とんぼ

中学一年生の長男、小学二年生の次男、主人。四人家族🌿 子育て奮闘中。 スマホで撮影した…

とんぼ

中学一年生の長男、小学二年生の次男、主人。四人家族🌿 子育て奮闘中。 スマホで撮影した写真に少しだけエッセイを添えて投稿させていただいています。 お庭と近所で見かけた植物です。 秋津廣行先生原作「倭人王」紀元前300年の日本を描いた大作も 少しづつご紹介させていただいています。

最近の記事

波響きの隠し事39(小説)(エッセイ)

< 自転と公転とラナンキュラス > エッセイ・とんぼ どんなに美しい人より 華々しいラナンキュラスだと思った。 西に傾いた太陽がまるではじめて見るような色彩を光の上に映すので はっとさせられる。 傾いているのは太陽ではなく地球のほうであると。 イメージすると、我が家から真南を見て左側にまず自転しているのです。 地球の自転は時速1500キロほどらしいので、それぐらいのスピードで常に回っているのですね。 さらに公転しています。 速度は時速11万キロ。こわいくらいに早い速度ですよ

    • #シロクマ文芸さん2回目の投稿です。〈シリウスの光の中で〉

      シロクマ文芸部 お題「梅の花」から始まる文章 梅の花のわずか後ろの深い深い青色の上で眩しく光るのはシリウスであろうか、その星の光の上を辿るように花びらがひらひらと舞う。 青く白くキラキラひかる。光っては舞う、舞っては光る。 ピンとした冷たい空気を割って隙間を作ると次々にその間に光は着地し 静まり返った冷たい土の上を青く白く染めていく。 一枚づつになった花びらは、分厚く張った氷の上に映し出された星空のようにあちらこちらでキラキラ光るのであたりはうっすらと明るくなり始め、ベレエ

      • 八潮男之決断38(小説)(エッセイ・とんぼ)

        エッセイ < 雨音はホルン > とんぼ   写真はラナンキュラスの蕾です。 今日は強い陽ではありませんが、ゆらゆらとする陽を浴びているので もうあと何日かで開きそうな気配もします。 ラナンキュラスは一旦開くと薄く繊細ながらも色濃く華麗な花びらが一気に広がるのでとても楽しみです。 雨の日には あちこちに響き渡る雨の音を聞くため普段より長く庭へ出ます。 体調が悪くてもその音を聞くと頭のなかがスッとします。 寒々しく感じながらも楽しみにして窓の外へ出て、先ずは真ん中から 全体の音

        • #シロクマ文芸部さん初投稿です。〈ぼくたちは透かされた桃の花びらの輪に乗って〉

          シロクマ文芸部さん初投稿です。よろしくお願いします。 お題「布団から」はじまる文章。  布団から頬を出してすやすや眠る。 頬は薄い透明の桃色を纏い、一枝に一つだけ選ばれ燦々と太陽の光を浴び育った桃のように、ぱんっとふくらんでふんわり丸く、毎日休まずに浴びた光を頬の中にたっぷり溜めているので寝返りを打つ度にぷにっと形を変えキラッキラッと光るのです。 次第に布団の外にはみだした腕や腿、手のひらや足の先は自由奔放に動き回りその度に頬は眩しく光をちらつかせながら、もう暗くしんとした

        波響きの隠し事39(小説)(エッセイ)

        • #シロクマ文芸さん2回目の投稿です。〈シリウスの光の中で〉

        • 八潮男之決断38(小説)(エッセイ・とんぼ)

        • #シロクマ文芸部さん初投稿です。〈ぼくたちは透かされた桃の花びらの輪に乗って〉

          八潮男之神の決断37(小説)(エッセイ・とんぼ)

          エッセイ・とんぼ  < 白梅 > 写真は朝8時頃の写真です。 東の空から陽が上がり白い光が向かってくる気配につられて表へ出ると 昨日より一層に白梅の花びらは際立っていました。 あたりを上へ上へと押し上げながら、隙間なく散り始めた光線の中へ向かっていくと輪になり 「先生、おはようございます!」 「みなさんおはようございます。 ご覧ください今日は本当に暖かく気持ちの良い一日で先生もとても嬉しいのです。みなさん、より一層気品高く咲き誇ってくださいね。 上へ上へと向かい決して怒っ

          八潮男之神の決断37(小説)(エッセイ・とんぼ)

