中西 茂

教育取材30年。大学教員と教育ジャーナリストの二足のわらじをはいています。元新聞社編集…

中西 茂

教育取材30年。大学教員と教育ジャーナリストの二足のわらじをはいています。元新聞社編集委員です。

記事一覧

【心の職員室・新聞綴り】430

<教員「高ストレス」最多>と読売新聞が1面で報じています。公立学校共済組合が、労働安全衛生法に基づいて毎年行っている「ストレスチェック」について、2016年度から20…

中西 茂
11時間前

【心の職員室・新聞綴り】429

読売新聞の「新学力」、多様な学びの3回目は、熊本市のオルタナティブスクール「ウィングスクール」を取り上げています。熊本市の教育に関してはこの1年、関りをもってい…

中西 茂
1日前

【心の職員室・新聞綴り】428

読売新聞の「新学力」第3部「多様な学び」の2回目は、IT技術者を育てるフランス発祥のエンジニア養成機関「42 TOKYO」(西新宿)。2020年の開校時に話題になりましたね。 …

中西 茂
2日前
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【心の職員室・新聞綴り】427

読売新聞は教育面で「新学力」の第3部「多様な学び」をスタートさせました。<デコボコ個性 村長の場作り>が主見出し。不登校の増加のデータも示しつつ、東大先端研の中…

中西 茂
3日前
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【心の職員室・新聞綴り】426

<子どもの安全確保を最優先に>と読売新聞社説。日本版DBSと呼ばれる「こども性暴力防止法」成立を受けて。読売は2023年度版の文部科学白書の原案でも、わいせつ教員問題…

中西 茂
4日前
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【心の職員室・新聞綴り】425

付属中学校をもつ横浜市立南高校が、高校からの募集を停止するということが朝日新聞の地域総合面で紹介されています。2012年に横浜市で最初にでき公立中高一貫校ですが、中…

中西 茂
6日前

【心の職員室・新聞綴り】424

20日の読売新聞解説面に<全中「縮小」教員負担に配慮>とありました。協賛金集めなども教員がやるとなると大変ですね。運動面でも部活への影響について書いていましたが、…

中西 茂
7日前
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【心の職員室・新聞綴り】423

朝日新聞が、福岡県春日市の新人教員の自殺について、社会面トップで。公務災害認定を求めて遺族が市や県を提訴しています。すでに地元などでは報道されていました。 記事…

中西 茂
9日前
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【心の職員室・新聞綴り】422

読売新聞が「教員の待遇改善」を社説で。しかし、<労働時間をいかに削減するか>という、首長があいまいな時に使う見出しです。中教審の示した施策を並べて、「政府は本腰…

中西 茂
11日前
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【心の職員室・新聞綴り】421

東京都千代田立麹町中学校のことが、また朝日新聞で取り上げられています。見出しは<部活でヒップホップ だめ?><ダンス部 中学校が「創作ダンス」に>。保護者が一方…

中西 茂
13日前
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【心の職員室・新聞綴り】420

〈男子校 生理を学ぶ〉と14日読売新聞夕刊。東京の本郷中学高校、横浜のサレジオ学院高校を取り上げ、品川女子学院中学高校の生徒による勉強会で、開成、芝、攻玉社といっ…

中西 茂
13日前
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【心の職員室・新聞綴り】419

小中学校の給食無償化について、文部科学省の調査結果を各紙が紹介しています。特に朝日新聞は1面トップ。見出しは<小中給食無償化 実施3割><自治体6年で7倍 子育…

中西 茂
2週間前
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【心の職員室・新聞綴り】418

横浜市の教員によるわいせつ事件の裁判で、傍聴席を埋める目的で市教委職員を大量に動員していた問題で、読売新聞が解説原稿を掲載しています。きっかけは被害者支援団体か…

中西 茂
2週間前
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【心の職員室・新聞綴り】417

今年度の教員採用試験の一次試験について、都道府県・政令市など全国68教育委員会のうち、約半数の30教委が今月15、16日に実施する予定であることが、文科省の調査でわかっ…

中西 茂
2週間前
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【心の職員室・新聞綴り】416

中体連が2027年度から、全国中学校体育大会(全中大会)の9競技を実施しないと発表した、と9日の読売新聞。9競技とは水泳、ハンドボール、体操、新体操、ソフトボール男子…

中西 茂
2週間前
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【心の職員室・新聞綴り】415

中国で大学統一入試「高考(ガオカオ)」が始まったと読売新聞国際面。受験生は前年比51万人増の1342万人とあります。増加分だけで日本の大学入学共通テストに匹敵します。…

