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【読んだ】傾聴術 ひとりで磨ける“聴く"技術

おすすめ度 ★★★★☆

最近、ママ友に相談に乗ってほしいと言われた。
小6の子どものことで、結構深刻に悩んでいるらしく、私もちゃんと聞いてあげたいと思ってこの本を手に取った。
おしゃべりするのは好きだけど、聴くのは下手だという自覚があったから。

話を聞いてても、いつの間にか自分語りしてることに気づいたり、自分の価値観でのアドバイスをしてしまい、反省することが多い。

この本は、傾聴についての理論的な話より、実践がメインなのが良かった。

いろんなユースケースを元に、あなたならどう返す?と考えさせる。
よくある回答例と、それぞれに対する分析も書かれている。
まず相談者が発言の背景にはどういう心理があるのか?を深掘りしている所が良かった。不信感の現れ、承認欲求、責められることへの恐怖…

同時に、そこまで深く理解しないと、良い傾聴ってできないんだと頭を抱えてしまった。

話すのが上手い人より聴くのが上手い人のほうがレアというのはその通りだろうな。良いカウンセラーって本当に少ないんだろう。


人の話を聴くためには、自分が満たされていないといけない、というのも刺さる。
筆者自身、「有能なカウンセラーにならなければ自分に価値がない」という無価値感・劣等感があったことを語る。
それが「あなたが良くなってくれないと困る」という無言のプレッシャーになり傾聴を妨げていたという。

本当は自分のニーズを満たすためにカウンセリングをしていた(部分があった)のに「あなたのために」という正義感によって、それに気づかずにいた。
これは、仕事や子育ての人間関係でもあてはまりそう。

自分自身の劣等感や心の傷があると、良い傾聴にはならず、ともすると説教や批判になってしまう。

しかし、これを解決しない限り傾聴ができないとなると、相当ハードルが上がる気がする。
本にはカウンセラー志望者同士でトレーニングを重ねる方法が紹介されている。

たまにママ友の相談に乗るくらいのつもりで、実践できる気がしない。
誰か練習させてくれないかな。。。

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