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第六回・情報の影響力・後半 #幸せを生む影響力

このシリーズは「レーダーチャート式SNSアウトプット診断」の次世代バージョンを開発している最中の2人の想うことを、stand.fmからの書き起こしで連載していきます。

第六回目(後半)は、SNSが登場した時代を振り返ります。個人に開かれたインターネットの世界は、自由と不自由が共存する場所でした。

全7回予定のシリーズ、どうぞよろしくお願いします。

はがくん@独学を応援する
薬剤師薬剤師/薬局長/管理薬剤師
言わずと知れた独学だいすき薬剤師。仙台出身。90年生まれ。年間1000本ほどの論文を読破。みんなを元気にするものを作ってます。
池松潤(いけまつじゅん)
恋愛小説家/ 情報発信学・講演家/ アウトプットLAB主催 / サイボウズ式第2編集部。慶応義塾大学卒業後、大手広告会社員時代に雑誌コラム連載・ビジネス書を執筆。※登壇・イベント情報は⇒コチラ 


【幸せを生む影響力】シリーズ(予定)
1:影響力とは
2:肉体の影響力
3:集落の影響力(前半)
3:集落の影響力(後半)
4:武力の影響力
5:お金の影響力
6:情報の影響力 (評価経済的な影響力)(前半)
6:情報の影響力 (評価経済的な影響力)(後半)←今回
7:影響力を俯瞰してみる

#幸せを生む影響力

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Windows95から「足あと」へ

はがくん
はじまりました「幸せを生む影響力」、どうもはがくんです。今日は「情報の影響力」の後半ですね。まず、ゲストを紹介します。どうぞ。

いけまつ

恋愛小説家の池松潤です。

はがくん

今日もありがとうございます。「情報の影響力」の前半で、インターネットが個人の手に収まる時代よりちょっと前の時代、パソコンはあるけど「どうやって利用したらいいんだぁ!」っていうモヤモヤとかそんな話をしましたけれども。今日はいよいよ、SNSやフォロワー数の話に入っていこうと思います。

いけまつ

はい。

はがくん

まずインターネット黎明期はWindows95の話がどうしても出てくるので、まずその話をお願いしたいんですけれども。

いけまつ

最初、インターネット接続するのはモデムでね「ピ~ヒョロロピ~~~」って繋いでたんです。

はがくん

今だとお祭りの音かな?って思いますけど(笑)ダイヤルアップ接続ですね。

いけまつ

だれもが簡単に接続できるように、オールインワンで出てきたのがWindows95だったんですよね。Macでもできたんですけど、PPPのソフトウェアを入れたりいろいろ細かいセットアップしなきゃいけなかったので。

はがくん

1995年にようやく、我々庶民っていうと変な言い方ですけど、個人がインターネットに自由に接続できる時代が来て、もうちょっと時代が進んで2000年代の初頭、2004年ぐらいにブログやmixiが出てきはじめますよね。

いけまつ

うん。

はがくん

ブログやmixiの特徴ってなんだったと思います?

いけまつ

Windows95のときはまだEメールしかなかったんですよね。だからできることは「メルマガ」だったんですよね。

はがくん

一方通行ですよね、それってね。

いけまつ

そうですね。それが今のFacebookの形に限りなく近くなった、和製の定形フォーマットによる簡単なブログ、みたいな感じがmixiでしたね。

はがくん

うんうんうん。ブログと同時期にちっちゃいブログであるmixi、「足あと」が確認できる機能もついてましたけど、そんなのができたと。

いけまつ

そこ、おっきいですね。「足あと」でだれが見たかわかるのは、なかなか覗き見趣味的な本能をくすぐる機能でしたね。ま、そのあと消えちゃうんですけどね、この機能。

はがくん

でも気になりますよね、だれが見たんだろうって。

いけまつ

すごく現代の承認欲求に近い片鱗がこの辺りに現れた気がしますね。

はがくん

もう先っちょの方が見えたぞ、って感じですね。

いけまつ

はい。

承認欲求の光と闇

はがくん
2008年になるとTwitterとFacebookの日本語版が、やっと出てきますと。ここでようやく、フォロワー数とかフェイバリットですね。あとライク数が出てきます。やっと出てきましたね。

