中西 茂

教育取材30年。新聞記者、大学教員を経て、いまは一介の教育ジャーナリストです。

中西 茂

教育取材30年。新聞記者、大学教員を経て、いまは一介の教育ジャーナリストです。

記事一覧

【心の職員室・新聞綴り】511

本日はいろいろ教育記事はあるものの、何を最初にと言われると迷う内容ばかり。朝日夕刊のコラム「教育の小径」で、ニューヨークの中井大助記者が<学校での携帯電話、法規…

中西 茂
13時間前

【心の職員室・新聞綴り】510

<小学校の時間割「毎日6コマは子に過剰」>と朝日新聞教育面。東京学芸大の大森直樹教授が編著者になった『学校の時数をどうするか 現場からのカリキュラム・オーバーロ…

中西 茂
1日前
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【心の職員室・新聞綴り】509

朝日新聞の「次期学習指導要領 論点は」の最終回、4人目は千葉大名誉教授の天笠茂さん。教育課程等の有識者会議、すなわち学習指導要領議論の露払いを務める会議の座長で…

中西 茂
3日前

【心の職員室・新聞綴り】508

<学校行事 カメラマン不足><地域の写真館廃業相次ぎ>と読売新聞が夕刊社会面で。日本写真館協会に加盟するのは1700社で、10年で600社以上も減ったそうです。 確かに…

中西 茂
4日前

【心の職員室・新聞綴り】507

23日の記事から。読売解説面で<豪で子供のSNS禁止へ 年齢確認技術 疑問の声も>と。いまはジャカルタ支局の記者がオーストラリアもカバーしているのですね。 4月にはシ…

中西 茂
5日前

【心の職員室・新聞綴り】506

読売新聞の教育面は、次期学習指導要領に関する連載ですが、これまでも取り上げてきた「新学力」のシリーズのひとつ。その2回目に、今年度から全26小中学校でスタートした…

中西 茂
7日前
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【心の職員室・新聞綴り】505

読売新聞も教育面で学習指導要領の連載を始めました。朝日新聞とは対照的。まずは高校の「論理国語」「文学国語」問題をどうするのかをテーマにしています。 教科書を発行…

中西 茂
8日前

【心の職員室・新聞綴り】504

<教科書「デジタルのみ」3% 英語授業「紙と併用」88%>と読売新聞が1面と3面を使ってデジタル教科書に批判的な記事を載せています。調査したのは文科省ではなく財務…

中西 茂
10日前

【心の職員室・新聞綴り】503

中教審の荒瀬克己会長が、朝日新聞教育面の「次期学習指導要領 論点は1⃣」に登場しています。4人に聞いているようです。個人的な意見として、「現行の方向性を大きく変え…

中西 茂
10日前
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【心の職員室・新聞綴り】502

本当に近年は風水害が多いですね。朝日新聞は社会面で<台風来るかも 学校どうする>と、迷走した台風10号で、学校の休校や登下校の時間をどう判断するか、各地で悩まされ…

中西 茂
11日前
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【心の職員室・新聞綴り】501

読売新聞の運動面は、全中スリム化のその後をほぼ1ページを使って取り上げています。たとえば男女とも除外されたハンドボールは、全国中学生くらぶかっぷへの一本化が有力…

中西 茂
12日前

【心の職員室・新聞綴り】500

読売新聞の都内版に、いじめ重大事態に関する豊島区立小学校と中野区立中学校の記事が並びました。豊島区は第三者調査の報告書でいじめを認定したこと、中野区は自殺事例で…

中西 茂
13日前

【心の職員室・新聞綴り】499

読書離れが止まりません。文化庁恒例の国語に関する世論調査で、1か月に1冊も本を読まない人が3人に2人となったことを、各社が取り上げています。10代が最も高い割合とは…

中西 茂
2週間前
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【心の職員室・新聞綴り】498

板橋区教委の不登校を巡るトラブルが、朝日新聞の都内版に。もっとも8月7日の東京新聞特報面にすでに書かれていた話のようです。<「3週間で再登校」PRの業者 不登校生の…

中西 茂
2週間前
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【心の職員室・新聞綴り】497

<広がる小学校の「教科担任制」>と朝日新聞の教育面。中身はオーソドックスです。<5、6年で実施の学校 深まる教師の専門性 勤務軽減は…>ですが、3、4年まで導入と…

中西 茂
2週間前

【心の職員室・新聞綴り】496

学校プールの注水ミスが相次いでいます。朝日新聞が社会面でまとめ。記事は大阪市の事例、表には今夏のミスとして、江戸川区、土浦市、福島市、栗原市、小松市、横浜市が上…

