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新作童話屋さん
2021年1月2日 19:38
「はははは。それはお返しじゃ。だるまのお返しじゃよ」「だるまのお返し?」「お前が世話しただるまには、よう見たら足が生えていただろう。あのだるま、おそらくタヌキじゃ。タヌキがだるまに化けたのじゃ。最初にやって来ただるまは、きっと森で迷子になった子ダヌキきじゃ。一人で寂しく、夜になると外は寒い。まだ小さいから一人で餌も獲れんかったんだろう。この寺を見つけてたぬきのままで
2020年12月29日 13:36
とある山奥にひっそりと佇むお寺がありました。山奥も山奥。一年を通して、このお寺に参拝客が来ることはほとんどありませんでした。そんなお寺には、和尚が一人と小坊主が一人棲んでいました。小坊主は朝早く起きてお寺の掃除をするのが毎日の仕事です。掃除が終わると朝ごはんの準備をして、和尚と一緒に朝ごはんを食べます。食べ終わると和尚は本堂に、小坊主は写経と言ってお経を書き写す練習をし
2020年12月30日 11:36
次の日、小坊主は朝の掃除をします。もちろんだるまのいる客間もです。もしかすると、一晩明けていなくなっているかもと思い襖を開けましたが、だるまは綺麗に布団を畳んで、窓から外の景色を眺めていました。朝ごはんは、和尚に言われた通り昨日と一緒の蒸した栗とご飯です。米粒一粒残さず、だるまは朝ごはんを食べてしまいました。だるまが来たからといって小坊主の仕事は変わりません。寺の隅々を