いけまつ

ねーやっと出てきました。まさに、GAFAの日本上陸の頃ですね。

はがくん

もう、マーク・ザッカーバーグが笑いながら機能作ったんだろうなって感じですけど。あのライクとかフォロワー数に我々影響されるわけですよね。

いけまつ

そうですねぇ。

はがくん

あの数が1つ増えると、2つ増えると、やっぱり嬉しいわけですね。

いけまつ

なんなんですかね。この承認欲求というか、麻薬のような。

はがくん

人間の脳を熟知した彼らの「技術の結晶」に、わたしたち踊らされてるわけですけれども。やっぱり反応があると、ちょっと嬉しいちょっと嬉しいってつい見ちゃうわけですよね。

いけまつ

うん。

はがくん

今までは会社で使っていたインターネットが個人のものになって、自分から発信できるようになってそれが認められた!っていう嬉しい感情。肩書きに関係なく、興味関心に基づく発信が評価されたんだ!っていう嬉しさ。それが承認欲求として出てきて、SNSをどんどん使いたいモチベーションになるんですけど。

いけまつ

そうですね。会社内の出世ツールだったものが、そうじゃなくて個人が認められる、評価されるっていうところで、スーパーフラット化してきますよね段々。

はがくん

「フラット化する世界」なんて本もありましたけど、どんどんどんどん、だれでも自由に発信できるようになっていくと。肩書きに関係なく発信できるようになっていくんだけど、フォロワー数があまりにも大きな影響を与えたお陰で、僕らはそれを肩書きとして感じてしまう逆転現象も起こってますよね。

いけまつ

これ、ミイラとりがミイラになる話になるわけですけど。ある一面では、「肩書じゃないよ、もう企業の中から飛び出て外でも自由にいろんな人と繋がっていけるよ」って話なんだけど。がしかし、興味関心のことを情報発信している人が山のように出てくるとなにを信じていいかわからなくなって、「結局また肩書きかよ!?」ってところに戻ってる現象はありますよね。

はがくん

情報発信する人は「フォロワー数がそんなにないから、自分はダメなんだ」、そういった悪循環に陥っていることはよーくありますよね。

いけまつ

あと有名な会社の人じゃないからとか。SNSのプロフィールに「元○○」って書く人が多いのはそこですよね。

はがくん

それまでの時代の影響力をなんとかネット上の影響力にシフトさせよう、そんな気持ちが垣間見えますね。

いけまつ

そうですね。

はがくん

自由になるためにSNSをはじめたはずなのに、なぜかフォロワー数に縛り付けられてがんじがらめになっちゃってるところが、この闇ですよね。

いけまつ

闇ですね。

価値観で繋がれる世界

はがくん
いい話もありますよね。池松さんには「砂の一粒理論」というのがあるそうで。

いけまつ

はい(笑)これ元々ね、僕が絶版になった希少価値のあるサックスのケースをメルカリで売りに出したら、ブックオフで3,000円ぐらいしか売れないだろうなって物が25,000円~26,000円で売れたと。

はがくん

すごいですね。

いけまつ

なおかつ、高く売れただけじゃなくてその人も一生懸命探してて、なぜこのケースがいいのか、その価値感を共有できた。「これ本当に探してたんですよ。絶版で、この色ないんですよね」「本当に見つかって良かったです」って喜んでもらえたことが嬉しかった。これはインターネットが可能にした、同じ興味関心を持つ者同士、砂の一粒と砂の一粒の出会いですね。

はがくん

物を売ってお金払ったから終わり!じゃなくて、実際に「これ探してたんですよ、嬉しいです」って気持ちを共有できる、体験を共有できる。そういうメリットもありますよね。

いけまつ

これメルカリだけじゃなくて、noteとかAmazonの世界でもあると思うんですけど。例えば「この本はここの部分が他の本にはなくて素晴らしかった」「この部分に共感したんだ」「素敵なことが書いてあったんだ」ってネット上に書くと、著者に届くじゃないですか。

