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選ぶ面接、選ばれる面接

皆さんの会社では応募者に対してどんな採用面接をしていますか?

採用面接と聞くと、一般的には企業が応募者を選ぶ場ですよね。

しかし、昨今の人手不足や売り手市場を鑑みると、採用面接では企業が応募者を選ぶだけでなく、いかに応募者から選ばれるかという視点で採用面接を実施しないと、せっかく面接に来てくれた応募者はすぐに他社に逃げてしまいます。


ここ数ヶ月、僕はとある大手IT企業で新卒の最終面接官を代行しているのですが、そんな誰もが知る有名企業ですら、応募者の方に選ぶ権利が生じているのです。流石に知名度の高い企業なので、応募してくる学生も優秀な学生が多く、既に複数の内定を得ている学生ばかりなので、学生側が企業を選ぶ立場にいるのです。もちろん、学生の本質を見極めて企業の採用条件を満たさない場合には不合格としますが、ある程度の数を確保もしないとならないため、できる限り応募者である学生の良い部分を引き出すような面接をします。更に、複数内定を持っている学生から最終的に内定承諾をし、入社を決めてもらわないと採用に至らないため、会社を選んでもらうための動機づけも含めた面接をする必要があるのです。


しかし、いまだに中小企業の採用面接では、応募者を選ぼうとする面接をしているのです。

当然、応募してきた応募者全員を採用できる訳ではないので、自社の採用基準を満たさない応募者は不採用としなければなりませんが、ただでさえ応募者が少ない中小企業こそ、応募者から選ばれる採用面接をしなければならないのです。


2024年2月時点での有効求人倍率は1.27倍。仕事を探している求職者1人に対して求人数が1.27と、仕事を探している人より、労働者を求めている企業(求人)の方が多いため、数字上だけで言うと、求職者の方が仕事を選ぶのに有利なのです。

更に、比較的人が集まり辛い業種や職種においては、せっかく応募してくれた応募者を如何に入社したいと思わせる採用面接ができるかが採用成功の鍵なのです。

そのためには、応募者のついて一方的に質問攻めにしたり、会社の魅力を一方的に話たりでは、応募者のことも理解できず、応募者に振り向いてもらえなくなります。


では具体的にどんなことを意識して採用面接をすれば良いのでしょうか?

僕は採用面接とは、お互いの理解を深める場だと考えています。

多くの応募者は、面接の場では緊張しています。そのため、応募者の緊張を解くためのラポールから入り、その後は面接官が簡単に自己紹介・会社紹介を行い、応募者に自己紹介してもらいます。


企業規模や業種・職種にもよりますが、面接官主導で応募者とフランクに会話ができると良いですね。そうすることで、徐々に応募者の気持ちが解きほぐれ、過去の経験や価値観などを率直に話してくれるようになります。つまり、採用面接の相手である応募者に、如何に気持ちよく話してもらう面接テクニックが必要なのです。また、相手の気持ちを引き出しつつ、こちら側(企業側)の魅力に共感してもらうことで、応募者に自分の価値観と、企業の価値観が一致していると思わせるのです。

そうすると、多少条件面で劣っていても、この会社で働く意味や本人のビジョンが明確になり、入社の動機付けにつながるのです。

文章で表現すると、採用面接は簡単に見えるかもしれませんが、採用面接は採用する側、応募者側双方にとって相手がいることで、お互いに初対面でのコミュニケーションであるため、相手がどんなタイプの人なのか(大人しい人なのか、おしゃべりなのかなど)によって対応を変える必要があります。そんなことを感えると、採用面接って難しく見えますが、僕が書いた過去の記事の中で、「採用は会社を売る営業」と書いたことがあるように、どんなビジネスでも、需要と供給が一致してビジネスが成立するように、中小企業零細企業の社長の多くは、自社の商品やサービスを必要とする相手に売り込む営業や商談をしたことがあると思います。その営業や商談の場面で、いろんな相手と遭遇したことがあると思います。その様々な相手に応じて、売り込み方や話し方を変えてきたように、採用面接でも、相手である応募者が変われば、面接する側も対応を変える必要があるのです。


僕が独立する直前に勤めていた会社で教わったことなのですが、相手を4象限に分類し、その相手のタイプによってこちらの対応を変えることで、成約率が上がる営業手法を学び、独立してからもこの手法を取り入れています。この手法は営業だけでなく、普段のコミュニケーションの場においても、もちろん採用面接の場でも活かすことができます。


この手法とキャリアカウンセリングを掛け合わせた採用面接をすることで、入社に至る動機付けを行うこともできるし、入社後のミスマッチによる早期離職を防ぐことができます。


キャリアカウンセリングは、入社時の採用面接だけでなく、既存の社員に対しても有効です。

経営者から見ると、何の不満もなく働いてるように見える従業員でも、本当は言いたくても言えない不満を抱えてることもよくある話です。直接愚痴や不満を口にする従業員はまだ良い方です。

不満や愚痴を発しない従業員こと要注意です。そんな従業員が経営者に物申す時には、ほぼ覚悟を決めてしまっている状態なので、経営者が離職を引き止めても手遅れになってしまっていることが多いんです。だからと言って、経営者が従業員に対して、不満を何でも言ってくれと言っても、経営者に物申すことのできる従業員なんて多くはいないんです。


つまり、人材確保が困難な今の時代、応募者を集めること、入社させること、育成すること、定着させること全てにおいて注力しなければ、これから益々人材確保が困難であることは明白なので、会社の存続にも影響を及ぼすことになるのです。

どれだけ募集をかけても人が集まらない、面接しても入社してくれない、入社してもすぐに辞めてしまう、新卒採用から育成など、人材確保でお困りの企業経営者の方は是非一度ご相談ください。


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