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『スポーツと兵法』第1章:勝利へ向けて:3.勝負における駆け引き

この度、電子書籍出版「第3弾」としてタイトルにもある『スポーツと兵法』を2021年11月1日に刊行しました。「はじめに」「第1章 勝利へ向けて」の「1.兵法の活用」「2.情報の大切さ」をnoteにて公開(一部有料)しました。ご覧になられた方は如何だったでしょうか?

ランニング、スポーツに限らず、もちろんアスリートでなくても「兵法」のような考え方、物事に対する視点や意識の持ちよう、「情報」についての取り扱いや意識は日ごろの仕事や生活、人間関係においても非常に役立つものとなります。走遊Labで学んでみませんか?

ほかの気になる項目ごとでも良いですし、まとめて電子書籍で読まれるのも良し。ぜひ興味を持ってご覧頂けると嬉しいです。

目次

はじめに
第1章 勝利へ向けて
1.兵法の活用
2.情報の大切さ
3.勝負における駆け引き
4.勝利を引き込む
5.相手を知る

第2章 自己を高める
1.心構え
2.準備段階

おわりに

おまけ
1.ゲームモデル
駅伝・ランニングにおける簡単なゲームモデルを考えてみよう:導入
駅伝・ランニングにおける簡単なゲームモデルを考えてみよう:高校駅伝・東播地区
ゲームモデルを考えてみよう:マラソン編

2.データ収集とその活用方法

3.noteより:駅伝の極意
「そもそも「兵法」って?」
「一気呵成」
「攻撃は最大の防御なり」
「一穴を狙え」
「橋頭保を築く」
「情報精査」
「虚実」
「チームの総合力」

第1章 勝利へ向けて

3.勝負における駆け引き

 勝負における駆け引き、鉄則は幾らでもありますし、孫子をはじめ、兵法もこの「勝利」を意識して記されたものも多く、応用可能な知見も多くあります。ぜひ存分に活かして頂きたいところですが、まずは勝負において一番大切であろうことは「チャンスがきたら逃がすな」だと考えられます。


事機作りて応ずる能わざるは、智に非ざるなり。
勢機動きて制する能わざるは、賢に非ざるなり。
情機発して行う能わざるは、勇に非ざるなり。
(諸葛亮集・将苑)

「機」をチャンスと読み替えれば解りやすいですよね。否定的な「非」を使っていますが、要は「智」「賢」「勇」と称される名将、アスリートはどういった時にどう行動するかが大切かを訴えてきます。

 チャンスがやってきた、勝利への道筋が見えてきた、自分たちが優勢ないしは相手の劣勢や弱点が見えてきた。そういった時に余計な逡巡を行い、決断も行動も出来なければ勝利はおぼつきません。勝利は欲しいけど、自分にも不安がある。それは確かによく解る心理ではありますが、かといって勝機を前にして思い切った勝負をしていかなければ相手が盛り返してくることも考えられます。

 せっかくのチャンスを迷って行動しなかったが故に、他の人に持っていかれることも往々にしてあること。情報を集め、精査していくことも大事ですし、勇み足を踏んで失敗することの愚かさも充分承知の上で。だからこそ日頃から情報収集に努め、シミュレーションを通じ、トレーニングと対策を充分講じ、万全を期して臨むことが大切です。その上で「機」が熟した、やってきたと判断すれば、思い切って行動に移しましょう。


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