6月9日、元同僚N君

関東転勤時代の同僚で、人としてはあんまり尊敬できないけども、年も近いし、趣味も合うって理由で、何故か憎めないN君がいた。

N君、年齢は僕の一個下。カテゴリー分類するとサブカルクソ野朗。漫画、アニメ、ホラー映画、ロック、エレキギターを好んだ。

見た目は俳優の六角さんっぽくて、そんな見た目から女遊びとかしなそうだし純朴な青年だろうと思いきや、N君は名古屋に彼女がいるというのに遠距離をいいことに浮気をするようなクズな一面もあった。

僕のN君への初対面の印象は最悪で「なんだこいつは...」と思ってしばらくは全く口を聞かなかった。

しかし、一緒に営業所を回していく内に信頼できる戦友になった。最終的にN君が職場を去る時は本当にさびしかった。

僕はN君の影響でナンバーガールを聴くようになった。 よく一緒に営業車で移動する時にはお気に入りの音楽を流していた。そこで僕はナンバーガールを知った。

N君、エレキギターが本当に好きだった、社員寮でお気に入りのギターと添い寝してるのを見た。

N君が職場を去った翌年、故郷の転職先で労働災害を起こして左手の指を失ったと風の噂で聞いた。

「ああ、N君、ギター弾けなくなったのかな…」とN君とも親しかった同僚のお姉さんと話した。

「俺、誕生日が6月9日、ロックの日!」なんてN君は言ってたから8年経っても覚えてる。

NUMBER GIRL - TATTOOあり

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