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たからものたち―あるいは学芸員の(̥無精卵かもしれない)卵によるエセー
私は古い物を愛している。新しい物にはない美しさ、魅力がそこにはある。10年寝かせたワインの味わいがまろやかになるように、昔の人の言葉が含蓄をもって受け止められるように、生の臭みを脱ぎ去り、ウイスキー色のベールを帯びて。もちろん、利便性や効率という点では決して最新のモノの方がすぐれているのだろう。どんなに古物を愛好していても、最新型のIphoneよりもエニグマの方が便利だと言う者はいないように。古
もっとみる職業選択の自由と努力のこと
後だしになってしまうので申し訳ないなと思うのですが、職業選択の自由はその性質上「その職業をなしうる能力があること」という制限がかかります。医学を知らない人は医者にはなれませんし、法を知らない人は弁護士にはなれません。この世界の残酷な側面ですが「風俗業しかできない女性」がもしいれば、その女性は風俗業のみが選択可能な職業となります。もちろん 国家はその国民の自由を保障するために能力習得の機会を設ける義
もっとみる「男の都合社会」はどう破壊されたか 、のこと
この記事は高橋幸氏の講義への自身の単位レポート「『男の都合社会』はどう破壊されたか」を加筆修正したものです。
目次
はじめに
1章 盤石な「男の都合社会」—革命において—
2章 早く人間になりたーい―第一波・第二波フェミニズムにおいて―
3章 解体される「神話」—第三,四波フェミニズム~メンズリブにおいて—
終章 これからの社会—「男の都合社会」以降のこと—
はじめに
講義を受けていて、私は「