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【農工大卒業生図鑑】#2 古民家活用ベンチャーに直談判で就職?!(ゲスト:小栗瑞紀さん)


イベント当日の参加はこちらから!

2023年3月24日(金)
20:00-22:00
開催:Zoom(下の四角をクリックしてください)
対象:現役の農工大生、卒業生、教職員



イベント概要


#2 地方創生ベンチャー
💡タイトル:古民家活用ベンチャーに直談判で就職?!
🗣ゲスト:小栗瑞紀さん(2018年度卒)

「仕事って、働くって楽しいの?」
「どうやって就活を進めた?」
「社会に出て感じたギャップは…?」

そんな現役農工大生の質問に、社会で活躍している農工大卒業生に答えてもらいます!

第2回のゲストは、2018年に農学府共生持続社会学専攻を卒業し、古民家活用を行なっているベンチャー企業で働いている、小栗瑞紀さんです!
タイトルにもあるように、いわゆる"就活"をしていない方から多くのことを学べると思います。

農工大生にとってはリアルな現場・社会を知れる、農工大卒業生にとっては他業界を知れる機会かつネットワークを広げる機会になると思っています!


イベントレポート

イベントの様子はこちらから↓


Q-卒業専攻はなんですか?
A-地シスでは環境文化史が専門の高橋研究室に所属していました。大学院では共生持続社会学専攻でした。

Q-所属サークルはなんですか?
A-所属、というかサークルを作りました(笑)まちけんというサークルです。あとは耕地の会にも行っていました。

Q-現在所属していらっしゃる企業名を教えてください。
A-(株)NOTE です。

Q-部署と変遷もあれば教えてください
A-現在は経営企画室 経営企画グループリーダー 兼 広報をしています。変遷は2年目まではプロジェクトアシスタントを務め、3年目の現在は経営企画室という部署にいます。

~学生時代の話を掘り下げていきます!!~

Q-そもそもなんで農工大の地シス(地域生態システム学科)に入学したんですか?
A-もともと自然が好きだったことから、生態系保全の勉強がしたいと思っていました。高校では周りに同じ興味の人がおらず、「自分が何とかしなきゃ」と思っていたのですが、地シスに入って3か月くらいでそういう人が沢山いることに気が付いて、「私が野生動物を守らなくてもよいかも」という気づきがありました。そこからまちづくりに興味が出てきました。

Q-授業を受けてみてどうでしたか?
A-1年生の夏ごろに千賀先生の講義で、まちづくり系の話を聞いて「自然と共生するために、人の暮らし/まちをどうデザインすべきか」という問いを自分の中に持つようになっていきました。

Q-部活、サークルでどんなことをしましたか?
A-耕地の会で、実習などで農山村や地方にたくさん行ってました。「こういう暮らしが日本にあるんだ!」と体験する一方で、地方を取り巻く課題に直面しました。
伝統的な暮らしに解があるのでは?と思い、それを今の暮らしでどう実現させていくかを考えるようになっていきました。
入学の時は生態系保全に興味があったのですが、暮らしのデザインへと興味が移り変わっていきました。暮らしのデザインを考えていくうえで「まちづくり」との出会いは大きかったですね

Q-なぜまちづくりを選んだんでしょうか?
A-自然と共生するというのは小さいころから考えていたことからでしたかね、デカいこと言いますが(笑)
生態系を守りたいなら人間の生活から見直すべきだろうと、そこで暮らしをデザインするという考え方が出来ていきました。

Q-なぜ大学院に進学したのですか?
A-まだ働きたくなかったから!(笑)というのはさておき、学生の立場でもっといろんなことを深掘りしたいと思ったからですね。自分が何をどうしたいのか、定まっていない中で、就活までの猶予期間を確保したかったというのもあります。

Q-大学院生時代はどんなマインドでしたか?
A-実践したいという気持ちが大きかったです。研究ではなく、社会で実践に活かせるスキルを持ちたいと思い、就活もそこから現実味を帯び始めましたね。

Q-研究テーマを教えてください。
A-一言でいうと「古民家活用」です。「どうやって自然と共生する暮らしができるか」がスタート地点になっています。一年生の時に、農村地域や山間地域とかに実際行って景観を見て、古民家は自然との共生を体現していると実感しました。ただそれをどうアップデートしていくのかというところが課題でした。

Q-活動の原動力はなんですか?
A-楽しかったからですかね(笑)、場を作る側に回りたかったというのが大きいですね。

~続いては就活のお話を深掘りしていきます!~

Q-現職に決まるまでの流れは?
A-修士一年の時に合同説明会などに参加しました。「服装自由」だったのに周りのいっぱいのスーツ姿にげんなり。無言の当たり前みたいなのに違和感を感じまして、Wantedlyというサイトで面白そうな企業を探しました。
結局ピンと来なくて、古民家を活用するまちづくり、を研究する中でNOTEしかないと思いましたね。
NOTEには研究の調査以来の時に直筆の手紙を便箋二枚書いて送りました。さすがにこれは対応しないのは、、と思っていただき、当時の代表とつなげてもらう事が出来ました。

