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リモートワークで睡眠の質が下がった話

ニューロスペースのコミュニティーマネージャーです。緊急事態宣言が解除されてから、リモートワークから徐々に出社勤務にシフトされている方も出てきているのではないでしょうか。弊社はコロナ禍以前から一部リモートを取り入れていましたが、2月から全社員が徐々にフルリモートにシフトし、緊急事態宣言解除後もリモートを軸とした働き方をしています。

この記事では、コロナ発生以降の睡眠の変化と、私自身に起こった体験談をご紹介したいと思います。

コロナ以降の睡眠の変化

株式会社ビデオリサーチが、5月に11,858人(12-69才:全国7都市)で新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う生活状況について、インターネット調査を行ったところ、コロナ禍で「生活が変わった」と回答したのは88%に達したことが判明しました。増加している生活時間として「睡眠時間」と回答したのは55%で、4月の同調査より5pt以上増加しました。リモートワークが進むにつれ、睡眠時間をより確保できる生活に変化した方が多くいることがうかがえます。

一方で、6月3日に掲載されたロンドンの調査会社「Ipsos Mori」と「King's College London」の研究者が行った調査によると、英国人の半数以上がロックダウン以降に睡眠に課題を抱えていることが判明しました。

5月下旬に行った"16歳から75歳の英国住民2,254人を対象としたオンラインインタビュー"によると、インタビュー対象者の内、2/3がコロナ禍以前と比べて睡眠が悪化したと答えています。特に、経済的困難に直面している人々では、睡眠障害がより顕著で、5人に2人は通常よりも鮮明な夢を見ていることがわかりました。一部の人々では睡眠時間が長くなったにも関わらず、休息できていないことが判明しました。

なお、弊社でアンケートをとったところ、社員の46%が睡眠時間が増えたと回答しています。あわせて、「朝起きる時間が遅くなった:53%」、「夜寝る時間が遅くなった:46%」と回答しており、生活リズムが夜型にシフトしつつある状況が見えています。その他の声として以下が挙げられました。

良かった点:
・以前に比べてかなり睡眠の規則性が整った。寝つきが悪いなどで不規則になってしまう日があったとしても、週の中で整えられるようになった。
・食事や風呂などの周期は在宅になってからの方が規則正しくなった。
・気軽に仮眠をとれるようになったのがパフォーマンス向上につながっている。
悩み:
・リモートワークが開始された4月頃は、生活のリズムが狂い、寝つきも悪く、日中に眠気が襲ってきて、集中力も続かず、ストレスも多かった。
・子どもを寝かしつけてから寝る直前まで仕事をしたりしていたので、寝る時刻や睡眠時間はバラバラになった。
・運動不足によって深い睡眠の割合が減った。寝つきに時間がかかる日が増えた。肩こりが増加し眠りが浅くなった。
・たまに活動量を増やすと、どっと疲れる(急に眠くなる)。

睡眠時間は増える一方で、運動不足や生活リズムの乱れにより、心身の不調を感じている社員もいることがわかりました。

【体験談】睡眠の質が悪化した

かく言う私自身もフルリモートになってから平均睡眠時間が20分程度伸びましたが、睡眠の質が悪化しました。実際に私自身の計測データを見ながら、睡眠の質が悪化した理由を振り返りたいと思います。

フルリモート開始前(4月頭のデータ)

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上記はフルリモートになる前の睡眠計測のデータです。計測センサーをベッドの下に入れて、ベッドに入ってから起き上がるまでのデータ(青色の棒グラフの箇所)を計測しています。

寝る時間に多少ばらつきがありますが、朝起きる時間が土日も含めて一定です。一般的に、眠りに落ちてから3時間以内に深い睡眠(ノンレム睡眠)が多く出ることが良い睡眠といわれています。私はもともと深い睡眠が少ない傾向にありますが、比較的眠りの前半に深い睡眠(紫色)がとれています。

この時期は、7時に目覚ましが鳴る前に自然と目が覚め、日中の眠気もあまり感じていませんでした。

フルリモート中(5月のデータ)

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上図は5月頭~中旬のデータです。緊急事態宣言が出て、4月の半ばにフルリモートが始まってから、ずるずると睡眠のリズムが乱れてきました。徐々に寝る時間も起きる時間もバラバラになり、土日は寝だめをすることもしばしばでした。

