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書評「フツーの主婦が、弱かった青山学院大学陸上競技部の寮母になって箱根駅伝で常連校になるまでを支えた39の言葉」(原美穂)

最近、青山学院大学陸上競技部で主務を務め、現在は神野大地選手のコーチを務めている高木聖也さんとお会いしたり、メッセンジャーでやり取りする機会があるのですが、高木さんのお話や取り組みを知れば知るほど、当たり前なのですが、青山学院大学陸上競技部の原晋監督の影響が大きいなぁと感じます。

(この記事では急に自分の名前が出てきて、本当にびっくりしましたが)

そして、改めて青山学院大学陸上競技部がどんな取り組みをしていたのか、詳しく知りたくなりました。

青山学院大学陸上競技部に関する書籍はいろいろ出版されているので、片っ端から読んでみよう。そう思っていた時、手にとったのが本書でした。

原監督の功績や取り組みは様々な媒体で紹介されていますが、寮母としてチームを支え続けた奥様の原美穂さんの存在は、あまり知られていません。本書では陰ながらチームを支え続けた原美穂さんの取り組みや考え方を紹介している書籍なのですが、これがとてもおもしろかった。仕事や働き方に悩んでいる人にぜひ読んでもらいたいと思いました。

予定変更の連続

美穂さんは、別に陸上に興味があったわけではありません。子どもの頃の夢は、小学校の先生になること。高い目標をかかげ、夢を追いかけるように生きてきた人ではありません。夫の晋さんが中国電力という地元の優良企業を突然辞めて、青山学院大学陸上競技部の監督になってなければ、寮母になることもなかったでしょう。人から見れば、予定変更の連続。流されるように生きているように見えるかもしれません。

しかし、美穂さんは本書のなかでこう語っています。

自分が積極的に望んだわけではないのにいつの間にか誰かの夢やミッションに巻き込まれ、それを支えることを仕事とし、いつしか、そこに喜びを感じる人は少なくないのではないかと思います。

今の状況に不満をおぼえるのではなく、その日その日に最善を尽くし、一日を安泰に過ごす。相手は変えられないので、相手のキャラクターを活かして、最大限の力を発揮するチームを作る秘訣が、本書にはたっぷり書かれています。

夢やミッションがない人の生き方

本書で一番印象に残ったのは「夢」や「ミッション(目標)」に関する言葉です。

夢やミッションが明確にある人はそれを目指せばいい。そういうものがない人は、夢やミッションがある人を応援し、支えればいい。そうしているうちに、自分の支えた人が夢を叶え、ミッションを遂行することが、自分の喜びになる。

「夢を持て」「目標を持て」という言葉をよく目にしますが、持てない人もいます。持てない場合はどうすればよいのか。実は明確に伝えられる人は多くありません。

美穂さんは、夢やミッション(目標)がない人には、それを支えればいいと語ります。実際にそうやっている人はいます。アイドルが好きな人は、ライブに通ったりグッズを購入することで支えればいいし、夢やミッションを持って行動している人に、お金が時間をささげること。それが自分の夢やミッションになれば、それは素晴らしいことだと思うのです。だからこそ、今を生きる。その大切さを、本書は教えてくれます。

陸上が好きではない人も、スポーツに興味がない人も、ぜひ読んでみてください。


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