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医師と僧侶のカケコミ相談室 第13回 ニューロダイバーシティって?

脳神経外科医の道下将太郎と、京都「両足院」副住職の伊藤東凌が、みなさんからのお悩み・質問・疑問へ回答する「医師と僧侶のカケコミ相談室」。
カケコミをはじめた経緯、無料公開のQ&Aはこちらです!

今週8月28日は、七十二候の「天地始粛 (てんちはじめてさむし)」。暦の上では、暑さが峠を越える頃とされています。とはいえ、現代の夏はまだまだ暑い!家族旅行で福岡県糸島市へ来ていますが、最高気温37度が続いています。

今週のInTripでは「天地始粛 (てんちはじめてさむし)」にちなみ、「幸福な減少」についてお伝えしています

旅の目的はサーフィン。2年前はじめてサーフィンをしたときは2秒しか立てなかったので、記録更新を目指してロングボードに乗りました。2年ぶりの今年は……4秒立てた!見事倍に伸びたので、来年の夏は8秒を目指します。10秒乗れるようになったら「サーファー」と名乗ってみたい。趣味の欄に「サーフィン」と書いてみたい。と妄想するのも楽しいですね!

海と山が並ぶ、絵になる景色だらけの糸島

糸島の海は透明度が高く、山に囲まれた絶好のロケーション。どこを見ても絵のように美しい風景です。
そして絵のように…といえば、東凌さんの話し方。東凌さんにはハッキリと絵が見えていて、そのディテールを伝えるように話してくださるので、話を聞いているうちに一枚の絵が浮かんでくるような気がします。ほんの一部しか見えていなかったことの全体像が見えてきて、「そういうことだったのか!」とハッとしてその絵の美しさに感動する。お話を伺っていると、そんな感覚があります。

将太郎さんは、複雑な図やグラフを瞬時に分析しながら話しているような明晰なトーク。数値や根拠を明確にしながら、どんな質問にも即答。そして、専門的な話も身近な例え話に落とし込んで伝えてくれるので、「なるほど!」と腑に落ちる。将太郎さんの回答には「車だったら…」「犬だったら…」と例えが多いことにお気づきでしょうか。難しい話を誰にでも分かりやすく、実践に落とし込めるように伝えるテクニックがすごい!

お2人のそれぞれ違う持ち味がカケコミの面白さと魅力だと感じていたので、お伝えさせて頂きました。今週のQ&Aも、そんなお2人の回答をお楽しみください!


Q1 小学3年生の息子が、不安感、恐怖心が強くコミュニケーションが苦手、学校も休みがちです。ニューロダイバーシティという概念を聞いてホッとしたのですが、とはいえコミュニケーション能力を伸ばすために何かしたほうがよいでしょうか。アドバイスお願いします。

Q2 情報過多の時代、どこから情報をとっていいのか分からなくなります。チェックしているメディア、注目している情報発信者など参考にしたいので、具体的に教えて頂きたいです。

Q3 年齢を重ねても若々しく活動的な人と、早くから老け込んでしまう人の差が激しい気がします。その差は何ですか? 元気に年を重ねる人の共通点など、医学的な観点から言えることがあれば教えてください。

Q4 20代のうちにしておいたほうがいいことはありますか? 大学卒業後、1年くらい海外旅行へ行くのが通例の国もあると聞きました。


Q1 
小学3年生の息子が、不安感、恐怖心が強くコミュニケーションが苦手、学校も休みがちです。ニューロダイバーシティという概念を聞いてホッとしたのですが、とはいえコミュニケーション能力を伸ばすために何かしたほうがよいでしょうか。アドバイスお願いします。

A1
「焦らず、お子さんが持つ特性を伸ばしていきましょう」東凌

ニューロダイバーシティとは、個人の脳や神経の特性を多様性と捉え尊重し、社会の中でそれぞれの違いを活かしていくという考え方です。発達障害や学習障害と言われる特性を障害とするのではなく、活かすべき個性として捉える考え方です。
相談者さんはそんな概念を知ってホッとしたとのこと、お子さんの特性、個性を尊重したいと考えているのでしょう、素晴らしいですね。

その上で、お子さんのコミュニケーション能力を伸ばすための取り組みをすべきかという質問ですが、今の段階で慌てて何かする必要はないでしょう。理由は2つあります。

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