はじめまして。僕が里山マーケターとして小規模ビジネスオーナーをお手伝いしたいと思うワケ。


この写真、瀬戸内海に浮かぶ周防大島の風景。松嶋匡史さんがオーナーを務める「瀬戸内ジャムズガーデン」の自家農園である。耕作放棄地を再開墾したり、地域循環型の事業で超絶美味しいジャムやマーマレードを作られている。年間180種/年間生産本数10万本以上!

今は、ここが僕の心のふるさと。この話はおいおいするとして、この投稿では、僕が里山マーケターとして、小規模ビジネスオーナーのお手伝いをしたいと思うようになったワケを記したい。

0.まずはじめに。

デジタルマーケティングというお仕事の領域がある。なんとなくとっつきにくい言葉。実態が不明で、どことなく騙されそうな雰囲気。笑

地方創生、地域活性化、里山里海という言葉がある。こちらは、なんとなく儲からなさそう、ビジネスやマーケティングとは縁遠い感じ。こちらはこちらで関わってもいいこと無さそうな感じ。笑

と、思っていた僕がなぜ、今、『里山マーケター』と勝手に名乗り、デジタルマーケティングと地域をつなげ小規模ビジネスオーナーのお手伝いをしている。そして何より、もっともっと手伝いたいと思っている。そう、だからnoteを始めた。

1.まず、僕のごくごく普通な平凡なバックグラウンドとちょっとした特技

僕は、ごくごく普通の大都市東京の勤め人である。

平日は、毎朝早くから、郊外の自宅から満員電車に乗り込む。会社では朝から会議やら打合せやら、社内調整に奔走し、上司に怒られ、部下に突き上げられ、でも、時々嬉しいこともあったりして、それはそれで、まぁ楽しくさせてもらっている。

特段優秀なわけでもなく、かといって特段ダメということでもなく、いわゆる中間管理職である。

ごくごく平凡な勤め人人生。だと思っているが、1つだけラッキーだったと思うことがある。それがいわゆる「デジタルマーケティング」。この仕事を長く担当させてもらっていた。

その中でも特に「ホームページを作り・運営する」という事においては、かなりの経験を積ませてもらった。

ただ、制作作業そのものは、得意な人/会社にお願いしている。ので、自分ではできない。笑 僕は、マーケティング寄りの業務が中心。どう作るか、ではなく「何を作るべきか」を考え・整理する仕事。マーケティング上の課題を明確にし、どのぐらいのリソース(ヒト・カネ)を投下すべきかを考える。

また、根っからのテクノロジー好きということもあり、毎年数回は海外へ出向き、グローバルの最新の事例やアイデアにいっぱい触れるようにしている。この領域は、やっぱりグローバルが1年半ぐらいは先を行ってることと、小規模事業者が使えそうなサービスも海外の方がいっぱいある。

といったようなわけで、時々、宣伝会議やら取引先のベンダーやらのセミナーで、いっちょ前に「ホームページの役割とは!!」「エンゲージメントを高めるマーケティングとは!!」といったことを、若干どや顔で話したりしている。笑

結果、「あなたのビジネスにおいて、ホームページはこういう風にした方がいい!なぜなら、〇〇だから。あと、これとこれもやっといた方がいい。でも、これは止めね、お金の無駄!」といったことをアドバイスすることが、ちょっとした特技になった。(自分では作れないのだが、、、笑)

2.そんな僕が「地域」という「未知との遭遇」を経験した話

誰しもあると思うのだが、たいがい観光地に行くと、すごく魅力あふれるお店であったとしても満足にホームページがなかったりする。

僕から見ると、まだ「手がまわりません」というのはいい方で、あるあるでいくと、数年前に「かなりお金をかけたであろう」ホームページが、まさに放置されているケースも結構ある。情報が古い・システムが古い、更新されていない、、などなど。

FacebookとかInstagramを始めてはみたものの、段々しんどくなって、何のためにやっているのかわからなくなり、更新頻度がおちて、、、も、あるある。(と思う。主観です)逆に、頻度を守ろうとするあまり、お隣に住むおじいちゃんの近況報告とか、、、笑。

で、そんなことを漠と考えていた時に、yosomon!というサイトに偶然たどり着いた。主催はETIC.という団体で、地方創生とか、そういうことを生業にしているらしい。(という程度の理解度、、)

