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原田ひ香『口福のレシピ』のお料理をつくってみた

美味しい本が好きです。小説だけど料理レシピのような本。文章だけで想像して創造するのが好き。

白せりをゆでて、切って鍋で焼いて、せうゆ、みりん、さとう、かつをぶしをかけまする。

原田ひ香『口福のレシピ』

はじめの1ページのこれに、やられちゃいました。白せりって?せうゆ、かけまする、って?いつの時代?こういう時代かかった古き良き時代好き。

昭和初期の洋食黎明期と令和のSNS、忙しい人を助ける献立アプリ。昭和と令和をつなぐ料理と家族と人のあたたかさが伝わってくるお話しのお料理を作ってみました。

春菊蕎麦と春菊の茎の胡麻和え

令和の料理家留希子が春菊が苦手な同居人の風香のために、作ったメニューです。

春菊を茎と葉にわけます。

春菊の葉だけを丁寧にちぎる。丁寧に洗った後みじん切りにして、ごく薄く塩を振ってしばらく置く。ボウルにめんつゆとオリーブオイルを混ぜる。この魚の出汁と油、麺の組み合わせはとてもいい。出汁の香りと油のこってり感が麺にからんで旨みが増すのだ。

『口福のレシピ』
茹でた蕎麦をオリーブオイル入りの蕎麦つゆで和えます。
よく混ぜて粉チーズをかけていただきます。

これはすごいっ!蕎麦と粉チーズってあう!オリーブオイルと麺つゆも!まとまっていて、コクがあり美味しい!!何度でも作りたい。食べたい。お酒のあとの〆でも、ランチの主食でも。

生だと春菊の癖の苦味も臭みも少ないみたい。わたしはそれらも好きなんだけど。

春菊の茎は茹でて、白ごまに砂糖、醤油、少しの出汁を加えてすった和え衣で和える。
これも苦味、臭いが少ない。葉が苦味があるそうです。

歯ざわりがやさしくおいしい!

ホットケーキミックスでつくる野菜のケーキ ケーキサレ

留希子の献立サプリの7日目のレシピ。残り物を全部使い切るがテーマ。
残った野菜は全部みじん切り。

じゃがいも・ウィンナー・玉ねぎ・冷凍してあった栗・人参・ブロッコリー。
ホットケーキミックス、牛乳、卵の種にお野菜、チーズ、マヨネーズえを混ぜます。
これはほうれん草・人参・玉ねぎ・しいたけをバターで炒めて、塩胡椒。冷ましてからホットケーキミックスの種に入れました。チーズ、マヨネーズも加えました。
ホットケーキミックスのホットケーキを作る分量より多めの牛乳でゆるめの種。1つの型にいれるより分けた方が火お通りがいいみたいです。
ひとつは薄めにできたけど、私は生地が薄い方がサクサクしてて好みでした。
断面がきれい!

ケークサレは、甘くないのだけどホットケーキミックスなので甘めです。具材に甘くないもの(さつまいもとか栗とかは甘いです)がいいかも。ウィンナーの塩味がアクセントになります。野菜を炒めるときに塩、胡椒が少し多くてもいいかな。

朝食代わりや、食事パンにいいです。

白せりと牛肉の煮物

村上レシピより

冒頭の白せり、セロリです。レシピ通りだとお肉はないのですがこれは、村上春樹さんの『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』で、私が図書館の髪の長い女の子に作った料理で、ちょっと反則。

これ、よくつくります。白せり。せうゆはつかいまする。

残りものの春巻き

セロリの葉・玉ねぎ・シーチキン
人参・しいたけ・ウィンナー・チーズ・セロリの葉
クリームチーズ・のり
包みまする
揚げまする
できあがり!さくさく熱々、おいしい!!

留希子のレシピは、野菜とチーズ、ベーコン。チーズさえあればなんでも美味しい。ツナとマヨネーズで和えた野菜。

なんでもいいところがいい。

昭和初期のしずえと令和の留希子。
昭和の料理事情としずえをとりまく問題、悩み。
令和の仕事事情とレシピをめぐる問題、悩み。

時代が違っても、年齢が違っても、レシピでつながっています。

料理は生きてます。誰からも作られなくなったら、きっとレシピは死んでしまう。

留希子

レシピが死んでしまわないように、作りつづけたい。

ごちそうさまでした。