華凛 Lime_Ryu

「さてこの先どう生きる?」 夫と死別して自分に問う毎日 早く迎えにきてと言えども叶う…

華凛 Lime_Ryu

「さてこの先どう生きる?」 夫と死別して自分に問う毎日 早く迎えにきてと言えども叶うはずも無し 家計も握った事の無かったアラカンの 今日もまだ生きてます記録

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出会い

包まれし花の香りの青空に   時を忘れてわれ風になり 風運ぶ濡れた大気が呼び覚ます   あの日あの時センチメンタル 20年前、まだネットの世界に怖れを抱きつつ、込み上げる気持ちを抑えられなくて投稿した言葉の羅列。なのに気持ちは受け入れるよと添えられた言葉と共にボールは返ってきた。 やがて2人は恋に落ち、幾度ともなく歌を詠み、送り、返し、そして時には短いリレー小説をやり取りするまでになる。 出会ったのは桜の咲く季節だった。

    • 散り時

      ************** 潔く散ると願うはただひとり 残されし者重き背負いて 花の様に願えど我身花で無し 散れぬが真の姿なりけり 無きものに想いを馳せる花筏 流れるままに時を重ねて  *************** 桜、美しいですね 散る姿も、美しいですね 潔いというか 見事というか それがまた刹那というか 桜のように散れたら良いのに 美しいまま 儚いとか 名残惜しいとか 思われながら 旅立てたら どんなに良いか 義母が亡くなって 義母の納骨の日の翌

      • たまには

        泣いてどうなるわけでも無いけど 涙って溜まるんだな…と思う。 亡くなる瞬間を看取るというのは ほんとにキツイ事だったけど 私が先に逝く方だったら 家事一切できない団塊の世代の夫を残して いやぁー…謝っても謝りきれない。 そんな気持ちになっただろうなと思う。 もちろん夫だって 「(頼りない)お前を残して逝けない」 と言ってたから そりゃ無念だったと思う。 あの亡くなる直前の 息が止まりそうな夫の手を握り 遂に亡くなった時 私は涙も出なかった。 「あぁ…やっと逝けた。」

        • 不思議

          夫の残した膨大なデータの中の 更に膨大に分けられたフォルダの中の 「執筆記録」の中に残された 私と知り合った頃に交わしたメール あれ…こんなところに残ってる。 私とのやり取りの物は 他のフォルダに整理されているのに 数件だけ取り出してあって きっと特別な気持ちがあったのが分かる。 ラブラブなメール とても懐かしい 私からの長いメール 最後に 「愛しているわ」 なんて恥ずかしげも無く書いている。 夫からは 自分が生きてきて手に入れたものは みんな伝えてあげたい 何もい

          あの世

          ほんとのところはどうなってんのかなぁ… と、考える。 悪性リンパ腫だと分かった時、 結構あちこち酷くて、 治療しなかったら3ヶ月もたない… って言われたけど、 何とか抗がん剤治療で命を繋いだ日々。 治療はとても辛かっただろうけど、 3年余りの時間をもらって、 泣き、笑い、沢山話し、沢山ハグした。 あちらの世界やら、来世の話やら、 冗談みたいに真面目に話した。 もし教えられるなら 逝った先の事を教えて欲しいなどと 無茶なお願いもしたけれど… 未だ音沙汰無しなので、 多分

          久しぶりの虹

          桜の季節を前に、夫が亡くなりました。 ここは夫の闘病中に始めた場所でしたが、 放ったらかしになってました…ので 気力がある時に使ってみようと思います。 亡くなって半年と少し。 強制的おひとり様生活の私です。 この場所がある事すら忘れていました。 介護、看病、仕事。 奇跡的に回復しての2人旅の数ヶ月。 そして最後は思いがけなく、 あっという間に逝ってしまいました。 亡くなった後の喪失感の中で やらなければならない手続きに追われ、 実際はやる事が片付いた後に ぞっとする

          久しぶりの虹

          真っ只中

          夫が再発してから、激痩せした私に、 「何キロまでダイエットするの?」 と問う人や、 「痩せたねー。大丈夫?」 と気遣ってくれる人がいる。 数名の人に、事情を話す必要があり伝えると、 「私もね…夫を亡くして大変だったのよ。」 と、乗り越えた感半端なく仰る。 皆それぞれに辛く悲しい別れを経験して来られた様子に、凄いなぁと思う反面、今、真っ只中に居る私には、それらの言葉が刀の様に斬りつけてくるように感じる。 励まそうとする善意の言葉も、相手との関係性や言い方、タイミングによっ

          本人の…

          あくまで「本人の自立支援の為のもの」 家族が困っていることには使えません。 ケアマネジャーさんと初顔合わせした日、契約の事項説明を受けた後、言われた言葉でした。 そんな事、常識なのですかね。 皆んな知ってるの? 私が無知だという事なのですね? でも、一刀両断の言葉に、 「あぁ、これから誰も助けてはくれないんだ。」 と、もの凄く落ち込みました。 いやいや…当たり前でしょ。 家族なんだから。 まだ、あなた元気でしょ。 そんな感じなんですかね。 ケアマネジャーさんが見つ

          オムツと車椅子

          抗がん剤の副作用で下痢が続き、オムツを使用するようになった。 汚い話しになるけれど、それが現実。 本人が1番辛いし、世話するこちらへの気遣いも計り知れない。 次の抗がん剤治療までの間に、外来で病院を受診しなくてはならない。 自宅の集合住宅前にタクシーを呼んでも、そこまで歩けるのか?車椅子を借りておいた方が良いのでは?と心配する私に、夫は大丈夫と言うばかり。 そして通院当日、歩けない。 当たり前だ。 殆ど寝たきり。殆ど食べられない。 そんな状態で歩けるはずも無い。 通院

          オムツと車椅子

          先に逝くか遺されるか

          愛する夫に先立たれ…かけている私。 遺される者の辛さ、不安、これから先どうやって生きていけば良いの? 逝かないで。まだ逝かないで。 置いていかないで。 一緒に連れて行って。 連れて行けるものなら連れていくよ。 この世のことなら、まだ想像できる。 それがどんなに酷い生活でも、どんなに寒々しい生活でも。どんなにつまらない生活だとしても。 こんな世の中だから、想像したくない悲惨な未来が待ち受けているかも知れない…と、想像は出来る。 逝く先の事は、結局は逝ってみなくちゃ分からな

          先に逝くか遺されるか