中西 茂
2週間前
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【心の職員室・新聞綴り】430

【心の職員室・新聞綴り】430

<教員「高ストレス」最多>と読売新聞が1面で報じています。公立学校共済組合が、労働安全衛生法に基づいて毎年行っている「ストレスチェック」について、2016年度から2022年度までの延べ約172万人分のデータを分析した結果です。

2023年度は「高ストレス」が11.7%。2016年度は8.9%で、休校が続いた2020年度を除いて上昇傾向にあります。ストレスの理由は「事務的な業務量」「対処困難な児童

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【心の職員室・新聞綴り】429

【心の職員室・新聞綴り】429

読売新聞の「新学力」、多様な学びの3回目は、熊本市のオルタナティブスクール「ウィングスクール」を取り上げています。熊本市の教育に関してはこの1年、関りをもっていますが、勉強不足で知りませんでした。子どもたちの籍は公立学校にあるということですから、耳にしてもおかしくないはずです。

今回のシリーズは既存の学校教育外の動きを取り上げています。公立学校の教員を20年務めた人が2018年に開校し、約100

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【心の職員室・新聞綴り】428

【心の職員室・新聞綴り】428

読売新聞の「新学力」第3部「多様な学び」の2回目は、IT技術者を育てるフランス発祥のエンジニア養成機関「42 TOKYO」(西新宿)。2020年の開校時に話題になりましたね。

18歳以上で学歴不問。入試は、4週間にわたって出題されるプログラミングの課題。企業の寄付で賄われるため学費はなし。10代から60代まで約600
人が学んでいるそうです。

読売都内版に、青年会議所主催の都知事選公開討論会の

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【心の職員室・新聞綴り】427

【心の職員室・新聞綴り】427

読売新聞は教育面で「新学力」の第3部「多様な学び」をスタートさせました。<デコボコ個性 村長の場作り>が主見出し。不登校の増加のデータも示しつつ、東大先端研の中邑賢龍先生が取り組むLEARNというプロジェクトが紹介されていました。

以前にセミナーで聞いた記憶がありますが、記事で紹介されているのはたとえば「時計やスマートフォンを預けた子供が電気のない森の中で2日間過ごすキャンプ」。面白いプロジェク

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【心の職員室・新聞綴り】426

【心の職員室・新聞綴り】426

<子どもの安全確保を最優先に>と読売新聞社説。日本版DBSと呼ばれる「こども性暴力防止法」成立を受けて。読売は2023年度版の文部科学白書の原案でも、わいせつ教員問題に触れていることを見出しに取りました。

朝日も<子ども守る一歩に>と社説で取り上げています。朝日は「再犯リスク」への注目が「罪を償った人への社会復帰を難しくしないかとの懸念」にも触れています。「忘れてならないのは、子どもへの性暴力の

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【心の職員室・新聞綴り】425

【心の職員室・新聞綴り】425

付属中学校をもつ横浜市立南高校が、高校からの募集を停止するということが朝日新聞の地域総合面で紹介されています。2012年に横浜市で最初にでき公立中高一貫校ですが、中学は160人募集で、何倍も倍率があるのに、高校の募集は38人でも定員割れだそうです。

併設型一貫校の高校での募集停止は広がっているようで、東京都は白鷗、両国、富士、大泉、武蔵の5校が2021ー23年度に高校の募集停止しているとありまし

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【心の職員室・新聞綴り】424

【心の職員室・新聞綴り】424

20日の読売新聞解説面に<全中「縮小」教員負担に配慮>とありました。協賛金集めなども教員がやるとなると大変ですね。運動面でも部活への影響について書いていましたが、競技別の大会と別にやることにはもう無理があるのだと思います。スポーツ庁が部活改革重点地域7件指定と20日の読売夕刊。茨城、新潟、兵庫、香川、福岡、熊本、沖縄だそうです。

このほか、「日本版DBS法」の成立は大きな変化です。
いじめ「重大

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【心の職員室・新聞綴り】423

【心の職員室・新聞綴り】423

朝日新聞が、福岡県春日市の新人教員の自殺について、社会面トップで。公務災害認定を求めて遺族が市や県を提訴しています。すでに地元などでは報道されていました。

記事に添えられた遺族提供の写真に驚きます。なくなった教員のスマホに残っていた板書の練習の写真。撮影時刻が午後11時13分。誰も止めなかったのだろうか。

18日の朝日新聞には改めて教員採用試験の前倒しが1面と社会面で整理されていましたが、志願

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【心の職員室・新聞綴り】422

【心の職員室・新聞綴り】422

読売新聞が「教員の待遇改善」を社説で。しかし、<労働時間をいかに削減するか>という、首長があいまいな時に使う見出しです。中教審の示した施策を並べて、「政府は本腰を」と言っているだけです。

