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「7:38:55」 この数字分かりますか?

コミュニケーションの話題の中でよく上がる数字だ。「メラビアンの法則」といって、1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した概念である。先日、あるセミナーで久しぶりにこの言葉を耳にして、改めて非接触化の進む今の世の中において、コミュニケーションのあり方について考えされられた。

メラビアンの法則とは

「感情や気持ちを伝えるコミュニケーションをとる際、どんな情報に基づいて印象が決定されるのか」ということを検証したもので、その割合を示したものである。

言語情報(Verbal) : 7%
聴覚情報(Vocal) : 38%
視覚情報(Visual) : 55%

この3つのVを取って、「3Vの法則」と言ったり、構成比を元に「7-38-55ルール」と呼ばれる事もあるとのこと。

このセミナーで扱われたテーマは、”メールなどの言葉のやりとりで、相手の心理状態をいかに把握し、フォローアップするか”というものだったので、この【7%の影響度しかない言語情報】を扱う、難しさと、重要性が語られていた。

この話を聞く中で、改めて今の非接触化が進む”今”における、コミュニケーションの重要性を感じた。リモートワークが進む職場において、圧倒的にメールでのやり取りが増えている。「ザッソウ(雑談+相談)」の効果が取り上げられ、高頻度でオンラインをつなぐように意識しても、わざわざオンラインをつなぐことの心理的障壁は、リアルでの雑談よりも高い。

コロナを機に拡大したリモートワークも1年が経過し定着した。メンバーの入れ替わりも進み、リアルでの信頼関係があっての、オンラインコミュニケーションだけでなくなり、オンラインのみでの信頼関係の構築力が問われるようになってきている。

そのような環境下、コミュニケーション能力の重要性を意識できているだろうか。自戒の念を込めて改めて、自分に、周囲に問いかけをしていきたい。

・状況把握のためのメールのやりとりに終始していないか(言語情報:7%)
・相手に気持ちが伝わる言い回しができているか(聴覚情報:38%)
・相手から画面越しにどう映っているか意識しているか(視覚情報:55%)

非接触化の進む”今”だからこそ、言葉によるコミュニケーションはもちろん、非言語的コミュニケーションも大事にしたい

ちなみに…

「人は見た目が9割」という言葉もよく耳にするが、この根拠として「メラビアンの法則」が挙げられることもしばしばある。

しかし、メラビアンの実験は、話し手が「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」について、それぞれが矛盾した情報を発した際、聞き手はどの情報を優先するのか、という条件の元で実施されている。つまり、あくまで特殊な状況下で実施された実験から得られた数値と言える。

そのため、必ずしも「言葉より見た目が重要」とは言いきれないのである。やはり「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」それぞれを意識し、掛け合わせてコミュニケーションをとることが大事ということであろう。改めて意識したい。

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