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🗂️ Design Materials:効率的にアイデアを生み出す「クレイジー8」とは?ワークショップを実行する際のファシリテーターのためのガイド

私たちUXデザイナーとして働く上で、日々様々なメソッドやツールを収集しそれらを使用しみて、テストして、ツールを自分用に改善しています。

今回は「クレイジー8」と呼ばれている、デザインスプリント・プロセスでよく使用する手法についてご紹介したいと思います。ブレーンストーミングやスケッチ、またコピーライティングやロゴのデザインをする際にもよく使用します。

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SPRINT 最速仕事術―あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法

クレイジー8とは、1つのアイデアから8つのバリエーションを考え出すエクササイズのことです。MITハーバードビジネススクールのゲスト講師であり、デザイナーのジェイク・ナップ氏が、Googleで勤務していた時期に編み出しました。ナップ氏が提唱する、仕事を最速で回すスプリントという仕事術のうち、アイデア創出のステップにあたるものです。

今回は時代の最先端を行く企業Googleで実践されるアイデアの創出方法「クレイジー8」について、ワークショップを実行する際のファシリテーターのためのガイドをご紹介します。

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効率的にアイデアを生み出せる「クレイジー8」とは?

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「クレイジー8」とは、デザイン・スプリントやデザイン・プロセスにおいて、ユーザーニーズや課題を抽出・定義したあとのアイディエーション・フェーズで取り入れられる手法です。

ユーザーの課題や欲求を解決した先の理想の状態と、それを実現するアイデアを創出するためにチームメンバーで実施します。クレイジー8はアイデアを発散する際によく使われているツールです。

この手法はわりかし簡単に実行できて、よく構造化れていて、時間制限があるので、時間内で効率的なワークショップが実行できます。私の職場のUXデザイナーも、この手法をよく使用しています。

チームメンバーが60秒ごとに合計8つの異なるアイデアを考え、それぞれを紙に書き出します。これは短い時間で沢山のアイデアを創出することを目的としています。

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「クレイジー8」実行方法

クレイジー8は至って簡単に実行できます。

→ 各メンバーが白紙とペンを用意します。デジタルでもできます。
→ 用紙を長い辺を2回、短い辺を1回(8つ折り)に折ります。そうすると用紙に8つのマスができます。
→ ファシリテーターはタイマーをセットしましょう。
→ 各メンバーが8つのマスに1つあたり制限時間60秒で1つアイデアを書き出していきます。
→ これを8回繰り返し、容姿の8マスが埋まったら1回目の「クレイジー8」が終了しました。各メンバー自分の生み出した8つのアイデアの中からベストを何点か選び、的確にチームメンバーに説明します。

💡リモートで実行する場合はMiroのテンプレートをしようして見てください。

各メンバーのアイデアを見て新たなアイデアを思いつく可能性があるので、そのためこれをもう一度繰り返す場合もあります。

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クレイジー8の利点

クレイジー8はメンバーが費用効果の高い方法で共同作業できるようにするための優れた手法です。時間が限られていて、フィルターなしですべてのアイデアを出したい場合は、この手法をよく使用します。 優れたアイデアは、8分以内でも、どこからでも得られます。

→ 多くの潜在的なアイデアが生まれ出されます。
メンバー全員で発散にフォーカスできるので、数分間でたくさんのアイデアが生み出されます。また、クライアント、デベロッパー、QAなど視点が異なるメンバーが揃っているとよりさまざまな角度のアイデアが生まれやすいです。

UXデザインでは、顧客がすべてのデザインの中心にいる必要があります。 そのため、さまざまな利害関係者やクライアントをUXデザインのCrazy8のワークショップに招待しましょう。 そうすれば、彼らが無意識のうちに何を考えているかを特定できる可能性があります。

→ 短時間で行える
クレージー8は1分という超短時間でアイデアを捻出することから、“クレイジー” と呼ばれているのです。制限時間内に必ず8つアイデアを出さなければならないので、限られた時間でも確実にアイデア創出ができます。

これらのメリットは、ワイヤーフレーミングの強固な基盤から始めることを意味し、最初のUXまたは設計成果物を開始する前に、クライアントのビジョンとユーザーのニーズに基づいてコンセプトを検証するのに役立ちます。

→ コラボレーションで協力的なチームを作れえる
クライアントにとってのメリットに加えて、この内部ワークショップを開催することのコラボレーションの性質により、参加しているすべての人がプロジェクトに参加していない場合でも、プロジェクトの一部に関与し、所有権を取得できます。チームがお互いの仕事とのつながりを深め、デザイン上の決定の背後にある論理的根拠を理解すると、チームはお互いをよりよくサポートできるようになります。

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アイデアを通して話す

8分が経過したら、みんなのアイデアを壁に貼り付けて話し合います。リモートで行われる場合は、各自アイデアを用意されたMiroボードに貼り付けます。

 チームメンバーはアイデアの評価に追加する独自の視点を持っており、UX、ビジュアルデザイン、開発の実現可能性、クライアントの調整のレンズから物事を見ることができます。

すべてのアイデアを検討すると、各メンバーが気にいっったアイデアを3点選びます。明確な好みがある場合もあれば、いくつかのアイデアの一部を組み合わせて使用するのが最適な場合もあります。

選択プロセスについて話し合うとき、ファシリテーターは、人気のあるアイデアから何が機能するかについてメモを取り、次のデザインフェーズでそれらをまとめることができます。

ファシリテーターのためのガイド

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→ まずはお題を決めてから始めましょう。
クレイジー8は問題解決すべき課題に対するアイデアを生み出すことが目的とされています。まず最初に「どのような問題があり、その課題を解決するのか」という部分のインプットがチーム全体にされている状態で行うことが前提となります。

→ 実施中は議論を求めません。
クレイジー8は短時間でアイデアを発散することが重要で話し合うことは求められていません。アイデアを発散しているときに、デベロッパーから実現可能性のフィードバックを受け取っってしまっては、アイデアが出て来なくなってしまう可能性があります。アイデアを収束するには、実施後に話し合いできる時間を設けましょう。

→ まずは量を出すことを意識するようにメンバーに伝えましょう。
クレイジー8ではチームで時間制限を設けてアイデアを出しあうことを目的としています。最初にチームメンバーにいきなり1つのアイデアを熟考するのではなく、まずは複数アイデアを出すことを心がけることが大切な旨を伝えてください。

まとめ

今回は短時間でアイデアをたくさん生み出すGoogle式「クレイジー8」についてご紹介しました。このアクティビティは、時間などの制約がある中でより多くのアイデアを創出できる方法です。難しい課題や、問題が発生した場合、ただ単にたくさんのアイデアを発散させたい時に使用知ってみてください。

Google式「クレイジー8」を実践すれば、効率的によりよいアイデアへたどり着けると思います。ぜひ試して見てください。

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[参考資料]

私も、色々勉強中なので、皆さまの、ご意見・ご感想をお聞かせください。お読み頂きまして、ありがとうございました。

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メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。 主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。





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