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美容師がヘアスタイルに込めるギフト | 恵比寿 美容室 髪質改善

※2022/9/30更新※ この記事は3分弱で読めます。

こんにちは。恵比寿から徒歩5分のヘアサロン、OrBにスタイリストとして所属するナカセコミユキです。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

美容師として技術を提供する中で、何を大切にしているのかはスタイリストによってさまざまです。同じサロンで働くスタッフ間でも、このような深いテーマはじっくり話してみないと分からないもの。私には、スタイリストを続ける限り、絶対に忘れたくない大切な思いがあります。

その意識は、私を育ててくれた方々にいただいた大切な言葉のギフトから形成されています。

スタイリストとして目指すべき方向性を決めたひと言

自分が“どうなりたいか”に自信を持てなかった日々

私のスタイリストとしてのベースは、某有名サロンに在籍していた7年間でつくられました。その中でかけてもらった魔法の言葉は3つあります。

「あなたは奇抜なスタイルを切る美容師じゃなくて、ナチュラルなスタイルを丁寧に作れるスタイリストになればいい」これがひとつ目の魔法の言葉。個性の強いデザインを打ち出すサロンだったため、いつもどこかパンチのあるデザインをつくらなくてはいけない‥そう思い込んでいた私に、社長がかけてくれた言葉です。

このひと言で、なんだか思うようにうまく表現できないと内面に渦巻いていた葛藤は全てクリアになりました。自分が所属するサロンの“今”の色に染まろうとしなくていい、自分のオルタナティブ性を持ったスタイリストになればいいと地に足がついたような気分になったのを覚えています。

数百人ものスタッフが在籍しているのに、一人ひとりの個性や伸びしろを見つけ出して的確にプロデュースしていくサロンだからこそ、世間の流行りに流されず、常に一歩先を走るサロンであり続けるんですねきっと。

自分はこの仕事に向いていないといったん美容師から離れることを選択したとき

ジュニア時代に同じ店舗でお世話になった先輩に、退社する旨を伝えたときに「あなたは誰よりも美容師なんだから続けた方がいいよ」という言葉をいただきました。ジュニア(見習い)時代に同じ店舗でわずかな期間しか一緒に働いていないし、その後も数ヵ月に一度しか接する機会がなかったのに‥。

何が見えているの?と思うほど、深く心に刺さった言葉です。話してみると、私が美容師として大切にしたいもの、私が大切にしたいものが当時のお店では守れないことをすべて見抜いていたのです。この言葉がなかったら、今の私は美容師を続けていないかもしれない。偉大過ぎる先輩でした。

思いがけないひと言

「ずいぶんとがんばってくれたことを聞いている、あなたならどんなお客様でも担当できるね」退社の意向を伝えにオフィスへ行ったとき、専務にかけてもらったまさかのひと言です。自己肯定感ゼロ以下の私はこの言葉に度肝を抜かれたのでした。

このときばかりは、自分を認めることができたので不思議です。それはきっと、現場任せではない会社で、誰でも希望すればアポを取って社長や専務と話せる社風があったからこその信頼関係なんだと思うんです。

美容師が贈るギフトとは

パーソナルなデザインと“特別な何か”を残すこと

カットを仕上げるとき、この部分にこれだけこだわったとか、こんなデザインをさりげなく組み込んでみたとか、絶対にお客様にとってプラスになる要望以上の何かを加えるようにしています。今となっては癖になっていますが、これは当時の社長から受け継いだ大切な教えです。

スタイリストデビューして間もない頃だったと思いますが、この考えが心に響いたからこそ「お客様のライフスタイルを演出する大切なヘアスタイルを手掛けている」という緊張感とやりがいが何年も継続しているのです。

お客様に適したギフトを提供できたかどうかは、生活の中で何度も鏡をチラ見したくなるようなデザインを作れているかどうかとイコールだと思っています。

自伝のような内容でちょっぴり恥ずかしくもありますが、最後までお読みいただきありがとうございました。



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