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昔ながらの農法にこだわる、メオさんご夫妻の農場 ~フランス農場レポート vol.3〜

野枝アロマは、2017年から定期的にフランスの農場、精油メーカー、BIO製品の展示会などを訪れ、その地の植物に触れながら、今現在の生きた情報を取材させていただいています。

今回は、昔ながらの農法にこだわるメオさんご夫妻の心安らぐ農場をご紹介します。

メオさんご夫妻とは2018年にお会いして以来ずっとお付き合いをさせていただいていて、野枝アロマのYouTube でもインタビューを掲載させていただいております。
よろしければ、ぜひこちらの動画もご覧くださいませ!

いつも見逃してしまう、素敵なグリーンのアーチ。

毎回、入口をなかなか見つけることができないこちらの農場。
このグリーンのアーチに囲まれた小道を入って行くと、農場主のメオさんご夫妻が迎えてくださいます。

メオさんご夫妻とワンちゃん。

こちらの農場は、「Syndicat des Simples(サンディカ サンプル)」という組合に所属しています。

Simples組合は、1982年に薬草、食品、化粧品、染料の採集や生産をする方々の団体として生まれたもので、環境の保護に取り組みながら、植物資源の保全、品質にこだわった商品の生産などを行なっています。

この組合に加入している生産者の方々は、伝統的農法の知識、薬用植物や芳香植物に関する知識をしっかり学び、自分たちの農場のためだけにそのノウハウを使うのではなく、「その知識を後世に伝えていく」という事にも力を入れていらっしゃるそう。

なので、私のような個人がいきなり日本から「見学したいです!」と連絡しても快く受け入れてくださり、半日以上かけて見学をたっぷりさせてくださったり、惜しみなく情報を提供してくださったり、植物や自然を愛する人々への入門コースなどを提供されたりしているのです。

上品な甘味のローズシロップ。

着くとすぐに、ローズジュースを出してくださいます。
これは、農場で取れたローズを摘んでシロップにしたものです。

この農場では、ダマスクローズとセンティフォリアローズという2種類のバラを栽培しています。
こちらのシロップはセンティフォリアローズの花びらを漬け込み、それをお水で割ったものです。
とっても香り高くてほのかな甘さがあり、うっとりするほどの美味しさなんです♪

乾いた喉を潤したら、ここから見学の始まりです。
早速、水蒸気蒸留器を見せていただいたのですが、なんと年季の入った蒸留器!
この地方でずっと使われてきている古いものを、今でも大切に大切に使っていらっしゃいます。

大切に使われ続ける、水蒸気蒸留器。

書籍などで紹介されている「水蒸気蒸留法のしくみ」のイラストそのままという感じですよね。

左下の穴の中で薪を燃やし、熱した水蒸気を植物に当てる。
釜の中は、植物が直接水にさわらないように網が敷いてあって、その上に植物を配置しています。
そして、芳香成分をたっぷりふくんだ蒸気を冷やして液化させ、その中のわずかな油分が精油になり、香りの成分を少し含んだ水分がハーブウォーターになっていくのです。


・・・まだまだ続く農場の旅。
次回は、農場の植物たちをご紹介したいと思います*

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