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反栄養素は気にしなくていい

反栄養素は気にしなくていい
むしろメリットのほうが大きい
オクラホマ州立大学の教授の解説

一般的に健康な食事をしようとすると、いいものをたくさん食べて、悪いものを減らすことに注視するでしょう
栄養は生物が生きていくには必須の要素です
ですが、食べ物には栄養の吸収を阻害する反栄養素と呼ばれる物質が存在します
特に、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛などが阻害されやすいです

どうして反栄養素が存在するのかと言いますと、生物の防衛機構です
一部の反栄養素には苦味があります
動物は苦いものを食べたくないので避けることになります
植物が生き残るために反栄養素はあります
また、消化されなければ動物に食べられても、そのまま糞として排便されます
種子を広範囲に広げるためにも反栄養素が活躍します

食物繊維も昔は反栄養素として名が上がっていました
腸の中で栄養を吸収してしまうので、避けられていました
そのため、加工の際に取り除いていたこともあります
現在では食物繊維のメリットは知れ渡り、積極的に摂るべき栄養となっています
決して、反栄養素は悪い物質ではありません

反栄養素の代表例として5つの物質があります
サポニン、レクチン、タンニン、フィチン酸塩、グルコシノレートです
これらの物質には栄養の吸収を阻害するデメリットがありますが、健康のメリットもあります

サポニン
マメ科の植物に多く含まれる
コレステロールの吸収を阻害する
免疫力を高めて、ガンのリスクを減らす
腎臓結石、心臓病、脳卒中のリスクを減らす

レクチン
穀物や豆類に含まれるタンパク質の一種
カルシウム、鉄、リン、亜鉛の吸収を阻害する
心血管疾患、糖尿病、一部のガン、肥満のリスクを減らす

タンニン
お茶やコーヒー、加工肉やチーズに含まれる
鉄の吸収を阻害する
バクテリア、ウイルス、真菌、酵母の増殖を抑制するので、抗酸化作用が期待できる

フィチン酸塩
小麦、大麦、米、トウモロコシなどに含まれる
鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムの吸収を阻害する
免疫力を上げてガン細胞の成長を抑制する抗ガン作用がある
ガンだけでなく炎症にも効く

グルコシノレート
アブラナ科の野菜に含まれる
ヨウ素の吸収を阻害する
抗ガン作用がある

反栄養素のメリットとデメリットを考えると、メリットのほうが大きくなる
もし、デメリットが上回るとするなら、それは大量に摂取した場合に限る
普通に生活していれば問題はない
ヴィーガンのような偏った食事でなければ問題にならない
むしろ、野菜などは健康のメリットが遥かに大きい

反栄養素を気にして野菜を摂らないのは本末転倒である

反栄養素は水に浸ける、発芽、発酵、沸騰、させることで減らすこともできる
気になるようなら、減らせばいい

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参考文献
Anti-nutrients – they're part of a normal diet and not as scary as they sound
https://theconversation.com/anti-nutrients-theyre-part-of-a-normal-diet-and-not-as-scary-as-they-sound-149229

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