旬の野菜 | 淡竹(はちく)
おなじみのたけのこよりも、ずっと細めな淡竹(はちく)。
5月の下旬から6月頃になると、地元野菜の直売所で買えるのですが、美味しくてもうすっかり毎年のお楽しみになりました。
淡竹(はちく)とは?
淡竹が食べられるのは、少し気温が上がってきた今の頃。
たけのこって実はいろいろと種類があるそうですが、いわゆるふつうのたけのこ(孟宗竹)は春先が旬。そして真竹(まだけ)という、皮の色のもっと濃いものはもう少し後が旬で、淡竹の旬はちょうどその中間にあたります。
このたけのこは、「淡竹」と書いて売られていながら皮がわりとしっかりした黒。淡竹はもっと皮が薄めの茶色なはずなので、もしかしたら真竹なのでは?とも思いつつ、いずれにしてもたけのこ好きなわが家にとっては、再び訪れたたけのこの旬に心が浮き立ちます。
淡竹(あるいは真竹も)のいいところは、アクが少なめで水だけで茹でられるという点。水から火にかけて20分くらいで茹でられるので、下処理も楽でいくらか気軽です。今回はその下茹でのやり方と、淡竹を使って美味しかったメニューを書き留めておきたいと思います。
淡竹の下茹で
1. まずは皮をむきます。皮はけっこう硬いので、包丁で縦に切り込みを入れ、そこからむいていきます。この時、淡竹の本体にも切り込みが入りますが、太い部分は火が通りやすくなりますのであまり気にしなくて大丈夫です。
2. 先端の硬い部分を数センチ切り落としたら、硬そうなところの皮はすべてむいて鍋に入れていきます。鍋に大きさに合わせて、長さを半分に切ってしまってもOK。
3. あとはかぶるくらいの水を注いで火にかけ、煮立ったら落とし蓋をして弱火で20分ほど煮ます。好みの硬さまでやわらかく茹でられたら火を止めてそのまま冷まし、水にとって保存容器などに入れて冷蔵庫へ。
淡竹を使った料理いろいろ
・牛肉のしぐれ煮 淡竹入り
作り置きとしてよく作っている、牛ごぼうまいたけのしぐれ煮に下茹でした淡竹を入れてみました。コリコリとしたやわらかな淡竹がよく合います。
いろいろな味わい、食感があってとても楽しい。主張の強すぎない淡竹がむしろよく合っていて、その軽やかさが初夏のおかずにぴったりです。
▽基本的な味付けはこちらと同じです。
・淡竹の土佐煮風
こちらは淡竹をひと口サイズに切って土佐煮風にしたもの。
きび糖と醤油を火にかけて、ぶくぶくしてきたところに淡竹を入れます。さっと煮からめたら水を少量加えて軽く煮て、かつおぶしを混ぜ入れればできあがり。
しっかり煮ないでさっと作れるけれど、淡竹の歯ざわりと風味でちゃんと美味しくなるおかずです。
・淡竹メンマ
こちらは淡竹で作ったメンマ。やわらかく、それでいてコリコリ感がしっかりある美味しいメンマです。
作り方は、下茹でした淡竹を食べやすい長さ・細さに切り、ごま油でツヤが出るまで炒めて、みりん、きび糖、鶏ガラスープの素、オイスターソース、黒こしょうを順に入れ、水も少量加えて汁気がなくなるまで煮るだけ。
しっかり味なのでご飯のお供としてはもちろん、おつまみにもおすすめ。淡竹独特のやわらかなコリコリ感がとても引き立ちます。
毎年楽しみにしている淡竹。
今年は例年ほど何度も作れなかったけれど、また出会えることを楽しみに。
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