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お湯が沸くのを待ちながら

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お湯が沸くのを待つ間にも読める超絶短編小説集 思いつくまま書いた話をUPしていきます。 何かを待っている、ほんの隙間に読んでくれると嬉しみ。
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#多重人格

超短篇小説21 "井の中の"

超短篇小説21 "井の中の"

部屋のドアを開けると目の前には死体があった。

ドスン!
私と佳子は尻餅をついてしまった。

死体の胸元には何か刺されたような傷があり、大量の血が流れている。
死体を見るに明確な殺意が込められていることがわかるような状態であった。

恐ろしくなり私と佳子はその部屋から走って逃げた。

ドン!
走っていると私は人にぶつかってしまい、
私と由恵は尻餅をついてしまった。

私は友達の由恵に死体を見た話を

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超短篇小説8 "多重人格"

超短篇小説8 "多重人格"

「私、実は多重人格者なの」
そう言ったのは、僕の彼女である陽子。

僕は突然の告白に驚きを隠せない。
正直言って嘘をついているとさえ思う。

しかし、彼女の表情を見ると、
それは嘘では無いことがわかった。

「お願い、信じて」

確かに今までの彼女と過ごした日々を思い返せば多重人格者であることに納得がいってしまうのである。

たまに言葉遣いが悪く不良のような立ち振る舞いをして

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