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スタッフ紹介~パレスチナ エルサレム事務所現地スタッフ アヤットさん 後半~

今回は前回のスタッフ紹介に引き続き、エルサレム事務所の現地スタッフ アヤットさんにさらに詳しく活動事業や彼女の活動に対する想いを聞きました!

〇なぜJVCで働くことを選んだのですか?

【アヤット】私が勉強していた分野に関連し、かつ私は外向的なので、人に会ったり話を聞いたりする仕事がしたかったんです。ジャーナリズムを離れてからは政治的な出来事のインタビューをしなくなりましたが、それでもその分野で人のためになる仕事がしたかったのです!事務的な仕事は嫌いですが…(笑)

(三田)そしたら今の仕事はぴったりですね!事務仕事はありますが…(笑)

【アヤット】はい(笑) JVCを選んだ理由は、結果が見えるからです。他のいくつかのNGO団体を見てきましたが、プロジェクトを遂行しても結果になっていないことが多いなと思いました。パレスチナの現状が見えていなかったり、興味がないんだなと感じました。
ですがJVCは資金を直接渡すことはせず、ワークショップや教育を通して、現地の状況を知り、一人一人としっかり関わっていくので、内面からその人が変わる結果がちゃんと見えたので、JVCで働くことを決めました。

〇パレスチナで女性へのエンパワーメントを行うことの何が一番重要だと思いますか?

【アヤット】私達がしてあげられることで一番重要なのは自信を持たせることです。それによって彼女たちは自分たちにはもっとできることがあると思いますし、したいことをしようと思える。自分たちの人生は良い結婚ができなかった、家庭の経済状況が悪かった、DVを受けていたとしても他に自分たちでできることがあると知ってもらえる。
私達が行っていることに女性たちへの経済面でのエンパワーメントがあります。主には職業トレーニングを行っています。働くためのスキルを培うことで、自分は主婦や母の役割よりもっと色んな事ができると自信を持ってもらう。主婦や母の役割が悪いとは言いませんが、彼女たちには自分達がやりたいことを選べる選択肢と権利があるということを知ってもらうのが重要だと思います。

ワークショップの様子

(三田) 職業トレーニングでは具体的にどういうことを行っているのでしょうか?

【アヤット】人権やコミュニケーション方法について、他人を説得させる方法やマーケティングについても教えています。さらにはストレスを解放するためのワークショップもあります。女性の精神的な健康のサポートは彼女たちの弱気な考え方を変え、職業トレーニングに積極的に参加し、自分自身の事業を持ち、外に踏み出すことや教育について考えることに繋がります。
お金は自立するのに必要だと考えています。自分のビジネスを持っていなくても、自分にはそれができると思ってもらえるのが、私達が望んでいる変化です。
もちろん立ち向かわなくてはいけないこともいくつかあります。
一つ目は占領の圧力による男性への負担、それを受けた男性による女性への圧力、そしてその女性によるこどもへの圧力という悪循環です。
二つ目は男性が家庭の中でトップ、そして女性は必ず結婚しなければならないという考え方です。このようなステレオタイプな考え方を変えなければなりません。

(三田)そのようなステレオタイプはまだ多いですか?

【アヤット】まだあります。しかしもっと恐ろしいのは、このような考え方の人がパレスチナだけでなく、世界中にいるということです。
主婦として母として家庭で働きながら、仕事もするのに、感謝もされず、家庭での重要な決断の時には意見を聞いてもらえない。そのようなことがあるので、職業トレーニングだけでなく、彼女達の権利について、自分自身の価値についても教えています。
女性が自分の価値や権利を理解し、自分のことについて自分で選択できることを目指しています。

(三田)実際にワークショップを通して考えが変わった女性はいますか?

【アヤット】沢山います!多くの女性が以前よりも生きやすい環境になったと言っています。
何人かの男性は、自分の奥さんが収入を家庭に入れてくれることに対して、以前よりも敬意を払い、もっと彼女に働ける時間を与えた家庭もあります。
そしてこれは子どもたちにも良い影響を与えています。以前は男性の収入に頼っていたのが、今は母親も同じように収入を得ているのだから、もっと尊敬するようになります。

(三田)それがこれから将来、どんどん好循環に変わっていくのですね!

【アヤット】そうです!

〇エルサレム事務所では日本人スタッフやほかのNGO職員がいますが、国籍や育ちの背景が違うため、すれ違いが起きることもあると思いますが、どのようにコミュニケーションをとるように努めていますか?

【アヤット】確かにすれ違いや誤解が起きたりします。
ですが私はプロフェッショナルな対応をするように心がけています。
私は正直なので、誤解やすれ違いに対してだけでなく、間違っていると思ったことにも、会議やメールなどを通して詳細を説明する/してもらうようにしています。
ビジネス面だけでなく、プライベート面でも雰囲気が良くなるように、みんなで大きなテーブルを囲んでご飯を持ってきて食事会をします。私は日本食のファンではないのですが…(笑) でもみんなお寿司が大好きですよ!
私もいつもアラブの食事をシェアするために事務所に持って行きます!たまに一緒に料理も作ります!
そして事務所に綺麗なお庭があるのでそこで日向ぼっこしたりと休憩時間や休日も良い関係を築くための時間を過ごしています!

(三田)素敵な仲間と素敵な時間を過ごしているんですね!

〇最後にこのnote記事を読んでいる日本のみんなにメッセージをお願いします!

一人のパレスチナ人として、個々の日本人がパレスチナの現状を知り、寄付してくださることにとても感銘を受けています。これはとても意味のあることで、なぜなら政府や国が関与しているわけではなく、個人が自分の意思で私達と繋がろうとしてくれている、関心を示してくれ、実際に寄付という行動にうつしてくれるのはとても感動します
ぜひ私たちの活動がもっと多くの人に届くと嬉しいです!

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今回、このインタビューを通して、とても熱い想いも持ったアヤットさんのお話を聞き、彼女の強い意志を持った言葉にとても感銘を受けました。
いつかエルサレム事務所にお邪魔して、実際この眼でJVCのパレスチナでの活動と彼女がその活動に尽力している姿を見たいと思ったとともに、私自身、女性の権利や女性のエンパワーメントについてもっと深く理解していきたいと思いました!!
また2022年7月30日15時から第3回JVCオンライン連続セミナー「《現地駐在員が伝える》パレスチナ問題×ジェンダー」が開催されます。
この機にパレスチナ問題やそれにより生まれるジェンダー問題について詳しく学びませんか?
セミナー詳細やチケット購入については以下から!たくさんのご参加お待ちしてます!


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