          パン一枚分の気持ち エッセイ・とんぼ

          エッセイ・とんぼ  < パン一枚分の気持ち > 写真は熟した柿を食べに来たメジロです。 メジロはとても懐っこく、近くに私の気配があっても 水浴びをしたり、花の蜜や柿やみかんを食べています。 くちばしで突くと熟した柿にはぽっかりと穴があき きっと顔中に柿の匂いを漂わせながら飛んでいるのではないでしょうか。 スズメ達は警戒心が強いですから人間の気配を感じると反射的にバタバタバタッと飛んで離れてしまうのが少し寂しいのですが。 最近、我が家に来てくれるスズメの群は、離れていく距離が

          パン一枚分の気持ち エッセイ・とんぼ

          八潮男之神の決断36(小説)(エッセイ・とんぼ)

          エッセイ・とんぼ  < 令和六年 > 数日前からお庭の梅が開花しています。 脚立の上に立ちスマホをかざしました。 綺麗です。 「令和」という元号は日本の古典である万葉集から採用されたのでしたよね。 「初春令月、気淑風和、梅披鏡前粉、蘭薫珮後之香」 大変難しいですがネットで調べたり 実際に万葉集を読んでみたり 自分で読み解いていくことを愉しむのもいいですよね。 私も辞典や和歌集などを使って少しづつ勉強したいと思いますし この歌が詠まれたと言われる 「坂本八幡宮」へも訪れ

          八潮男之神の決断36(小説)(エッセイ・とんぼ)

          燐光/蓮華畑 (エッセイ・とんぼ)

           何となく気がつくとそこは蓮華畑の中で、湿った黄緑色の茎が冷たく頬にあたるのですぐに思い出しました。 ふと、いつもより遠いところへ来てしまったのではないかと子供達のことが心配になりすぐに探しはじめましたが二人はそばで遊んでいました。 蓮華畑で隠れんぼしていて畑の中にうつむせになり一生懸命体をひそめてみつからないようにじっとしているのです。 13歳のお兄ちゃんは8歳の弟に比べるとぐんと体が大きいのでもっと頑張って両腕をいっぱいに広げ指の先までピンとまっすぐにして隠れているみたい

          燐光/蓮華畑 (エッセイ・とんぼ)

          八潮男之神の決断35(小説)(エッセイ・燐光。とんぼ)

          エッセイ・とんぼ < 燐光 > この小高い場所にくっきりと立ち並ぶ数本の木の中には 緑色や黄色、青色をした燐光がしっかりと分散し円にもなり、そこら中に上等な生地で誂えた花柄のレースのカーテンのような風にもなり、こちらの方にも降り注ぐのであります。 光線は境目を追う前に次から次へとせまって、どんどん遠くの方にまで進んで、一秒間に地球を7周半するという速さがどのくらいかわからないまま、瞬く間に、私や子どもたちの小さくて分厚い手のひらの中を通り、子どもたちの手や髪やほっぺをもっとふ

          八潮男之神の決断35(小説)(エッセイ・燐光。とんぼ)

          鏡餅と赤福。(エッセイ・とんぼ)

          早くも三日ですね。 写真は何とか31日に間に合いお飾りした鏡餅です。 私は、年末に体調を壊した為ゆっくりとした年末年始を過ごさせてもらいました。 ですが半分は療養のようなかたちでした。 30日から二日半は外に出られず。寝たり起きたりしながらも、しめ縄と鏡餅を設置する事はでき、自分の食べるお蕎麦を作ったりお雑煮を作ったりと必要最小限に済ませ、あとは静かな時間でした。 ずっと前から計画していたカウントダウン家族旅行へは主人と子どもたちで行ってもらうこととなり。 めずらしくも一

          鏡餅と赤福。(エッセイ・とんぼ)

          倭人は暢草を献じる34(小説)(エッセイ・とんぼ)

          エッセイ・とんぼ < 年の夜の光 > 年の夜、皆様いかがお過ごしですか。 外の風が強い気がして気になり窓を開け様子を伺っていました。 お昼間、山茶花が光にあたって綺麗でしたので ふと思い出しそちらの方にも目を向けて冬のお花見をしていました。 するとやっぱり美しくそこだけ光ってみえました。 そのまま空の方へ目をやると、月は雲に隠れているみたいですが オリオン座がちょうど南のほうへ向かっている様子で山茶花と重なると一層光が明るくなり、今年一年が年の矢のように巡り巡っていきました