これが僕のこの世界(地方創生とか地域とか里山里海とか、そういうキーワードの世界)との初めての『遭遇』

詳細は端折っちゃいますが、ここのプロデューサーの方とお話をする機会に恵まれ、僕の知らないことだらけだし、僕が考えたこともないような価値観で生きている人たちがいることを知りました。

と同時に、ホームページに関するお悩みモリモリであることも、すごくよくわかりました。

「ホームページ作りたいけど、どうすればいいの」「作ったはいいけど、それだけでいいの」「SSL対応とか、CMSのバージョンアップとか制作会社に言われているけど、、」「この見積もりは、高すぎないの」とか、、

3.仮説:日本の「地域」にこそ、デジタルマーケティングが必要なのではないか。

この仮説が、僕が里山マーケターを名乗ることにした直接きっかけ。

前々から、薄々気づいていて、でも気づかないふりをしていたことが、すっと喉元を通る気がした。いや、確かに通った。

例えば、CMを打てるようなビッグブランドに本当に最先端のデジタルマーケティングが必要なのだろうか。

全国津々浦々に販売店を展開できるような大企業にとって、Instagramの投稿ってなんの意味があるのか、、、

むしろ、CMなんかとんでもない、ましてや店舗は1つや2つが精いっぱい。でも、地域の価値を商品にしていて、間違いなくオンリー1であるブランド。地域の人がこぞって応援している事業者。そういう人にこそ、デジタルマーケティングが必要なんだと、素直に思えたんです。

そして、これまでに培ったスキルや知見を、そういうビジネスを展開する人たちに還元することが、自分の使命なのではないかと、これもまた、素直に思えたのです。

4.仮説:ホームページを「どう作るか」の前に「なぜ作るか」を考える。

つまり、日本の「地域」に目を向けた時、その価値が十分に伝えきれていなかったり、伝えようともがき、マーケティングが空回り(結果として多大なコストを浪費している)しているとった、課題を感じている。

ご存じの通り、ホームページを「制作する(物理的に作る)」こと自体は、今の時代、リーズナブルな業者や無料で作れるツールも数多あるので、制作すること自体は簡単である。
一方で「何を作るべきか(いくらかけるべきか)」がわからずに困っている方が多いというのが、実態ではないか、、

5.行動:実際にお手伝いをしてみた。

そこで、ひとまず、とある飲食事業者のWEBマーケティングアドバイザーとして活動を開始した。

聞いてみると、自社のホームページに年間維持費だけで3桁万円を越えるお金を投資している。

そのホームページからの年間売り上げに対し、実に20%ものコストが維持費だけで吸い取られている計算になる。
もちろん、ここにはフルフィルメント(在庫管理/梱包/発送作業など)のコストは含まれない。

僕は、扱う商材や訴求ポイントを整理し、今後見込まれる売り上げに対し、投資するコストを最適化することを提案し、結果、ホームページを作り直すこととなった。

しかし、その過程で判明した最も大きな課題は「何を作るべきか」が定義されずに、情報てんこ盛りで、ゴールがはっきりしないコミュニケーションが展開されていることだ。

私は常に社長に問い続けた。「ホームページで訴えたいことはわかります。では、それは誰に言いたい、言うべきですか?」「その情報に触れた後、どういう具体的な行動を期待しますか?」「それにより、売り上げがどの程度見込めますか?」

結局、彼は気づいてくれた「伝えたいこと、ではなく、伝えるべきことを伝える」ことの重要性。

結果、ホームページに係る年間の維持費は10万円かからないレベルまで落とすことに成功し、また、私とのコミュニケーションの中で「高価格帯の直販チャネルに経営資源を集中させる」戦略へと大きく舵を切ることとなった。

当初は「WEBマーケティング」のアドバイザーということで、ホームページの改善などの仕事の範囲であった。
が、いつぞや、その事業そのもののマーケティングや地域の魅力の再発見のようなことまで話すようになり、それがもっともありがたがられるようになった

私としても、これは心底うれしい。マーケターである前に、その事業者の最も良き理解者であり、最も熱心なファンでありたいと思っている。

6.結論:僕は生きる道を決めた。

この一連の経験の中で、自分の生きる道が見つけられた気がした。自分が、世の中に貢献できる、少しでも日本を豊かにする活動ができる気がした。

グローバルの最先端のマーケティングで、日本の地域のビジネスを支援することが、僕にならできるのではないか、いや、それがしたい!と考えるようになった。

里山を支援するマーケティング、すなわち里山マーケター、として活動しよう、と決めた瞬間である。

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