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朝食のタンパク質が認知機能の低下を予防する

朝食のタンパク質が認知機能の低下を予防する
国立長寿医療研究センターと味の素株式会社の研究

アミノ酸が含まれているタンパク質の摂取は脳の機能を維持する上で欠かせない栄養素である
しかし、タンパク質を摂取するタイミングが重要なことはあまり知られていない
タンパク質はいつ摂ってもいい、という訳ではない

地域住民を対象にした長期縦断疫学研究のデータを用いて、参加者の朝食の内容を調べた
さらに、タンパク質消化吸収率補正アミノ酸スコア(PDCAAS)を用いて、タンパク質の質を評価した
対象者は愛知県の住民541人、平均年齢68歳、男性47%

その上で、参加者の認知機能をMMSEという国際的な指標を用いて評価した
いずれの参加者も実験の参加時点では認知機能に問題のない人を選んでいる

その後、平均4.2年間追跡して、朝食と認知機能の関係を調べた

結果、朝食に含まれるタンパク質の質が認知機能の低下を予防することが判明した

追跡の期間中に26.8%の145人が認知障害を発祥していたが、その人たちは朝食のタンパク質の質が低いことが判明した
この結果は、性別、年齢、元々の認知機能、摂取エネルギー量、摂取タンパク質量、BMI、教育レベル、健康状態などを調整した後に確認された

分析から判明した食べるべき朝食は、豆類、乳製品、魚介類、卵など
逆によくないのは、穀物、砂糖、甘味料、油脂である

納豆や焼き鮭、卵焼きなどの和風な朝食がオススメである
時間がないからといって、コンビニで惣菜パンなどを買うのはよくない

研究では朝食以外のタンパク質の質も調べた
しかし、関係はなかった
昼食や夕食に良質なタンパク質を摂取しても、認知機能の低下を予防する効果はない

朝食のタンパク質が大事な理由として研究者は、朝食は絶食後の最初の食事であり、生理学的な観点からエネルギーと栄養素を供給する重要な食事、と考えています

断食などで朝食を抜いていても、その日の最初の食事におけるタンパク質が大事になります
朝食を抜いているから関係ない、ということはありません
朝食を抜いていたら、昼食のタンパク質の質が大事になります

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参考文献
Low Amino Acid Score of Breakfast is Associated with the Incidence of Cognitive Impairment in Older Japanese Adults: A Community-Based Longitudinal Study
https://link.springer.com/article/10.14283/jpad.2021.25

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