ファンと共創するマーケティング戦略 #マープス
今回の無料のマーケティング勉強会「マープス」は、トライバルメディアハウスでクリエイティブディレクターを務めている高橋遼さんの講師回、
「売上と顧客 ~“顧客と価値を共創する”ことの本質と実践~」です。
今回の講義は、3月に発売になった高橋遼さんの著作を抜粋した内容です。
過去の高橋遼さんの著書はこちら
過去にもマープスで「ファンマーケティング」「ファンコミュニティ」回がありましたね。
企業側は、よく買ってくれるお客様を囲い込んで、ずっと優良顧客でいてもらおうと考えますが、そう簡単ではありません。仮に、ファンコミュニティの取り組みがうまくいって、ファンコミュニティに属する人の売上が増えたとしても、他の顧客の売上は変わらないということだってあります。
実際、高橋遼さんの著書『ファーストフォロワーのつくりかた』にも、正解の手法が書いてあるわけではなく、各社の個別の取り組みをインタビューした内容が書かれています。各企業が直接お客様と向き合った結果なので、掲載された手法だけ真似しようと思っても、成功しません、と高橋さんもおっしゃいました。
高橋遼さんが本を書かれた動機
ファーストフォロワーとの取り組み
ファーストフォロワーとは、関与度が高く、好意度が高く、(口コミやSNS等で)影響力が高い人たちです。
ファーストフォロワーの取り組みは、ファーストフォロワーの持っているもの(資産)を見極めて、それを商品開発、マーケティング施策に活かしていくことです。「ファンと作るマーケティング施策」が、ファーストフォロワーが生み出す価値の真骨頂です。
『ファーストフォロワーのつくりかた』でもたくさん引用されているこちらの著作に詳しいそうです。
ファーストフォロワーと商品の価値を「見つけ」、「伝える」
価値を見つける方法も、ファーストフォロワーへのアプローチも、企業・サービスによって様々です。正解はありません。
①ファーストフォロワーを見つける
積極的に利用し、情報発信してくれているユーザー(関与度・好感度が高い)
企業を積極的に、自発的に応援してくれているユーザー(好感度が高い)
他のユーザーの態度変容をもたらす(影響力が高い)
②価値を見つける
製品と出会って、利用されるまでを時系列に確認する
ファーストフォロワーが、関与度や好意度を高めたポイントを調べる
「あなたにとって〇〇(商品・サービス名)はどのような存在ですか?」という問いに答えてもらい、商品・サービスにどのような意味付けを行っているか?
③伝える
ファーストフォロワーが情報発信できるよう支援する
ファーストフォロワー以外のユーザー、メディアに価値のある情報に転換する
ファーストフォロワーに直接会う
その他
『ファーストフォロワーのつくりかた』には、ファーストフォロワーに対して、どんな質問をするかは紹介されていません。質問項目も、聞き取りの場面も様々ということのようですね。
ある会社は、2on2で行うそう。それは、1on1だとお互いに緊張することも理由ですし、隣の人の話を聞いて、思いつくことも出てくるからです。
報酬については、お金目当てになってしまってもうまくいかないので、無償が多かったそうです。でもファーストフォロワーにも、アカウントに公認ロゴを付与するように、メリットはあるそう。
まとめ
通常、マーケティングは、売上など達成した指標があって、それに合わせて、施策を考えますが、ファーストフォロワーとの共創は、何が正解かわからず、一緒に正解を探す作業となります。そこで、ファーストフォロワーと直接会って、話すことはとても大事になるでしょう。私はコンテンツ制作の一環で、事例記事執筆のためのインタビュー程度しかしませんが、もっと、利用者としっかりつながり、継続的な取り組みをしたいところですね。ファーストフォロワーの持つ特徴・資産を利用して、製品・サービスの良さを見つけ、伸ばし、改善していくことが、ファーストフォロワーとの取り組みの本質です。単純な売上向上施策ではないことを肝に銘じておきたいところですね。
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。