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[ 中野ねぶたフェス ]:毎週ショートショートnote(エモすぎる謎ねぶた)

↑↑コチラの裏のお題【エモすぎる謎ねぶた】に参加してみました。
この物語は、激しく、フィクションです!
週の途中に祝日があると、いいですね〜😊♪


画像;Bing Image Creator


[ 中野ねぶたフェス ]

 東京都中野区。
 秋葉原に変わる日本のサブカルチャーの発信基地を目指す街。
 しかし、池袋や下北沢などの台頭により、その座が危ぶまれている。
 起死回生を狙う中野区は、盛り上げようと、新たなサブカルイベントを模索した。

 仮装して渋谷の街を歩くハロウィン。
 仮装といえばコスプレ、まさにサブカルチャー。
 しかしコスプレだけでは、差別化が図れない。
 そこで、日本の祭りを掛け合わせてみることにした。

 日本の祭りで華やかなものはなにか?

「ねぶた」

 中野区はコスプレとねぶたを、融合できないかと考えた。
 試行錯誤の末、ねぶたのイベントは完成され、ハロウィンの翌月、11月の開催が決定した。

 当日、JR中野駅前には、混乱を避けるために選ばれた、13人のコスプレイヤーが集結し、見物客が周りを囲んだ。

 一見すると、普通のコスプレと変わらない。
 しかし、夜になるとその趣は一変する。

 午後18時。
 一年で一番夜が長いこの時期ならではのイベントが始まる。

 レイヤーたちの体から一斉に光が放たれた。
 体に付いた無数のLEDが点灯したのだ。

 眩い光を放つ新しいコスプレ、その名も「中野電子ねぶたコスプレフェスティバル」。

 レイヤーたちが、体に纏ったLEDの光で、それぞれのキャラクターを表現している。
 アニメやゲームキャラが見事な電飾によって、華やかで、イキイキと躍動していた。

 そんな中、見物客が頭を捻る謎のレイヤーが2人。

 1人は近くで目を凝らすと分かる。
 まさに青森のねぶた、あのギョロッとした目玉のキャラをイメージしたコスプレだ。
 人の体で、大掛かりなねぶたを見事に表現しているその姿に、見物客たちはスマホをかまえSNSに拡散する。

 そしてもう1人、見物客の注目を一心に集めるレイヤー。
 白く光る、それは中野の常連なら、誰でも分かるシンボル。
 今年7月で営業を終了した中野の魂。

「中野サンプラザ」だ。

 無機質な建造物を、光とファッションに変えた渾身の作品だ。
 SNSには、「#ねぶたフェス」が付けられた、エモすぎる謎ねぶたのコスプレ画像や動画が溢れた。

 13人のレイヤーたちは眩い光を放ちながら、中野駅から中野ブロードウェイを闊歩する。
 まさに、冬に現れたねぶたとハロウィンを融合させた、新たなサブカルが誕生した。


おしまい。

#毎週ショートショートnote  

※この物語は激しくフィクションです!

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