「ひとりだから楽しい仕事」ってなんだか素敵
タイトルで一目ぼれした本、「ひとりだから楽しい仕事」を読み終えました!
著者のクォン・ナミさんは村上春樹、三浦しをん、益田ミリ作品などなんと300冊以上の日本文学を韓国語に翻訳している翻訳家。
収録されているエピソードも翻訳にまつわるものが多く、読書家の人間は惹かれること間違いなし!
特に印象に残ったのは、翻訳作品のタイトル決めについて。翻訳作品を手に取ったとき、「え、なんでこのタイトルになったんだ…!?」という本に(いい意味でも悪い意味でも)遭遇したことがある人は少なくないと思いますが、そのタイトルになったのはなぜなのか。いったい誰がタイトルを決めているのか。
ぜひ本文で確かめてみて下さい。
クォンさんは300冊以上の翻訳に携わっているということもあり、原作者や原著へのリスペクトが深いことが伝わるエッセイも多数収録されています。
私はこの本を村井理子さんのツイートで知りました。
村井理子さんというと「いらねぇけどありがとう」という衝撃タイトルの本に一目ぼれし、さらに内容もめちゃくちゃよくて、「Twitterもチェックしよう、新刊も必ず買おう」と意気込んでいた時、「ひとりだから楽しい仕事」に関するツイートをされていたのです。
村井理子さんは日本の翻訳家さんでエッセイも執筆されています。「いらねぇけどありがとう」は帯に「いますぐ、家事やめてピザ発注!みんな、ふて寝、しよう。」と書かれています。なんと勇気づけられることでしょう。
「普通の生活」をしているとちゃんとしなきゃとかしっかりしなきゃとか、とにかく圧迫が多い。強迫状態で毎日走らされているような気さえしてしまいます。
休職して、毎日休んでいるのに、せめて夕飯くらいはちゃんと作らなきゃ…とか。休んでいるんだから、毎朝早起きしなきゃ…とか。
知るか!!!!
って叫んで投げ出したくなる時ありませんか?
私はゴリゴリにあります。
この本を読んでみると、実際は村井理子さんはかなり自分を律して働いていて、めちゃくちゃやりたい放題しているわけじゃないのですが、その中でいい感じに肩の力を抜いているのが印象的です。
完璧じゃなくていい。嫌なことは嫌って言っていい。
65のアイディアを用いながら、そんなことを教えてくれる一冊です。
さらに、個人的には村井理子さんとはこれが初対面(書籍上で)ではありませんでした。
積ん読していた「人間をお休みしてヤギになってみた結果」の訳を村井理子さんがされていたのです…!これは本当に偶然で、奥付の著作一覧を見ていたら、「あれ?この本もってるぞ…?」となりまして。
とっても嬉しい。運命を感じてしまいました。
早速読まなければいけません。
しかし・・・・
「いらねぇけどありがとう」がおもしろすぎて、村井さんの次の著書「はやく一人になりたい!」も買ってしまいました…
こっちも読みたい…
一冊の本からこんな風に芋づる式に広がっていったことはないので、本当にわくわくします。
みなさんもこんな読書体験をしたことはありますか?
ここまで読んでくださってありがとうございます。
素敵な読書を楽しんでください。