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Service Design Magazine

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サービスデザイン・新規事業開発領域で働く方に向けて、NEWhメンバーが日頃の業務で得た気づき・発見・学びをお届けします。
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記事一覧

“自社の強み”を活かす新規事業とは?

大企業の新規事業開発を支援する、NEWhのサービスデザインチームのマネージャーをしている今村です。 ここでは“共創プロセス”で新規事業を伴走支援させていただく中で得られた知見やノウハウをお伝えしていきたいと思います。 今回取り上げたいテーマは、大企業における新規事業開発についてです。 その中でも“自社の強みを活かす”ことの重要性を掘り下げていくとともに、“自社の強みを活かす”新規事業の4つのタイプを紹介していきます。 「自社の強み」という曖昧模糊とした概念をクリアにし、か

モノゴトの本質を伝える“コンセプト”について深く理解する

大企業の新規事業開発を支援する、NEWhのサービスデザインチームのマネージャーをしている今村です。 ここでは“共創プロセス”で新規事業を伴走支援させていただく中で得られた知見やノウハウをお伝えしていきたいと思います。 今回取り上げるテーマは、「コンセプト」です。 コンセプト、と聞いて日頃モヤモヤしている方はぜひ読んでいただけると嬉しいです。 この言葉は会議の中でよく見たり聞いたりします。(とくにクリエイティブな現場では…)しかしながら、お互いが共通認識を持って意思疎通がで

“腹落ち感”をつくるビジネス・コミュニケーションの2つのポイント“ストーリー”と“解像度”とは?

大企業の新規事業開発を支援する、NEWhのサービスデザインチームのマネージャーをしている今村です。 ここでは“共創プロセス”で新規事業を伴走支援させていただく中で得られた知見やノウハウをお伝えしていきたいと思います。 今回取り上げるテーマは、「ビジネス・コミュニケーション」です。 ビジネスシーンにおいては、正確に情報を伝えるだけではなく、相手の中に“腹落ち感”をつくることが大事だと考えています。 “腹落ち感”がなぜ重要なのか? 上司に企画を提案したり、考えを伝えたりした

新規事業開発の確信と確証をつくる“アップデート”の重要性

大企業の新規事業開発を支援する、NEWhのサービスデザインチームのマネージャーをしている今村です。 ここでは“共創プロセス”で新規事業を伴走支援させていただく中で得られた知見やノウハウをお伝えしていきたいと思います。 今回のテーマは、製品・サービス改善にとどまらずその重要性がますます広がっている“アップデート”の重要性を取り上げます。 ソフトウェアの世界では、OSやアプリケーションを最新の状態にすることを意味します。しかしながら、アップデートの営みはソフトウェアの世界を超

事業開発において生成AIが役立つとき

こんにちは、NEWhサービスデザイナーのわたなべです! ここ1-2年で生成AIがどんどん進化してきていますが、最近は個人的な作業だけでなく、実際の事業開発案件においても生成AIを活用する場面がかなり増えてきています。その中で「こういうときには生成AIが役に立つ」「こういうときには生成AIには頼らない方が良さそう」という感覚が見えてきたので、一度まとめてみたいと思います。 そもそも生成AIってどんなことが得意なの生成AIの得意なことをものすごくざっくり言うと… 一度に大量の情

共感と納得を生み出すネーミング法!決定編|納得をつくる二つのポイント

こんにちは。渋谷(しぶたに)です。 このnoteでは、NEWhで活用したサービスデザインの思考法や手法を紹介しつつ、”サービスデザインの現場の声”をリアルタイムでお伝えしていきたいと思っています。読んでくださった方が少しでもNEWhのサービスデザインの思考法や手法に興味を持って頂けたら良いな…というお気持ちで書いていきます! 1回目、2回目のちょこっと振り返り1回目の記事では、共感と納得を意識したネーミングの重要性と、従来のアプローチにおける「一人で一生懸命考える」やり方の

新規事業開発におけるターゲットセグメントの決定

株式会社NEWhのサービスデザインチームマネージャーの石塚です。 このnoteでは、NEWhのサービスデザインの特徴や私たちが日々のデザインワークで得られた知見・気づきをご紹介したいと思います。 今回は、新規事業開発におけるターゲットセグメントの設定について記載をしていきたいと思います。 ターゲットセグメントの設定ターゲットセグメントの設定とは、事業開発を行う際に、市場における新しい事業機会を特定し、その機会を活用するために、市場にどんな顧客群(市場セグメント)が存在する