Q-そのあとの流れはなんですか?
A-何度かNOTEの本社がある丹波篠山に行ったりしました。 他社では興味の一部分しかやっておらず、、、NOTE一本で11月までかけて粘りました。
ある日、会社の懇親会に誘われて、行ってみたら霞が関のビル。そこに社長がいたので直談判しました。「どうしても働きたい、働けないでしょうか」というと、改めて面接をしてもらえることに。
NOTEしかないと強く伝えました。背水の陣ってやつですね(笑)

Q-就活に向けて学生時代にやっておいて良かったことはなんですか。
A-自分の考えを、誤解なく、相手に不快感を与えないように言語化する訓練はしておいて損はないと思います。あと、資料作りはできるようになっておくといいと思います。例えば打ち合わせの議事録など。こんなリモートのご時世だとテキストコミュニケーションが多いので猶更ですね。
地シスの授業では授業後に出席表を提出するのだけど、そこで自分の考えを言語化するというのを癖にしていました。自分が物事をどう受け止めて、どう言語化して出すかということを意識的にしていたのは、振り返るとその後のコミュニケーション全般に生きていたように感じます。

Q-逆に就活でやらなくてよかったことはありますか?
A-ないです!なんでもとりあえずやってみないと分からないから、とりあえず経験してみましょう!

~続いて社会人時代のお話です!!~

~入社1~2年は暗黒期だから(笑)~
新卒の1~2年は出したい自分もわからなかったし、何を基準に事業における判断をしていいのかわからなかった。考え方が分からなかったのがしんどかったです。地域の役に立ちたいのだけど、声を聴きすぎると収益化が難しくなる。そのバランスが難しい。

Q-古民家ベンチャーで新卒が働くうえで大変なことは?
A-やっぱりベンチャーなので、社内の教育制度などは大手に比べてあんまり充実していないのは覚悟しておいた方がいいと思います。ベンチャーは人手が足りていない場合が多いので、新人の教育に時間を割けないのは新卒にとってはハードルの一つかと思います。

Q-仕事に慣れるまでにどれくらいかかった?
A-3年くらい!部署が変わったことで上司が変わり、その上司からビジネスの考え方を学びました。
他の企業だともっと早く慣れてくると思いますよ。

うえき-大企業に一応いたので自分の話をさせていただきます。大企業は研修制度がかなり手厚いです。半年くらいかけて仕事の考え方をインストールしていきます。

Q-なんでハードな中やってこれたんですか?
A-会社のビジョンと自分のビジョンがしっかり合っていたので「キツい」というのはやめる理由にならなかったなと思います。新人なんてこんなもんだろうと思っていましたし(笑)。

Q-楽しいことは?
A-やりたくて入ったけど、実際にどんな仕事をするのかは入ってからわかる。 3年目で上司が変わり、上手なマネジメント、組織で働くことについて教えてもらい、そこで自分らしく考えて自分の判断で動くという事ができるようになり、楽しくなってきた。

Q-やりがいは何ですか?
A-広報として、外部の人や地域の方に自分たちの事業のことを伝えた際、「すごくいいですね」と共感してもらい、ファンになってもらえた時(目がキラキラしてるのを見た時)が嬉しいです。地域の人と一緒に未来に対する妄想を広げていくときもすごく楽しいですね。人は、夢を語ってる時が一番キラキラしてるような気がするし、そういう場面に出会えるのが楽しい。 出張で自分の知らない地域に行けるのも楽しいですね。

Q-自分にとって「仕事」の位置付けは?
A-仕事は自分の人生のかなりの時間を割くことだと思うのだけど、自分のやりたいことが会社のやりたいことと一致していて、なおかつそれが社会に対して価値を生み出せると幸せだなと思っています。仕事は自己実現の手段の一つだと考えているのですが、私は自分が作りたい社会・世界を実現していくための、一番適したやり方が、今の会社でできていると感じています。ぼんやりしててごめんなさい。

Q-一緒に働いている方はどんな人が多いですかね
A-地元の人や移住してくる方、いろんな人がいるけど全員NOTEのビジョンに共感している所は共通していると思います。

Q-移住に対して抵抗はなかったですか?
A-無い!(笑)とりあえず東京から出たかったから丹波篠山に来てと言われた時も、行きます行きます!とノリノリでした。

Q-今後のキャリアはどうする?
A-私も真面目に考えていった方がいいと思うんだよね(笑)今後もNOTEにいるとしても、会社の成長に貢献したいと思う。だから今は自己研鑽かな。あとはアカデミックなところ、今のNOTEの事業を学術的に評価したものがあまりないので、個人的に論文でも書こうかなと思っています。

Q-仕事を通しての個人的な目標ってありますか?
A-「地域っておもしろいよね」っていうのがもっとスタンダードになっていくといいなと思っています。これまでの価値観を変えていけると海外にアピールできるポイントにもなっていけると思います。


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