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手段と目的の混同

この記事は、お子さんがいらっしゃる親御さんに読んでいただきたい内容です。

1.タブレットを使うとは

私は小学校教員です。私が勤める学校では、9月からタブレット学習が始まります。今学校ではタブレットをどのように使ったらよいのか。どのような学習に適しているのかということを考えています。

子どもからするとタブレットをつかうことは、わくわくがいっぱいだそうです笑。しかし教員が行うのは、「タブレットを使った学習」であり、「タブレットを使うこと」ではないです。タブレットはあくまでも手段であって、目的ではないのです。

そして、今回お伝えしたいのは、タブレットのように、子どもは手段と目的をはき違えてとらえることが多いので目的を考えさせることが必要だということです。

2.スマートフォンの目的は?

たとえば、スマートフォン。小学校高学年では、約半数の子が自分のスマートフォンをもっているようです。ところで、子どもがスマートフォンを使う目的とは何でしょう。別の言い方をすると、こどもがスマートフォンが欲しいと言ったときの理由はなんですか?

「友達がもっているから」「いつでも家族と連絡とれるから」「グループからはずされてしまうから」といったことではないでしょうか。子どもは建前上言っている可能性が高いです。はっきりと目的を意識させないとトラブルにつながります。

「友達がもっているから」
→スマートフォンをもつことが目的になっていないか
「いつでも家族と連絡がとれる」
→とらないといけない状況はどんなときで頻度はどれくらいか、それはスマートフォンを使うことがベストなのか
「グループからはずされてしまうから」
→その人たちは本当に友達なのか、スマートフォンをもたないといけない理由はなにか

といったことを考えさせる必要があります。だって、スマートフォンがなくても今、生活できていますよね?

3.お金の目的は?

「お金がほしい」だれでも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。子どももお小遣いほしい、とか、ご褒美として100円ちょうだいなどと言う子どもは少なくないのではないでしょうか。しかし、お金とは、ものの交換をスムーズにする道具です。だったら、たとえばゲームが欲しいとか、カードが欲しいとか言えばいいはずなのに、そのものがほしいと言わずに、お金がほしいと言ってしまうのはなぜなのでしょう。

将来欲しいゲームがでてくるかもしれない。友達とお菓子を一緒に買うかもしれない。そのときにすぐに買えるように、貯めておきたい。そんな理由なのかなとは思いますが、果たしてそれは良いのでしょうか。

本来の手順は、なにかしたい→ものが必要→お金が必要です。お金はあくまでも交換の道具だからです。しかし、お金が先頭にあると、お金がある→ものが買える→なにかできるという順序になってしまいます。この順序が頭の中にあると、お金がないとなにもできない、お金をもっているやつがえらい!という発想につながるかもしれません。

4.まとめ

今はスマートフォンとお金を例に出しましたが、手段と目的が混同して混同してしまうことは多々あります。大人でもあります。だからこそ、目的はなんだろう?その目的を達成するためにこれは最適なのかと考えるくせをつけさせるのが大切です。それが情報モラル教育、金銭教育の始まりだと思います。スマホもお金も便利な道具です。使うのはどちらも家庭です。ぜひ家庭でご一考していただけると幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。

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