中西 茂
2週間前
【心の職員室・新聞綴り】511

【心の職員室・新聞綴り】511

本日はいろいろ教育記事はあるものの、何を最初にと言われると迷う内容ばかり。朝日夕刊のコラム「教育の小径」で、ニューヨークの中井大助記者が<学校での携帯電話、法規制巡り米で議論>と書いています。日本でも緊急連絡のために必要という声がありますが、米国では学校での銃乱射事件が繰り返し起きるので、という事情もあるのだといいます。

朝日都内版では、東京都の採用試験の結果を1日遅れで報じました。教育面では、

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【心の職員室・新聞綴り】510

【心の職員室・新聞綴り】510

<小学校の時間割「毎日6コマは子に過剰」>と朝日新聞教育面。東京学芸大の大森直樹教授が編著者になった『学校の時数をどうするか 現場からのカリキュラム・オーバーロード論』の本を紹介しています。<週5日制なのに6日制時と同じままで膨張>というとらえ方は、先日の次期学習指導要領の識者インタビューと通じる部分があります。

東京都の教員採用試験の結果を紹介した記事が、読売新聞都内版に。今年度の受験倍率は全

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【心の職員室・新聞綴り】509

【心の職員室・新聞綴り】509

朝日新聞の「次期学習指導要領 論点は」の最終回、4人目は千葉大名誉教授の天笠茂さん。教育課程等の有識者会議、すなわち学習指導要領議論の露払いを務める会議の座長です。

<審議の場と学校現場 伝え合うことが重要><分量増える教科書や資料「すべて教える」指導の見直しも>と見出しがついていますが、この見出しでは新鮮味はありません。

私は「標準授業時数の削減は必要ないですか」という記者の問いに、「社会の

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【心の職員室・新聞綴り】508

【心の職員室・新聞綴り】508

<学校行事 カメラマン不足><地域の写真館廃業相次ぎ>と読売新聞が夕刊社会面で。日本写真館協会に加盟するのは1700社で、10年で600社以上も減ったそうです。

確かに地方では数が限られていて、しかも同じ日に運動会がぶつかってしまい、対応しきれないといった話は以前にも聞いたことがあります。コロナ禍で学校行事が中止になり、スクールフォト撮影をやめたところも多いとか。

その中で別項には、小中学生に

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【心の職員室・新聞綴り】507

【心の職員室・新聞綴り】507

23日の記事から。読売解説面で<豪で子供のSNS禁止へ 年齢確認技術 疑問の声も>と。いまはジャカルタ支局の記者がオーストラリアもカバーしているのですね。

4月にはシドニーの商業施設などで相次いだ無差別殺傷事件の映像がSNSなどで広がり、「暴力行為を助長し、子供の攻撃性を高めると報じられた」とありました。世論調査でも17歳未満の利用禁止を61%が賛成したとのこと。一方で「必要なのはデジタルリテラ

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【心の職員室・新聞綴り】506

【心の職員室・新聞綴り】506

読売新聞の教育面は、次期学習指導要領に関する連載ですが、これまでも取り上げてきた「新学力」のシリーズのひとつ。その2回目に、今年度から全26小中学校でスタートした「シブヤ未来科」をもってきました。

教科の時間を1割減らして総合的な学習の時間として、探究活動に取り組むという大胆なカリキュラムです。「社会に関わる『答えのない問題』の解決策を考え、行動する力を育む」のが目標といいます。

最後に識者コ

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【心の職員室・新聞綴り】505

【心の職員室・新聞綴り】505

読売新聞も教育面で学習指導要領の連載を始めました。朝日新聞とは対照的。まずは高校の「論理国語」「文学国語」問題をどうするのかをテーマにしています。

教科書を発行する筑摩書房によると「論理国語」のみを学ぶ生徒が4割、文学国語のみ1割、両方が5割。意外と両方が多い気もしますが、文学の比重が異なることが「国語力の格差になることが心配」と国語教科書の編集長がコメントしています。

両立を図るために、単位

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【心の職員室・新聞綴り】504

【心の職員室・新聞綴り】504

<教科書「デジタルのみ」3% 英語授業「紙と併用」88%>と読売新聞が1面と3面を使ってデジタル教科書に批判的な記事を載せています。調査したのは文科省ではなく財務省で、小中学校の教員983人に聞いています。

不思議なのは、6月にまとめた結果が今報道されること、記事にもあるように、文科省は「当面は紙と併用」との方針を打ち出しているので、この数字は当然であることです。しかも、文科省の2023年度の教