はがくん

そうなんですよね。

いけまつ

それでトークイベントとか新刊サイン会に行って、名乗ればその人とちゃんと繋がれるんですよね。

はがくん

それはすっごくいいことですよね。

いけまつ

今までにはなかった、それは。

はがくん

お金ができて、それで物を媒介するようになると顔が見えなくなっちゃう。それがインターネットの時代だったらちゃんと顔を見てその反応を確認できる、喜びを分かち合えるのは、ものすごくいいことですよね。

いけまつ

そうですね。まとめっぽく話をすると、ツールを使いこなすのはいいんだけど手段が目的化してくると、手段と目的が逆さまになってしまって、それが故に苦しむことになるんじゃないかなと。

はがくん

そうなんですよね。「会社じゃなくて自分の力でやっていきたいんだ!」ってSNSをはじめたにもかかわらず、「フォロワー数が全然増えない、どうしようやっていけない‥‥」ってなったら、目指す向きが逆ですもんね。

いけまつ

そうですね。

幸せを生む原動力

はがくん
SNSというツールをどういうふうに使っていくのか、自分の影響力をどういうふうに良いものにしていくのかが、これからの時代重要になる、ということですかね。

いけまつ

そうですね。「なんだかんだ言ってお金ないと駄目じゃん」「金稼がなきゃ、手段選ばないぜ」って言って、自分が苦しくなっちゃうのと似てる気がしますね、フォロワー数を増やしたい人の気持ちは。

はがくん

うんうんうん。増やしたい気持ちはよくわかるんですけど、それだけになってしまうと、ね。幸せにはなれないですよって話もありますからね。

いけまつ

幸せになるためには自分が納得した形で人に貢献した上で、貢献できたから、ギブしたから評価される、繋がってほしいニーズがあってフォロワー数が増える。それが自然ですよね。

はがくん

うんうん。

いけまつ

お金もそうですよね。お金稼ぎたいっていうよりも、人の役に立ちたいから結果的にお金が入ってきたほうがオーガニックですもんね。

はがくん

そうやって、お金とかフォロワー数だけを目的にするんじゃなくて、核となる原動力があってやるのはいいことですよね。

いけまつ

やっぱりビジョンや思想が大事なんじゃないですかね。

はがくん

個人で発信していく時代になったからこそ、自分はどういう軸で発信をしていくのかを考えることも大切ですよね。

いけまつ

そうなるとこの「幸せを生む影響力」のタイトル通り、影響力は使い方によってプラスにもマイナスにもなるってことですよね。

はがくん

そうですね。例えば外国の研究で「Facebookを使っていると精神病にかかりやすい」って研究があるんですけど、でもそれは使い方次第で。先ほど池松さんが言ってたような「砂の一粒理論」で、体験の共有だとか、これが面白いんだこれが好きなんだって興味関心で繋がれることは、大きな幸せを生む原動力にもなるよと、いうことですね。

いけまつ

余談ですけど、次世代のレーダーチャート診断開発中ですが、まさにそこに繋がる話ですね。

はがくん

まさにっ。みんなにうまく使ってもらって、幸せを生むようなツールを作りたいなと思ってます!では、今回の「情報の影響力」はここまでですね。次回は「影響力を俯瞰してみる」というまとめの話をしますので、最後ぜひ聞いてください。よろしくお願いします!

いけまつ

はい、ありがとうございました。

はがくん

ありがとうございました。

文章:鈴木鮎

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編集後記
第6回目はいかがでしたでしょうか。
今回は「情報の影響力」(後半)についてお話しました。

とうとうSNSの時代です。これまで出会うはずのなかった人、自分と同じ興味関心を持つ人を探せるようになりました。しかしSNSは新たに自由な世界を作る一方で、人の行動をより可視化してしまいました。mixiの「足あと」機能は、廃止になったその後復活したところをみると、やはり皆さん気になるのでしょうか。

SNSを使う上でなにを大事にするか、自分はどこへ行くのか、見定めなければ数字に振り回され疲弊してしまうかもしれません。SNSはあくまでツール。上手く使いこないしてプラスの力を引き出したいものです。

次回は最終回、「影響力を俯瞰してみる」です。時代と共に姿を変えてきた影響力。俯瞰することで、なにがみえてくるのでしょうか?


最後まで読んでいただきありがとうございます。最終回もどうぞお楽しみに。
音声で「幸せを生む影響力」を楽しみたい方はこちらからどうぞ!

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