レイトショー

レイトショー、6番シアター。
横に数えても縦に数えても真ん中の、ど真ん中の席。
この劇場には自分以外一人もいない。
まるで自分のためのような映画が始まる。

開始2分前、一人の男性がポップコーンを抱えて階段を昇ってきた。

あなたもひとりなのね

なんて思っているうちに映画が始まった。

とても感動するシーンがあるわけでもなく、とても笑えるシーンがあるわけでもなく、ただクスッと笑え、少しハッとさせられる内容だった。
気づいたら時間が過ぎてしまっているような映画だった。

エンドロール、

この人は映画好きなんだなぁ、もし話が出来たら友達になれたりするのかなぁ

まだ立つ気配のない男性のことを考えていた。
思えばポップコーンを食べる音も気にならず快適に過ごせた。

帰り際、チラッと男性を見ると1つ列を開けて真後ろに座っていた。
本当はど真ん中に座りたかっただろうに、仕方ないから横に真ん中、縦に少し後ろの席をとったのだろうか。
そして自分から、1つ列を開けて席を取っているのがまた良い。

なんてことを考えて歩いていたら車に着き、エンドロールの曲をスマホで探す。
するとその男性が隣の車に乗った。

なんだか笑ってしまった。
男性は気づいていたのだろうか
話しかけたらきっと友達になれたのかな

「君と僕のうた」を聴き、家に帰った。

今日は学校に行った。
まず昨日、寝ることが出来ない。
そして朝は起きたはいいものも頭が痛く胃は気持ち悪く最悪。
学校はしんどかった。
1人が寂しいくせに人と関わるのはやっぱりめんどくさい。
嫌な部分がたくさん見えて、みんな敵に思えて、辛かった。
帰ったら勉強しようって思ってたけど、家に帰ったらどっと疲れが来て、もう何も考えたくなかった。
とりあえず、夜寝て、ちゃんと朝起きて学校行ったんだから観たかった映画を観にいった。
小説も好きだけど、映画は時間が決まっていてその間の時間画面をみていればいいので疲れてるときはとても楽。
寝てしまっても仕方ないななんて思ってたけどちゃんと見入ってすぐ時間が経ってしまった。
学校は行きたくないし頑張ろうなんて思えないけど、とりあえず今日辛かった気持ちが軽減されてよかった。
お風呂にゆっくり浸かろう。

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