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【心の職員室・新聞綴り】503

【心の職員室・新聞綴り】503

中教審の荒瀬克己会長が、朝日新聞教育面の「次期学習指導要領 論点は1⃣」に登場しています。4人に聞いているようです。個人的な意見として、「現行の方向性を大きく変える必要はない」と述べている点はおさえておく必要があります。

カリキュラム・オーバーロードのことを記者が質問していますが、「子どもにとってなのか、教員いとってなのか」「働き方改革は喫緊の課題ですが、学習指導要領はとは切り分けて考えた方がい

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【心の職員室・新聞綴り】502

【心の職員室・新聞綴り】502

本当に近年は風水害が多いですね。朝日新聞は社会面で<台風来るかも 学校どうする>と、迷走した台風10号で、学校の休校や登下校の時間をどう判断するか、各地で悩まされたことをまとめています。

<休校判断「ガイドライン示して」>と自治体側の要望も見出しに取りました。最終的には現場の判断なのでしょうが、これだけ災害が多いと、何らかのガイドラインを国が示してもいいのかもしれません。

<就学前教育「教委が

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【心の職員室・新聞綴り】501

【心の職員室・新聞綴り】501

読売新聞の運動面は、全中スリム化のその後をほぼ1ページを使って取り上げています。たとえば男女とも除外されたハンドボールは、全国中学生くらぶかっぷへの一本化が有力とか。さまざまな競技でクラブチームと部活動の関係が問われているのでしょう。

深圳の日本人学校の児童が死亡した事件で、読売は大木聖馬中国総局長が<隠ぺい体質が再発助長>ときっぱり。社会面では、校長が「警備への対策を取ってきた中で再び起きた。

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【心の職員室・新聞綴り】500

【心の職員室・新聞綴り】500

読売新聞の都内版に、いじめ重大事態に関する豊島区立小学校と中野区立中学校の記事が並びました。豊島区は第三者調査の報告書でいじめを認定したこと、中野区は自殺事例でいじめの調査部会を設置したことでした。前者はトップ記事扱いです。

たまたま並べた印象がありますが、都内でいったいどれだけ重大事態の事案があるか、調べてみたらどうでしょうか。「重大」の意味も考えるべきだと思います。この扱いは大きすぎます。

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【心の職員室・新聞綴り】499

【心の職員室・新聞綴り】499

読書離れが止まりません。文化庁恒例の国語に関する世論調査で、1か月に1冊も本を読まない人が3人に2人となったことを、各社が取り上げています。10代が最も高い割合とは言え、すべての世代で6割台だそうです。理由はわかっているわけですが、対策はあまりないようです。娯楽としての読書が復活してほしいです。

文科省の有識者会議が次期学習指導要領で提言と読売が小さく書いていますが、この会議は指導要領の議論の前

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【心の職員室・新聞綴り】498

【心の職員室・新聞綴り】498

板橋区教委の不登校を巡るトラブルが、朝日新聞の都内版に。もっとも8月7日の東京新聞特報面にすでに書かれていた話のようです。<「3週間で再登校」PRの業者 不登校生の親らに紹介 「リスクある」批判受け中止>。スダチの業者の名前も出ています。

不登校問題はデリケートで、常にこういう批判も出るので、行政には慎重さが必要ですね。教育機会確保法ができるときも、関係者の賛否が真っ二つに分かれましたから。

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【心の職員室・新聞綴り】497

【心の職員室・新聞綴り】497

<広がる小学校の「教科担任制」>と朝日新聞の教育面。中身はオーソドックスです。<5、6年で実施の学校 深まる教師の専門性 勤務軽減は…>ですが、3、4年まで導入となると<子との関係構築に課題>。チームで取り組むなら、延長線上に学年(チーム)担任制もあることに触れてほしかったですね。

タクシーやバスの運転手不足に対応するために、運転免許の2種免許を今月から20言語で行うそうです(読売新聞社会面)。

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【心の職員室・新聞綴り】496

【心の職員室・新聞綴り】496

学校プールの注水ミスが相次いでいます。朝日新聞が社会面でまとめ。記事は大阪市の事例、表には今夏のミスとして、江戸川区、土浦市、福島市、栗原市、小松市、横浜市が上がっていました。大阪市の場合、一定の水位で止まるセンサーが8割についているものの、新たにつけると330万円かかるとか。

14日夕刊「よみうり寸評」が、いじめ重大事態の改訂ガイドラインをテーマにしていました。執筆者が教育担当の論説委員なので

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