540円と高いが、ライオンエアの底値は38,540円のようです。
更に見ていくと、52,540円を超える日は8月10日、11日の70,540円だけのようです。
すなわち、最ピーク時の出発を避けて、日本に戻り次第、次の次の(4〜6ヶ月先の)予約を取るようにすれば、100%の確率で底値の38,540円で予約可能です。
お酒飲みたくないしと言う方には向いています(自分は無理だが)

ノックスクート スクートビズ(片道)の場合

6月1日を調べたら、成田10時05分発のTR869便も成田13時55分発のXW101便も26,900円。設備はいまいちだけど、これは安いなぁ。
順々に見ていきます。6月20日に初めて42,186円という便(TR869便)が存在するのですが、ほとんどの便が26,900円。
と思ったら、26,900円は特値で、6月24日からはずっと35,186円ですので、底値と言うか実質的定価は35,186円のようです。

更に見ていくと、8月8日のXW101便で57,186円(TR869便は35,186円)。8月10日、11日は、TR869便で57,186円、XW101便で76,186円まで高騰。
12日以降は徐々に下がり、8月20日に両便共に35,186円に。
すなわち、最ピーク時の出発を避けて、日本に戻り次第、次の次の(4〜6ヶ月先の)予約を取るようにすれば、100%の確率で底値の35,186円で予約可能です。
でも、35,186円は高いなぁ。26,900円で買えるときを狙うべきでしょう。

乗り鉄(タイ国鉄)派にとって、行きに使うべき航空会社は?


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