          倭人は暢草を献じる34(小説)(エッセイ・とんぼ)

          倭人は暢草を献じる33(小説)(エッセイ・とんぼ)

          エッセイ・とんぼ < 静なる美しき世界 > 先週は一週間で20度も気温が下がり、私はまんまと風邪を引いてしまいました。 さらに、ずっとそのままにしていた体のあちこちに痛みが…。 子供達の行事や年越しの支度とやる事は沢山ですが 思うように進みません。 それでも昨日は注文していたお正月の子餅や鏡餅を何とか取りに行きました。 皆様はお変わりありませんか。 一段と冷えた日の朝、粉雪が舞いました。 粉雪は静けさと共にさらさらと椿の上に舞い降り 束の間ですが、ほんのり白い世界を愉しま

          倭人は暢草を献じる33(小説)(エッセイ・とんぼ)

          倭人は暢草を献じる32(小説)(エッセイ・とんぼ)

          エッセイ・とんぼ < 万の言の葉 > 「万両」 サクラソウ科の常緑小低木。 高さ約1メートル葉は互生し、長楕円形で厚く、光沢がある。 夏、葉腋に白い小花を下向きにつける。 果実は球形、赤く熟して冬から春まで保ち、観賞用。 季節冬。(広辞苑より) 万両という言葉の響きからも縁起の良い植物と言われているそうです。 財運や徳の高い人などの意味もあり景気がよくお正月のお飾りにも使われていますよね。 庭にも何本か植えてありますが、庭石や石灯籠の影に植えてあって 回り込まないと見えない

          倭人は暢草を献じる32(小説)(エッセイ・とんぼ)

          倭人は、暢草(ちょうそう)を献じる31(小説)(エッセイ・とんぼ)

           エッセイ・とんぼ   < 可憐で崇高な蕾たち >    今朝は、6時半頃新聞を取りに行くため窓を開けると、夜の間雨が降ったようで辺りは濡れていて昨日より暖かい空気に触れました。これは直ぐに伝えなければと、朝ごはんを食べ終わり着替えをしている下の子に、今日は少しあったかいよ!と伝えると、直ぐ様「長袖体操着はいらない!」といって置いて行きました。このやり取りが可愛いんです。 とにかく下の子は暑がりですぐに汗だくになるもので、未だに学校では半袖の体操着で過ごしているようです。 幼

          倭人は、暢草(ちょうそう)を献じる31(小説)(エッセイ・とんぼ)

          倭人は暢草(ちょうそう)を献じる30(小説)(エッセイ・とんぼ)

          エッセイ・とんぼ 〈 椿 ほころぶ気配 〉 写真は庭の椿を一輪、飾らせてもらいました。 わずかにほんのり甘い香りがします。 実際鼻を近づけても香りはしないのですが。 庭や向こうに見える公園の遊歩道、身近でも至るところで彩りが姿を消してゆく中冬の間美しく咲き誇る椿。 椿の木には白と赤の蕾が次々に膨らんでいますね。 花びらと花びらがしっかりとつぼんでいて、触ってみると分かると思いますが蕾はぎゅっと硬く、さあ今から美しく咲き誇るのだという自信にみなぎっている様です。 それなのに慎

          倭人は暢草(ちょうそう)を献じる30(小説)(エッセイ・とんぼ)

          「 モミジとリュウノヒゲ 」 (エッセイ・とんぼ) (小説) 倭人は、暢草(ちょうそう)を献じる29

          < モミジとリュウノヒゲ > とんぼ  子供達が登校した後、テレビで全国の天気予報をチェックしながらも頭では来年は辰年だなとまったく別のことを考えていた。 テーブルには一面や地元のニュースを読み終わった新聞を開いたまま、龍にまつわる色々な事をネット検索していると「リュウノヒゲ」の画像が目に入った。植物...。 あれ?これは我が家の庭でも年中青々と茂っている葉っぱではないかな。 一人胸が高鳴った。 リビングの椅子の中に膝を折曲げ座ったまま腕にぐっと力を入れて上半身を乗り出した

          「 モミジとリュウノヒゲ 」 (エッセイ・とんぼ) (小説) 倭人は、暢草(ちょうそう)を献じる29