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関澤 征史郎/浅小井農園

法人名/農園名:浅小井農園株式会社
農園所在地:滋賀県近江八幡市
就農年数:2年
生産品目:トマト(ミディトマト「朝恋トマト」、大玉トマト「マッスルトマト」)
HP:http://asagoi.com/

no.21

銀行員のキャリアを活かし、第三者承継でトマト農家に!

■プロフィール

 大学卒業後、みずほ銀行で11年間にわたり、企業融資などを担当。中小企業の経営者と出会いを重ねるなか、自分の意思でやりたいことが決められる経営に魅力を感じ、起業を決意。

 銀行員がセカンドキャリアを迎える50歳まで待つと、就農準備資金・経営開始資金(農業次世代人材投資資金)を利用できる年齢制限を超えてしまうこともあって、アグリイノベーション大学校で学んだ1年後の2018年に銀行を退職。

 妻の出身である滋賀県に移住し、環境制御技術を取り入れてトマト生産する浅小井農園で研修を受けた1年後に、農業法人を設立。

 その矢先に、浅小井農園が跡継ぎがいないと廃業することを知り、2020年に第三者承継の形で経営を継いだ。

■農業を職業にした理由

 全国各地の果物や野菜を食べ歩くのが好きで、銀行員がセカンドキャリアを迎える50歳になったら「食」に関わる仕事がしたいと考えていた。

 国の起業支援制度を調べるうちに、農業ならば45歳までに就農した青年を対象にさまざまな融資や補助金制度があることを知り、アグリイノベーション大学校に通って農業経営を学ぶ。退職後に研修に行った浅小井農園が跡継ぎがいないことを知って、2020年10月に事業承継。

 それまで年間売上5,000〜6,000万円クラスだったが、承継した初年度に7,200万円にアップ。

 収量・売上共に過去最高を達成したが、コロナ禍の緊急事態宣言下で、販路の8割を担っていた直売所が閉鎖して大打撃をこうむる。電話営業をかけたり、スーパーでの取り扱いを増やすなどして販路を拡大し、影響を最小限に食い止める。

■農業の魅力とは

 2021年には病害虫によってハウス1棟全滅する被害に遭いましたが、植物相手は難しいからこそ、環境をコントロールして、それが上手くいった時の喜びが大きいのです。

 一次産業はモノづくりですから、ある程度の設備投資は必要になりますが、工業に比べれば少なく済みますし、経営者が自分の意思でやりたいことを決定できる可能性が大きいです。

 全国に美味しいトマトを作る農家はいますが、そことは差別化を図るためにSDGsに力を入れて、JGAP認証を取得しました。

 農家では珍しいのですが、企業としての方向性を定めるためにガバナンスを強化することで、安心・安全なトマトを買いたいと消費者に思ってもらえる経営を目指しています。それが事業を安定して継続させる方法だと思っています。

■今後の展望

 農業はハイリスク・ローリターンですから、ハイリスクの部分を薄めたい。そのためには、①生産部門の他に、②コンサル事業、③健康プロデュースの3つを経営の柱にしたいです。

 ②は銀行員としてのキャリアを農業界に共有するために「農業×金融」をテーマに新規就農者を指導する活動です。大学やNPO法人などを通じて、資金計画や第三者承継計画の立て方などを講義しています。

 ③は申請途中ですが、トマトを食べて体を動かすことを通じた女性専用のパーソナルジムを運営して、健康プロデュースを進めていきたいと考えています。

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