社会面では<36教委 教員試験前倒し>。やはり16日にそろえた自治体数はなく、文科省の問題提供にも言及なし。志願者が増えたところも減ったところもあったようです。詳しい分析は、自分でやるしかないか。

朝日新聞は

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【心の職員室・新聞綴り】421

【心の職員室・新聞綴り】421

東京都千代田立麹町中学校のことが、また朝日新聞で取り上げられています。見出しは<部活でヒップホップ だめ?><ダンス部 中学校が「創作ダンス」に>。保護者が一方的だと教育委員会に抗議文を出す事態になっています。この第1報は朝日新聞デジタルの12日配信記事でした。翌朝には紙でも掲載かと思っていたら、載りませんでした。

学校側はデジタルでの報道の翌日、保護者向けの「本校ダンス部に関する報道について」

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【心の職員室・新聞綴り】420

【心の職員室・新聞綴り】420

〈男子校 生理を学ぶ〉と14日読売新聞夕刊。東京の本郷中学高校、横浜のサレジオ学院高校を取り上げ、品川女子学院中学高校の生徒による勉強会で、開成、芝、攻玉社といった名前も出ています。

筆者は旧知の女性記者です。女性ならではの視点の記事が増えて来た印象です。共学校、公立校も学んだ方がよくないですかね。

朝日新聞は14日朝刊の独自調査で〈国立大4割に「女子枠」〉。理工系中心のようです。ただ倍率が低

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【心の職員室・新聞綴り】419

【心の職員室・新聞綴り】419

小中学校の給食無償化について、文部科学省の調査結果を各紙が紹介しています。特に朝日新聞は1面トップ。見出しは<小中給食無償化 実施3割><自治体6年で7倍 子育て支援目的><全国拡大は財源の壁>となっています。調査は2023年9月時点で、2017年度との比較になります。

記事によると、何らかの無償化を実施しているのが722自治体、うち全員対象が547自治体で、2017年には76自治体でした。多子

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【心の職員室・新聞綴り】418

【心の職員室・新聞綴り】418

横浜市の教員によるわいせつ事件の裁判で、傍聴席を埋める目的で市教委職員を大量に動員していた問題で、読売新聞が解説原稿を掲載しています。きっかけは被害者支援団体からの依頼で、教育委員会は「性被害傍聴マニアの傍聴も狭めたい」といったことまで考えていたようです。

動員は5年間も続いていたといいます。誰も疑問を口にしなかったのが不思議です。市立学校に通う子どもが被害者の事件でも、被告が教員でなげれば動員

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【心の職員室・新聞綴り】417

【心の職員室・新聞綴り】417

今年度の教員採用試験の一次試験について、都道府県・政令市など全国68教育委員会のうち、約半数の30教委が今月15、16日に実施する予定であることが、文科省の調査でわかったと読売新聞。それより早く4県市が5月に試験を終えていて、「16日までに試験日を設定したのは過半数の36教委」とあります。30+4=34。計算が合いません。

これは6月の前半に設定した自治体を省いた欠陥原稿ですね。ただ、この数字は

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【心の職員室・新聞綴り】416

【心の職員室・新聞綴り】416

中体連が2027年度から、全国中学校体育大会(全中大会)の9競技を実施しないと発表した、と9日の読売新聞。9競技とは水泳、ハンドボール、体操、新体操、ソフトボール男子、相撲、スキー、スケート、アイスホッケーで、スキーは2030年度から、とあります。

水泳以外の8競技は部活動のある中学校が全国で1000校に満たなかったとあり、少ない競技をやめるという方針のようです。現行の20競技から半減します。運

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【心の職員室・新聞綴り】415

【心の職員室・新聞綴り】415

中国で大学統一入試「高考(ガオカオ)」が始まったと読売新聞国際面。受験生は前年比51万人増の1342万人とあります。増加分だけで日本の大学入学共通テストに匹敵します。人口比でもかなりの割合ですね。

「教育省は会場に携帯電話を持ち込んだだけでカンニング行為と見なすと通知」、AIに監視カメラの動画を確認するような試みも始まっているそうです。

ガザでは国連機関の学校をイスラエル軍が空爆、子ども15人

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