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成功を誇るより、失敗を語る、という面接対策

タイトル画像:失敗して涙を流す人たちのイラスト

技術、コンテンツ系大学生を教えています。受け持ちは1年生、2年生ですが、2年生にはそろそろ就職方面の話題も入れ始めてます。

就活にまだ実感は湧いてないようで、そもそもどの方面に進みたいかも決まってない学生が大半。

そんな中で伝えた話です。

大手のゲーム会社で面接を何人もしてきた自分が実感したこと。

面接で話すことの割とメジャーな項目

自分がどんな人間か、というのを理解してもらい、それがどれだけ役に立つか、を説明するのが面接。

基本的には

・こんな大きな予算を獲得してイベント開催!
・こんな人数の組織をまとめてきた!
・これまでの入場者数を何倍にした!
・ボランティアでこんなことをやってきた!
・こんなことを勉強しています!

といったプラス要素をアピールすることが多いと思います。

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画像:円陣を組む若者たちのイラスト

学生と社会人の組織の違い

多くのアピールは、学生という身分と存在場所がもとになっていることが多い、とアピールをもらう側としては感じています。

大学という単位のグループを考えれば、

・年齢層はだいたい18歳~22歳と少し上まで
・目的は学ぶこと、しかもその大学の内容に同意していること

という性格があります。

対応する形で社会人の組織を考えてみましょう。

・年齢、経験はバラバラ
・帰属意識はあるが、個人個人の目標、組織の目標は様々

ということになります。

つまり、学生生活は、かなり均一化された組織である、ということになります。

さらに責任

こういった組織の違いのほか、各々が行う業務の責任についてもかなり違います。

基本的には学生に金銭的なペナルティが生じる活動はあまりありません。

社会人は、一つ一つの仕事が会社の業績につながり、給与という形でペナルティが生じることも普通にあり得ます。

こういった立ち位置の違い、というのも明らかに存在します。

アピールを受ける側としてどう思ったか?

率直には、学生時代の学びや成果は、企業での即戦力になることはめったにない、と感じていました。

なので、アピールされればされるほど、「でも、それって学生という中での話ですよね」と考えてしまい。

メッセージがそこにしかない場合、基本的にはお引き取りいただくリストに入ってしまいます。

もちろん成果は伝えるべき

では、これら通常のアピールはしない方が良いのか?

普通にしてもらうことは、どんな活動、どんな性格なのか、が分かるのでしっかり伝えるべきです。

でも、「だから凄いでしょ!」に関して、違和感を感じていたので、そこは事実を淡々と、で十分。

欲しい情報はこの後です。

事実、の次に欲しい情報

それぞれの取り組みを教えていただく。そのあと、それぞれの取り組みに「どんな点で苦労したか」「どんな点で失敗してその原因は」といった、

うまくいかなかったこと、その原因と対策

を聞かせてもらうと、有事の際にどんな振る舞いができる人材か、ということが分かり、そこを突っ込んでました。

うまく行った話は、ある意味聞きまくってます。何人も面接すると、規模や内容の違いはあっても、やはり多くの場合は学生だからできる学生のやり方、に見えてしまいます。

でも、困った時どうしたか、などの話は企業側も貴重です。

企業は異本的には失敗するのが難しい

営利目的で活動している企業は、もちろんチャレンジもしますが、ベースになる活動に失敗は起こせません。

だから、失敗経験を持ってる人の情報は貴重なのです。

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画像:実験で失敗した博士のイラスト

失敗は誰でもします。問題はどうその後に動けるか。

こういった点を自分なりに理解して説明できることは、企業にとっても真摯な態度に見え、さらに企業にとって貴重な「失敗とリカバリにどう対応できる人材か」の情報を持ってる人になるわけです。

もちろん本当の即戦力スキルもあります

自分のいた会社も、いきなり新入社員がベテランたちにレクチャーするような歴史もあったようです。

IT領域に関して、しっかりした体系的知識や技術を持った学生が、企業の知見を上回ることもあり得ます。

ただ、それは非常にピンポイントの状況。多くの場合は、将来に渡るポテンシャルを見たいのです。

自分がそうでしたから

自分は学生の時にできたことなんて、今振り返れば小さいもの。それが即企業の財産になる、などはあり得ません。

でも、当時はなんか自分が特殊なスキル持ってる気がしたんですが…

当時の自分にも言いたいこと、でした。

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