前半に深い睡眠が出にくくなり、朝起きてもすっきりせず、日中は常に疲れを感じていました。

睡眠の質が悪化した理由

睡眠の質が悪化した理由はいくつかあります。

①子供が保育園に行かなくなった

これが一番の原因です。今までは子供を保育園に預ける時間にあわせて起床していましたが、閉園中は平日も子供が起きる時間まで一緒に寝てしまっていました。結果、日によって起きる時間がバラバラになり、家族全員の起床時間がどんどん乱れていきました。

②就寝時間が乱れた

起床時間が乱れたことにより、生活リズムに影響が出始めました。遅く起きることが多くなり、朝食が遅れ、その後のリズムがどんどん崩れ始めました。特に子供にはその影響が大きく、お昼寝のリズムが乱れ、就寝時間が日によってバラバラになりました。

"17時頃にお昼寝をしてしまった結果、夜眠れなくなる→寝る時間が遅れる→結果朝遅く起きる"、”お昼寝しなかったため19時頃に就寝してしまい、夜中や早朝起きる"。といった風に、子供の睡眠リズムがまず始めに崩れました。それに合わせる形で、私自身の就寝時間と起床時間がどんどん乱れ、悪循環にはまっていきました。夜中や早朝目が覚めた日は、二度寝をしてしまい、起床時間が遅れ、疲れも日に日に溜まっていきました。

③寝る直前まで仕事をするようになった

子供と一緒のリモートワーク状況下では、日中は集中できないため、空いている時間を見ながら、寝る直前まで作業する日もしばしばでした。常に仕事モードで、脳の覚醒状態が続き、オンオフの切り替えが上手く行かなくなりました。寝る直前まで仕事をすることで、目が冴え、寝つきも悪くなっていきました。

④光を浴びなくなった

家から全く出ない日も増え、通勤していた頃は無意識のうちに浴びていた朝の光も浴びなくなりました。朝起きて光を浴びることで入っていた活動スイッチがなくなり、覚醒と睡眠のメリハリがつかず、日中もすっきりせず、眠気を感じる日が多くなりました。これまでは目覚ましなしで起きられていましたが、スヌーズに何度も頼らないと起きられなくなりました。

⑤動かなくなった

これは多くの皆さんも経験しているかと思いますが、日中の活動量が大幅に減りました。家から一歩も出ない日も多くなり、日中はほとんどソファやデスクで過ごしていました。元々一日4000~6000歩くらい歩いていましたが、平均2000歩に減りました。平日は1000歩を下回る日も。。動かないことで、身体のダルさも抜けず、余計に疲れを感じていました。日中適度に体を動かすことで深い睡眠が出やすい私でしたが、活動量が減ったため、結果として深い睡眠も出にくくなりました。

⑥疲労蓄積による寝だめ

上述した睡眠リズムの乱れ、子供の世話と仕事の両立のダブルパンチにより、睡眠時間は確保できているにも関わらず心身共に疲労が蓄積していきました。週末に起きることができず、二度寝や寝だめで一時的に疲労回復を試みる日々。心の中では、「体内時計のリズムを崩さないために、平日と同じ時間に起きなきゃ」と思いつつ、「一回起きてしまったら最後、子供がいるためもう眠れない」という気持ちには逆らえず、週末は家族の中で一番起床時間が遅くなりました。結果、月曜日の朝は余計倦怠感を感じるブルーマンデー的な症状が見え始めました。

現在は

保育園が再開されたため、起床のリズムを戻すことから始めました。リモートでも体内時計のリズムを崩さないことを意識し、朝日を浴びることを再開しました。通勤していた時以上に、朝起きたらすぐに外に出て積極的に朝日を浴びるようにしています(朝一はベランダで花の水やりからスタート)。

結果、以前同様目覚ましが鳴る前に目が覚めるようになり、日中の疲れや倦怠感から解放されつつあります。疲れた時は、仮眠を取り入れながら、パフォーマンスも維持しています。

以下が直近の睡眠データです。深い睡眠はまだ少ないですが、活動量については増やせていないので、身体を動かすことを更に意識していきたいと思っています。

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withコロナ/Afterコロナで、今までとは違う働き方やライフスタイルが求められるかもしれません。良い睡眠をとるには、生活習慣が大事です。New Normalの世の中で、今後より一層健康的に過ごせるよう、生活習慣を意識し、質の良い睡眠をとっていきましょう!

リモートワークで意識して欲しい睡眠のポイントは、下記弊社代表の記事でもご紹介しています。参考にしてみてくださいね。





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