事業成功につながるサービスデザイン:NEWhのサービスデザイナーの視点

こんにちは、NEWhの真行寺です。現在、デザインコンサルティングファームから転職し、NEWhに参加しています。前職ではデザインコンサルタントとして、顧客企業と共に人間中心設計に基づいた製品開発やプロセス改善に携わっており、UI/UXに関するリサーチや要件定義、設計、評価を担当していました。この経験を活かし、NEWhではサービスデザイナーとして業務を行っています。 さて、サービスデザイナーとして業務を行っているといいましたが、そもそもサービスデザイナーとは何でしょうか? 以下に

ストーリーにフォーカスするデザイン

株式会社NEWhのサービスデザインチームマネージャーの石塚です。 以前書いた記事からかなりの時間が経ってしまいましたが、改めてこのnoteでは、改めてNEWhのサービスデザインの特徴や私たちが日々のデザインワークで得られた知見・気づきをご紹介したいと思います。 私たち、株式会社NEWhは、大企業を中心としたエンタープライズの新規事業開発の伴走支援を得意とするデザインコンサルティングファームです。所謂、新規事業開発・事業開発の0→1に関する様々なフェーズのデザインに関する営み

活動システムマップで新規事業3:企業活動から導く新規事業領域

前回の記事では自社の優位性を分析するフレームワーク「活動システムマップ」を使い、優位性をもたらす活動をセットで切り出すことで新規事業を行う上での強みとして抽出するという手法をご紹介いたしました。 今回はその抽出した強みを使って検討すべき事業領域を考えていきたいと思います。 強みから顧客ニーズを探索する強みから顧客ニーズを発想する方法ですが、強みを活かす市場を直接的に発想するのではなく、「強みのもたらす効用を考える」という、自社目線で発想されている強みを、果たして顧客にとって

活動システムマップで新規事業2:企業活動から強みを見つけるフレームワーク

前回の記事では事業開発の起点の分類、既存事業の強みから発想する場合のアプローチの1つとして活動システムマップのご紹介をさせていただきました。今回は具体的に活動システムマップを書いていくステップをご紹介したいと思います。 自社の活動システムマップを考えてみるまず、活動システムマップを書く上での前提ですが事業部単位で作成します。※複数の事業があり、その中で優位性を検討したい場合は事業部ごとに作成してください。 次の5ステップで書いていきます。 青山フラワーマーケットの例

よりよい製品・サービスをつくるための顧客体験設計

こんにちは、NEWhサービスデザイナーのわたなべです!今日は顧客体験の設計をテーマに書いてみようと思います。 世の中には様々なサービスが溢れていますが、みなさんにとって「良いサービス」とはどういうものでしょうか。アプリがすごく使いやすい、スタッフの接客対応がとても良い、とても専門性の高いサポートをしてもらえるなど…色々考えられるかと思います。私は良いサービスを一言でいうならば「自分(顧客)が求める価値を期待通りまたはそれ以上にして受けることができる」ものだと思っています。

活動システムマップで新規事業1:新たな自社の強みを発見する方法

NEWhでサービスデザイナーの酒井です。5年ぶりの更新となってしまいました。5年ぶりなので少しだけ自己紹介をしたいと思います。 普段は既存事業のある大企業の新規事業部署向けに、伴走支援の形でメンバーとして一緒に事業を作るお手伝いをさせていただくことが多かったり、新規事業支援部署の方と一緒に事業創出プログラムを考えて実行するようなことをしています。また、プライベートではStartupWeekendという3日間で知らない人たちと集まって事業アイデアを考えるスタートアップ体験イベン

共創の鍵となる思考法、インテグレーティブ・シンキング(統合思考)

大企業の新規事業開発を支援する、NEWhのサービスデザインチームのマネージャーをしている今村です。 ここでは“共創プロセス”で新規事業を伴走支援させていただく中で得られた知見やノウハウをお伝えしていきたいと思います。 今回のテーマは、価値を共創する際に必要な思考法、“インテグレーティブ・シンキング(統合思考)”です。 近年「〇〇思考」を冠した書籍がたくさん出ていますが、あまり日本では統合思考という言葉は知られていないように思います。 今回は馴染みの薄い、しかし新規事業開発