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QoL向上に向けた医療ヘルスケアの推進について(富士通株式会社様)

こんにちは、NEXCHAINです。

去る11月15日に情報共有会を実施しました。会の後半には、富士通株式会社様より「QoL(生活の質)向上に向けた医療ヘルスケアの推進について」と題し、ピッチいただきました。

富士通株式会社様ホームページ:

今回のテーマは、「QoL」「医療」「ヘルスケア」など私たちの生活と密接に関わる大変興味深い内容です。この記事では、ピッチ内容をかいつまんでご紹介します。


登壇者プロフィール

池内 彩(いけうち あや)様

富士通株式会社 ソーシャルソリューション事業本部
Healthy Living Digital Health事業部 Digital Health部 マネージャー

目指す世界

富士通株式会社様は、Fujitsu Uvanceという事業モデルを立上げ、“多様な価値を信頼でつなぎ、変化に適応するしなやかさをもたらすことで、誰もが夢に向かって前進できるサステナブルな世界をつくること”を目指しています。
Uvanceは、UniversalとAdvanceを掛け合わせた造語で、あらゆる(Universal)ものをサステナブルな方向に前進(Advance)させるという意味が込められています。

サステナブルな世界を実現するための7つの領域を定めており、今回のピッチでは、その中のHealthy Living(QoL向上に向けたヘルスケアの推進)についてご紹介いただきました。

サステナブルな世界を実現するための7領域(講演者資料より抜粋)

QoL向上に向けた医療ヘルスケアの推進

ヘルスケア領域の社会課題は、「平均寿命と健康寿命の乖離」「人材・リソース不足」「希少疾患やパンデミックへの対応」など、非常に多く存在します。更に、生活者目線の課題は多様で、1人1人のニーズに対応することは難しいです。

富士通株式会社様は、日本のヘルスケア市場におけるプレゼンスを活かし、個人起点のデータ連携と多業種との共創による、日常生活に溶け込むヘルスケアの実現を目指しています。

Healthy Living Platformで目指す世界( 講演者資料より抜粋)

病院での診療データや検査データ、ウェアラブルデバイスから取得する運動データ、ECサイトでの購買履歴など、日常には様々なデータが存在します。これらを活用することで、医療機関では1人1人に合った個別化医療の提供、小売りでは健康状態に合わせたリアルタイムな購買レコメンドなど、多くの価値が生活者に提供できるようになります。

こうした価値提供を支える重要な基盤が、Healthy Living Platformです。医療情報と生活情報を相互活用することで、医療や製薬に関わる様々な顧客との共創を目指しています。また、現在はヘルスケア関連のデータを中心に取り扱っていますが、バリエーションは順次拡大する予定です。

Healthy Living Platformの活用

医療分野においては、様々なデータが存在するにもかかわらず、それらが散在し、個人や医療機関を横断した連携ができていないという課題があります。
診療情報と個人が持つ健康データや検査時以外の平常時の情報が連携できず、最適な治療や商品選択が難しくなっています。

こうした課題に対し、富士通株式会社様では2つのアプローチを実施しています。「診療データの標準化」「健康データ活用の環境整備」です。

診療データ標準化としては、医療機関ごとに異なる電子カルテのデータ規格を統一し、患者と医療機関での情報共有を可能にすること。そして、診療データを標準規格に変換することで、データ収集や加工に要する時間を大幅に削減することを目指します。

健康データ活用の環境整備としては、患者が持つ健康データを一元化し効率的に社会に共有すると共に、患者が安心してデータを扱うことのできる仕組みの構築を目指します。

データポータビリティ概要(講演者資料より抜粋)

データポータビリティとは、「個人のデータはその人のもの」という考え方に基づき、個人が政府や企業に提供したデータを自分で管理し、自由に持ち運ぶことができる仕組みです。
この仕組みのヘルスケア版を構築することで、医療機関・患者・Well-being企業*が様々なヘルスケアデータにアクセスできるようになります。また、患者が自身のデータを第三者に共有することに関する同意管理機能も備えているため、本人の同意に基づくアクセスコントロールが可能です。

*Well-being企業:Well-beingとは、身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的に良好で満たされている状態にあることを意味する概念。個人のWell-beingを支える企業(製薬企業、保険会社など)をWell-being企業と言う。

他にも、住宅メーカー、生命保険会社、食品メーカー、製薬企業での活用例をご紹介いただきました。

最後に

ディスカッションパートでは、日々の健康管理での活用やデータポータビリティに関する法規制など様々な質疑応答が飛び交い、Healthy Living Platformで実現できると嬉しいことについても意見交換を行いました。

ディスカッションの様子

NEXCHAINは、様々な業種・業界の会員様に参画いただいているので、「医療データとの掛け合わせにより価値創造が期待できるデータ」について、議論を重ねてみても面白いかもしれませんね。

NEXCHAINの活動にご興味のある方は、下記よりお問い合わせください。


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