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自分のために、自分で行動を起こす

予想より2つほどレベルの高いクラスに入って、3日目。

授業が終わる頃、決めた。

レベルを下げよう

とりあえずはこのクラスで、と思っていたけれど、3日目にしてあっさりレベルを下げることにした。

◇◇◇

理由は簡単で、「このままだと、練習にならないから」だ。

3日目の午後は、映像を見て、どんなストーリーかとか、登場人物が何をしているのかとかをフランス語で説明する授業だった。

普通、映像の助けがあれば、音声だけよりわかりやすい。
なのに、これがもう、ぜんっぜん、わからなかったのである。

スーパーのレジで働いている人が主人公だったのだけど、それしかわからなかったといってもいいかもしれない。

彼はいきなりレジを離れたかと思うと、恋人といちゃいちゃしたり、倉庫に行って倉庫担当となにやら揉めたり、なんでそんなことになってるのか、着いていけない。

え?なにしてんの?と思っているうちに、彼はレジに戻ってきて、最後は外に駆け出して大きな車?(それすらわかってない)みたいなものを見送って終わった。

衝撃的だったのは、他のクラスメイトはちゃんと内容を理解していたこと。
先生の質問に次々と答えていく。

◇◇◇

はて、わたしは何のためにここに来たのか。

そう自分に問えば、すぐに答えが返ってくる。

話す練習をするため

「話す・聴く・書く・読む」の4つの力のうち、「話す」以外の3つは、正直、日本でも練習できると思う。
「書く」は添削してもらった方がいいだろうけど、それだってオンラインの添削サービスがあるし。

「話す」だけは、フランス語話者と一緒にやらないと練習できない。
日本で練習に付き合ってくれるフランス語話者と知り合うのは、なかなか難しい。

話す練習をするために来たのに、今のクラスにいても、話す練習はできないのでは?
半年くらい学校に通えるなら、このまま粘ってもいいかもしれないけど。
ちょっとしかいないなら、レベルを下げてでも話す練習をできるクラスの方がいいよな。

というわけで、授業が終わった足でクラスを変える相談をしに、担当スタッフのところに行った。

◇◇◇

クラスを変えるのは、簡単だった。
事情を話すと、「じゃあ、明日からひとつ下のクラスに行ってみてね。その後、感想を聞かせて」と言われた。

ひとつ下のクラスは、ちょっと人数が多いけれど、元のクラスよりも発言しやすかった。
みんな、ゆっくり話すから、相手の言ってることもわかりやすいし。

元のクラスで仲良くなれそうだった人と関わる機会が減ってしまうのは残念だけれど。
話す練習をするために来たんだから、仕方ないよ、と思うことにした。

◇◇◇

小さなことだけれど、自分で考えて、自分で交渉できたのは、よかったと思っている。

数年前のわたしなら、「でも、先生からはこのクラスって言われたし」「フランス語でうまく言えるかわかんないし」と尻込みして、元のクラスに居続けたろう。

ちゃんと自分のために主張や提案をできるようになっただけ、成長したかもしれない。
フランス語だけでなく、自分のために自分で行動を起こすという意味でも。

そんなわけで、先週からはちょうどいい練習ができている。
80%くらいは、みんなが言ってることがわかるようになった。

どんどん話す他のクラスメイトと同じくらい話せるように、明日からもがんばろう。

最後までお読みいただきありがとうございます。 これからもたくさん書いていきますので、また会えますように。