【歴史の話】【お城めぐり】もう一度訪れたい日本の城
まずは、城好きの「あるある」から。
「もう一度行くとしたらどの城に行きたいですか?」と訊かれると困ってしまいます。
まだ行ったことのない城が山ほどあるので、すでに行った城にもう一度行くよりも、行ったことのない城に行きたいからです。
それでも「あえてもう一度訪れるなら」という条件で選んだのが、以下の5か所になります。
1位:松本城
シンプルに「今までで一番良かった城はどこ?」と訊かれたら、筆者はこう答えます。
「冬の松本城。天守の黒さと雪の白さのコントラストは最高です!」と。
しかし、正直に告白します。筆者は、冬の松本城「しか」見たことがないということを。
もう一度訪れるなら、「”雪のない季節”の松本城」で決まりです。
2位:弘前城
こちらは逆に、夏にしか行ったことがない。噂に聞く弘前城公園の桜はどんなものか、そして冬なら雪を冠した天守がどう見えるか、という興味です。
3位:高知城
城巡りを始めたばかりのころ、「現存天守十二城」のうち四城が四国に集中していることを知り、ひと夏で全て回ってみました。
まずは岡山から香川に入り、丸亀城。ついで愛媛の松山城、宇和島城と足を伸ばし、愛媛の鯛めしには二種類あることを知ります。
そして高知城。桂浜の坂本龍馬像を見ることに時間をかけすぎ、城にかける時間が足りなくなってしまいました。
これも正直に告白します。筆者は「現存天守十二城は全て見た」といろいろな人に言っていますが、高知城だけはただ天守を遠目で見ただけなのです。
この記事のヘッダーに使った写真は高知城ですが、これを撮った地点より近くには寄っていない。当然本丸に入ってもいない。
詳しくは、こちらの記事に書きました。
ですから高知城は、もう一度訪れるというよりも、限りなく初めてに近い城です。
4位:韮山城跡
伊豆を代表する山城で、伊勢宗瑞や北条氏規の居城として知られますが、今は単なる城跡です。
筆者はそもそも、木造の復興天守ならともかく、模擬天守というものが好きではありません。「それっぽい見た目の資料館」ですから。
それを建てるくらいなら、本丸跡を野ざらしにしておいてほしい。
戦国時代の大半において、城に天守はつきものではありません。筆者が城と言う場合は天守閣という建物ではなく、軍事施設であった名残を残している史跡のことです。城跡でも城址公園でも構わないということになります。
ただし、韮山を4位に挙げたのは、城跡に史跡としての魅力があるからではありません。後北条氏の支城であれば、例えば小机とか岩槻とかの方が史跡としての保存状態がよく、よほど魅力を感じます。(あ、玉縄は論外ね)
韮山という土地は三島大社や修善寺に近いからか、奇跡的に重要な史跡が集中していることが理由です。
伊勢宗瑞ゆかりの韮山城跡、源頼朝が配流された蛭ヶ小島、韮山代官の江川邸。
ですが、韮山訪問当時、筆者は「韮山城跡」と「蛭ヶ小島」はじっくり見て帰ったのですが、「江川邸」の価値を理解できず、見ずに帰ってしまったのです。
言い訳はあります。恥ずかしながら、幕末の韮山代官江川太郎左衛門英龍がすごい人だということを知らなかったし、当然韮山反射炉もまだ世界遺産ではなかった。
ということで、次に訪問するときは江川邸も反射炉も見逃さないぞ、という意味で韮山を挙げました。
5位:松江城
筆者が訪問したときは、天守が国宝に指定される前でした。
国宝かどうかは文化庁の都合で、だからどうということもないのですが、松江市やら島根県やらの観光予算は増額しているでしょうから。
各所の説明板が新しくなっていたり、出雲そばの店が周囲に増えていたりしていたらいいなという願望を込めて。
(2022/8/11追記)最近、松江城が築かれる前に同地にあった末次城?の遺構が見つかったとか。要チェックです。
余談
筆者は2012年2月に、1位の松本城をはじめとして、犬山城、彦根城、姫路城の、当時の国宝天守四城全てを二泊三日で見て回る!という旅行をしました。
今は5位の松江城が加わって国宝天守は五城になりましたが、「最終日の帰路以外は新幹線を使わない」という謎の縛りをなくせば、可能なのかなと思います。
いや、やっぱり厳しいですね(笑)
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