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【新国立劇場 初台アート・ロフト】『ホフマン物語』衣裳修復プロジェクト

衣裳は時を超えて語りかける、世界中に広がる”アーカイブ”という願い。

「新国立劇場 初台アート・ロフト」のキュレーター、衣裳作家の桜井久美さんは、新国立劇場で上演されたオペラ『紫苑物語』(2019年)に衣裳スーパーヴァイザーで参加されました。本番後、劇場ギャラリーに展示した衣裳を見ていた時に、ふと目に留まった『ホフマン物語』のジュリエッタのドレス。これをきっかけに『衣裳修復プロジェクト』が動き始めました。

修復後の『ホフマン物語』ジュリエッタのドレス

衣装が作られた当時を想像しながら調べていくと、一枚の衣裳が本当にいろんなことを教えてくれる

■ARCHIVE PICKUP ①
桜井さんとともにプロジェクトに参画されたのは、同じく『紫苑物語』で素材テキスタイルで関わっていらしたテキスタイルデザイナーの牛尾卓巳さん。今回のARCHIVE PICKUP は、衣裳修復プロジェクトに携わったおふたりの対談です。前編となる、VOL.1では舞台衣裳のアーカイブ保存における歴史的・文化的価値についてや、実際の修復過程で試行錯誤された事などをたっぷりお話いただきました。機械に任せる仕事の多くなった昨今に、私たちが忘れかけた手仕事の価値をもう一度思い出させてくれます。

■ARCHIVE PICKUP ②
後編となる、vol.2では、日本で初めてとなった舞台衣裳の色修復の作業の一部を動画で見ていただくことができます。「一例目だからこそ、高いレベルでやりたい。」と語っていた桜井さんの言葉通り、手作業で丁寧に少しずつ進められる修復作業。他では見ることのできない貴重な映像となっています。また「衣裳に新しく生命を吹き込み、アートとして残していきたい。そのための技を残したい。」という桜井さんの思いは、これから舞台美術の世界を目指す皆さんの心にも、大きく響くはずです。

次回は、展示に欠かせない展示用のマネキンを手掛けていただいた、株式会社七彩のアトリエから、ARCHIVE PICKUPをお届けします。


『新国立劇場 初台アート・ロフト』
現在の展示は、下記でご案内しています。
https://www.nntt.jac.go.jp/centre/news/detail/62_027592.html


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