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blackface問題 について

もうすっかり年末の恒例番組となっている
ダウンタウンの「ガキの使いやあらへんで!!笑ってはいけないシリーズ」
2017年12月31日の回で発生した、blackface問題についてです。

私もこの番組は毎年楽しみに見ていますが、
ダウンタウン浜田さんが、エディーマーフィー役として黒塗りで登場した瞬間、
これは後々テレビ局は謝罪することになるのでは…?と感じました。
他人の反応が知りたく、私すぐにTwitterで検索をかけました。少し意外だったのが、
“これは差別ではない。差別だと言うほうが差別的である"という意見が結構多かったことです。

現段階で、日テレの見解発表も出ていないようで、少しモヤモヤするので、個人的な考えを書きたいと思います。

■今回の番組内における、エディーマーフィーの表現方法について、肯定か否定か。
私は否定派です。

理由としては、

■制作側に人種差別的な意図が無くとも、
多くの黒人(特にアフリカ系アメリカ人)に、
被差別感情を与える可能性があるため。

まず、肯定派の意見として多かった、
“俳優の真似で笑っていただけで、黒人差別のつもりで笑っているわけじゃない。
個人的にこの考え方って、真似をされている
人種の目線に立っていない、傲慢的な意見だと思うんです。
気持ちは理解出来ます。ダウンタウン浜田が、エディーマーフィーの物真似をさせられる。私達多くの日本人は浜田さんのキャラを知っているからこそ、そのシュールさについ笑ってしまいます。
ただ、これを外国人が見たらどう思うか?
映像を見た限り、
日本人が黒人の真似をして、それを日本人がゲラゲラ笑っている。という状況です。
相方の松本さんは何度か、
「黒人が立ってるんやもん!笑ってまうわ!」という発言もしていました。

差別する意図はない、浜田の物真似に笑ってただけ、黒人に対して差別意識なんか持ってない……分かります、分かりますよ。
だけど、それは日本人の中だけで通用する意見であって、外国人から見れば差別行為とされる要素満載のこのネタは公共放送で出すべきではなかったと思います。

例えば、アメリカ旅行の最中、ホテルのテレビを見たとします。
アメリカ人が、肌を黄色く塗り、目をテープで細くして、日本の有名人の真似をしていたら、
それが爆笑されていたら、どう感じますか?

※日本人差別の例とされる
“ティファニーで朝食を"(1961) に登場するMr.Yunioshi

この問題における、肯定派と否定派の捉え方の違いとして、ミンストレル・ショー問題を知っているか否かという要素も大きいと思います。
私はこれを義務教育の中で教えてもらった記憶はありません。日本では、知らない人の方が多いのではないでしょうか?
(知らない方は一度検索していただけると幸いです…。)

番組制作スタッフの中に、この問題をある程度認識している人がいれば、わざわざ浜田さんに黒塗りはさせなかったのではないでしょうか?
別にエディーマーフィーである必要性は全くありませんでしたよね。なんなら、ロボコップのコスプレさせても笑いは取れたんじゃない…でしょうか?

デーブ・スペクターさんは、
「昔に知らずにやっていたのはいいとして、
ただ、今は危機管理上やるべきではなかった。想定しなければいけなかった。」
とコメントしていますね。

日本の大手テレビ局の、高視聴率の番組製作の過程で、黒塗りを笑いのネタにすることにSTOPがかからなかった。このことは諸外国に対して、
日本は、ミンストレル・ショーから始まるblackfaceという差別の歴史を認識していない、差別表現や人権配慮に対して後進的な国である という印象を与えかねないと思います。

私達が日本にいながら海外テレビ番組を観れるように、
日本のテレビ番組も、外国人から観られています。
日本のメディア関係者をはじめ、私たち視聴者もそれは常に意識するべきことだと思います。

blackface 黒塗りという表現方法は、
例えそこに差別意識があろうが無かろうが、
特に欧米諸国ではタブーとなっています。
アフリカ系の人達はそれに悲しい歴史を持っているからです。

blackface に限らず、無意識の差別は
日常の中に結構存在していますね。
日本はLGBTに対する考え方もまだまだ進んでいないと言われています。
発信している側に差別意識が無ければOK
というのが通用しない問題も多いです。

これからオリンピックも控えている日本は、
自国内の差別問題だけでなく、海外における
差別問題についても見識を広げるべきではないでしょうか?
無知故に誰かを傷付けないために。

今回のblackface 騒動、あなたはどう思いますか?

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